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チャート・コープチッティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チャート・コープチッティ
ชาติ กอบจิตติ
誕生 1954年6月25日
タイ王国の旗 タイ サムットサーコーン県
職業 小説家
国籍 タイ王国の旗 タイ
代表作 『勝利の道』、『裁き』、『時』
主な受賞歴 東南アジア文学賞タイ王国国家芸術家(文学)、チョーガーラゲート賞(文芸誌『読書界』)
ウィキポータル 文学
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チャート・コープチッティ(タイ語:ชาติ กอบจิตติ、英語:Chart Korbjitti、1954年6月25日 - )は、タイ小説家。1984年、1994年東南アジア文学賞受賞者。2004年タイ王国国家芸術家に選出。

経歴

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サムットサコーン県ムアンサムットサコーン郡タムボン・バーンボーのヌナック・ホーン運河(คลองสุนัขหอน)のほとりで生まれる。1969年、15歳になったとき、最初の短編「学生 ギャング(นักเรียนนักเลง)」をワット・パトゥムコンカー校で発表する。1979年、短編『勝利の道』を書き、文芸誌『読書界』よりチョーガーラゲート賞を受賞する。

1981年、初めての長編『裁き』がタイ文芸委員会によって「今年の一冊」に選らばれる。1984年に東南アジア文学賞を受賞。その後渡米。タイに帰国後1994年に『時』を発表、東南アジア文学賞を再び受賞。2004年には、タイ王国国家芸術家(文学部門)に指名される。

作品

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  • (1979)『勝利の道』 (ทางชนะ) ISBN 974-90552-9-2
  • (1980)『袋小路』 (จนตรอก) ISBN 974-90565-9-0
  • (1981)『裁き』 (คำพิพากษา) ISBN 974-91957-9-5
  • (1983)『肩のこらぬ話』 (เรื่องธรรมดา) ISBN 974-93281-4-0
  • (1984)『携帯用のナイフ』 (มีดประจำตัว) 短編集 ISBN 974-93957-4-3
  • (1987)『マー・ナオ・ローイ・ナム』(หมาเน่าลอยน้ำ) ISBN 974-211-079-4
  • (1988)『狂犬たち』 (พันธุ์หมาบ้า), ISBN 974-92246-3-9
  • (1989)『マイペンライの都』 (นครไม่เป็นไร) 短編集 ISBN 974-90553-2-2
  • (1993)『時』( (เวลา), ISBN 974-90566-1-2
  • (1996)『とりとめのない人生四方山話』 (บันทึก:บันทึกเรื่องราวไร้สาระของชีวิต) エッセイ ISBN 974-93095-7-X
  • (1996)『ラーイ・ガーン・トゥン・パナタン・ナーヨック・ラタモントリー』 (รายงานถึง ฯพณฯ นายกรัฐมนตรี) ISBN 974-90553-1-4
  • (2000)『逆風』 (ลมหลง) 映画シナリオ ISBN 974-211-107-3
  • (2003)『プレー・ユワン・タイ・トン・ヌン』 (เปลญวนใต้ต้นนุ่น) 文芸誌「シー・サン」(Si San)1999-2003からの記事収録 ISBN 974-91640-9-1
  • (2005)『ボーリガーン・ラップ・ヌワット・ナー』 (บริการรับนวดหน้า) 短編集 ISBN 974-92921-0-3

映画化

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  • 『アイ・ファク』(ไอ้ฟัก)(2004)原作:『裁き』 監督パンタム・トーンサン(พันธุ์ธัมม์ ทองสังข์)/出演 ピティサック・ヤウワナーノン(ปิติศักดิ์ เยาวนานนท์、ファク役)、ボンコット・コンマーライ(บงกช คงมาลัย、ソムソン役)/製作GMM・ピクチャーズ(จีเอ็มเอ็ม พิคเจอร์ส)

翻訳

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※「」は訳書がないため仮訳。『』は題名が原題もしくは確定した訳題のあるもの。

日本語訳

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  • (1987)『裁き』 星野龍夫訳 勁草書房 ISBN 9784326910823
  • (1988)『携帯用のナイフ』(短篇集)星野龍夫訳『すばる』
  • (1997)『較べてみれば』『周囲の雰囲気』『マイペンライの都』『肩のこらぬ話』 宇戸清治訳 『東南アジア文学3』
  • (1999)『帰郷』横井博子五十嵐勉編『アジア文学 第4号』アジア文化社 ISBN 9784795239807
  • (2003)『』 (アジアの現代文芸シリーズ タイ12 大同生命国際文化基金) 岩城雄次郎訳 日本経済新聞出版社

英訳

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「逆風(Lom long)」の英訳版の存在は確認されていないが、英語題は「Seduced(誘惑されて)」とされたことがある[1]

受賞

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関連項目

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  • 宇戸清治:『逆風』を題材にした『レーゼシナリオとしてのロム・ロン(Lom Long as Lesescenario)』という論文を書いたことがある。

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  1. ^ 英語版サイトの著者略歴:書かれた年代と映画脚本であることから、「Lom long」が英語題「Seduced」になったことが容易にうかがえる

外部リンク

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