タマシロオニタケ

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タマシロオニタケ
Amanita abrupta 49115.jpg
タマシロオニタケ(オハイオ州
分類
: 菌界 Fungus
: 担子菌門 Basidiomycota
: 菌じん綱 Hymenomycetes
: ハラタケ目 Agaricales
: テングタケ科 Amanitaceae
: テングタケ属 Amanita
亜属 : マツカサモドキ亜属 Subgen. Lepidella
: マツカサモドキ節 Sect. Lepidella
: タマシロオニタケ A. sphaerobulbosa
学名
Amanita sphaerobulbosa (Hongo)
和名
タマシロオニタケ
英名
Abrupt-bulbed Lepidella
アリルグリシンの構造式

タマシロオニタケ(球白鬼茸、学名:Amanita sphaerobulbosa Hongo)は、ハラタケ目テングタケ科テングタケ属きのこ猛毒菌として有名。

概要[編集]

からにかけてブナミズナラ林やアカマツコナラ林、シイカシ林などの林内地上に発生する。シロオニタケに似るが、根元がカブラ状に膨らむ特徴を持つ。現在のところ分布は日本北アメリカ東部という離れた2つの地域のみで確認されている。傘は径3~7cmで半球形~丸山形~まんじゅう形~平形、表面粘性無く全面に小さなイボを散在し、脱落しやすい。は8~14×0.6~0.8cmで上下同径で基部は扁球状に膨大、表面綿屑~繊維状の小鱗片に覆われ、ツバは永続性、ツボは粒状で不明瞭。全体的に白色で無味無臭。

成分はアミノ酸の2-アミノ-5-クロロ-6-ヒドロキシ-4-ヘキセン酸 (2-amino-5-chloro-6-hydroxy-4-hexenoic acid) [1]、2-アミノ-4,5-ヘキサジエン酸[1]アリルグリシン[1]プロパルギルグリシンシスタチオニンγリアーゼ阻害作用を持つ)と考えられている。アマトキシン類によるものではないが(環状ペプチドについては未調査)、激しい下痢などの典型的なコレラ様症状で、アマトキシン類の中毒の症状と非常に類似する。1978年長野県ではこのキノコによると思しき2名の死亡例も報告されている。

学名について[編集]

本種は最初、日本産の標本を基にAmanita sphaerobulbosa Hongoとして記載されたが、その後、北アメリカ産のAmanita abrupta Peckシノニムとして扱われてきた。しかし、Yangらのタイプ標本を用いた研究によると、胞子や菌糸構造のいくつかの違いから、本種をA. abruptaとは異なる独立種であることを報告しており[2]、本項目の学名はそれに従った。

近似種[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c 長沢栄史 監修 『フィールドベスト図鑑 14 日本の毒きのこ』 2003年10月4日初版発行、学習研究社ISBN 4-05-401882-3、24頁
  2. ^ Yang ZL, Doi Y, 1999. A contribution to the knowledge of Amanita (Amanitaceae, Agaricales) in Japan. Bulletin of the National Science Museum. Series B, Botany 25:107-130

外部リンク[編集]