トマトソース
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トマトソース(英: Tomato sauce)は、トマトをベースとして作られたソースの総称。日本ではフランス料理に範を取る洋食系のものと、イタリア料理の基本となるサルサ・ディ・ポモドーロがよく知られている。
日本における一般的な作り方(イタリア料理版)[編集]
- 微塵切りニンニクとオリーブ・オイルを入れ、弱火にかけて香りを移す。ニンニクはすぐ焦げるため、冷たい鍋に入れて加熱する。
- 微塵切りにしたタマネギを加え、焦がさないようにじっくり炒めて、甘みを引き出す。
- ホールトマトをジュースごと入れ、ヘラなどで潰しつつ煮込む。この際、好みでローリエやバジルを加える。
- 分量が2/3から半分になるまで、ゆっくり掻き混ぜながら煮詰める。
- 最後に塩、コショウで味を調える。
- タマネギを抜くと、イタリア本国で使用されているトマトソースに近くなる。
パスタソース[編集]
パスタと合わせたものを、トマトパスタの基本として特にポモドリーノ(pomodorino)と呼ぶことが多い。ここから派生して、以下のソースができる。
- 唐辛子を加えて辛くすれば、アラビアータ
- 魚介類を加えれば、ペスカトーレ
- アサリを加えれば、ボンゴレ・ロッソ(ロッソは「赤い」の意 ※「白い」の意はビアンコ。ボンゴレでもボンゴレ・ビアンコはトマトソースではない)
- 挽肉とセロリとニンジンの微塵切りなどを加えると、ミートソース(ボロネーゼ)
- 炒めたパンチェッタを加えて、アマトリチャーナ
- アンチョビ、ケッパー、ブラックオリーブを加えると、プッタネスカ
- オレガノを加えれば、マリナーラ
日本における一般的な作り方(洋食版)[編集]
洋食では、ベーコンや複数種の香味野菜、鶏ガラ・ブイヨンでコクを出す、小麦粉でとろみを付ける等、いくつか相違点[1]が見られる。
コロッケのソースとしての利用や、ロールキャベツの味付けで多用される。ケチャップを加えてゆでたスパゲティを和えればスパゲティ・ナポリタンになる。また、トマトピューレの代わりに利用されることも多い。オレガノを多めに加えればピザソースになる。
- 大鍋で、薄切りのニンニクを炒めて香りを出した後、みじん切りのベーコン、ニンジン、セロリ、タマネギを炒める。
- ぶつ切りの鶏ガラを加えて更に炒め、小麦粉(基本は薄力粉だが、強力粉を使う料理を提供している店では兼用する場合も)を振って更に炒める。
- 水(鶏ガラを使わない時はブイヨン)を加え、トマトの乱切り、トマトペースト、トマトピューレを加え、この際、好みでローリエやバジリコを加える。
- 3時間以上、弱火で煮込んでとろみを出す。
- 最後に、トマトケチャップやバルサミコ酢、砂糖、塩等で味を整えて完成。
脚注[編集]
- ^ “豚肉のピカタ トマトソース”. www.kagome.co.jp. (2018年8月26日) 2018年8月26日閲覧。
関連文献[編集]
- L'Arte della cucina in Italia, Emilio Faccioli, Einaudi, Milano, 1987
- Richard Hering: Herings Lexikon der Küche. Hrsg.: F. Jürgen Herrmann. 23. Auflage. Fachbuchverlag Pfanneberg, Haan-Gruiten 2001, ISBN 3-8057-0470-4.
- Erhard Gorys: Das neue Küchenlexikon. Hrsg.: Peter Schimmel. Deutscher Taschenbuch Verlag, München 2001, ISBN 3-423-36245-6.
- Der Silberlöffel. Phaidon Press, Berlin 2006, ISBN 0-7148-9665-9.
- Giuseppe Parisi (Redakteur): Cucina Italiana: Das große Buch der Italienischen Küche. Hrsg.: Accademia Italiana della Cucina. Delphin Verlag, München 1987, ISBN 3-7735-5317-X.