ダクトテープ

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3M社(スコッチ)のダクトテープ

ダクトテープ: duct tape)は、粘着テープの一種。ガムテープよりも粘着力および強度が高い。発祥となったアメリカ合衆国では補修をはじめ様々な用途に使われている。

歴史[編集]

第二次世界大戦中、アメリカ合衆国で軍需製品としてジョンソン・エンド・ジョンソン社により開発されたのが初めとされる[1]。戦後は民間でも配管工事などの貼り合わせに使われるようになり、当初は水をはじく様子から「ダック・テープ(アヒルのテープ)」と呼ばれていたが、後に「ダクトテープ」という名称が普及した[2]

性質[編集]

表面がポリエチレンでコーティングされているため湿気と摩擦に強い。また、内側に繊維を用いていることから手で切ることができる。

短所としては、時間が経った後の糊残りが頑固(経年劣化)という点がある[3]。これに対応して一部製品では糊残りが少ないと謳っているものもある。

なおダクトテープという名称とは裏腹に必ずしもダクトの修理に適しているとは言えないという実験結果もある。これはローレンス・バークレー国立研究所のマックス・シャーマンとイアン・ウォーカーが1998年に発表した実験において、一定の寒暖差のある条件下の通風ダクトではリーク率が高くなり、場合によっては剥離するというもので長期にわたるシール性に欠けるというものである。さらにこの実験では強度に劣るその他のテープでは問題が生じなかったとしている[4]。このため強度が要求されず一定の寒暖差が生じるダクトのシーリングに関しては国内で一般的にダクトに用いられるアルミテープ等の方が好ましい場合もあるので注意が必要である。 この点を踏まえるとダクトテープが強度と耐久性の高さからダクト修理以外での用途に使われる事の方が多くなっている現状は本来の姿ともいえなくもない。

種類[編集]

色はグレーが主流だが、「ダックテープ」(ヘンケルCA社)には様々なカラーがある。大戦中にアメリカ軍において使用されていた際はアーミーグリーンだった。

3M社(スコッチ)の「8979N」は、核管理機関での使用も想定した、高耐久性の低ハロゲン低硫黄タイプである[5]

活用例[編集]

モデルが胸を寄せて谷間を作るため、スポーツ選手が関節を保護するためなど、直接人間の皮膚に張って用いられることもある[2]

1970年月着陸船アポロ13号」の酸素タンク爆発事故の際には、ダクトテープで空気浄化装置をつなぎ合わせることで、危機を脱した[6]

ギャラリー[編集]

アメリカでは、高校のダンスパーティーの衣装をダクトテープで作るコンテストもある(「ダックテープ」のヘンケルCA社が主催)[7]

脚注[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]