ゼニット2

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ゼニット2
Site 45/1でのゼニット2
基本データ
運用国 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦 /  ウクライナ
開発者 ユージュノエ設計局
使用期間 1985年4月13日~2004年6月10日(最後の打ち上げ)
射場 バイコヌール宇宙基地 45番射点
打ち上げ数 36回(成功28回)
原型 エネルギア(補助ブースター)
発展型 ゼニット2M
ゼニット3SL
ゼニットシリーズ
物理的特徴
段数 2段
総質量 460トン
全長 57m
直径 3.9 m
軌道投入能力
低軌道 13,740 kg
太陽同期軌道 5,000 kg
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ゼニット2(Zenit-2)はウクライナ及び旧ソ連使い捨て型ロケット

概要[編集]

1985年に初めて打ち上げられた。現在まで36回打上げられ、そのうち一部失敗を含む8回の打ち上げに失敗している。 ゼニットロケットシリーズの一つ、中でも初期型であり、設計はユージュノエ設計局が行った。改良型のゼニット2Sシーローンチ社のゼニット3SLの最初の2段に使用されている[1]

ゼニット2の打上げはバイコヌール宇宙基地45/1射場から行われた。第2発射台である45/2射場も建設されたが、2回目の打ち上げ時にロケットが墜落、爆発に巻き込まれて破壊された[2]。第3発射台であるプレセツク宇宙基地サイト35は完成せず、ソビエト連邦の崩壊後に断念された[2]

性能[編集]

一段目[編集]

エンジン:RD-171

推力:8,180KN

比推力:337s

燃焼時間:150秒

推進剤:RP-1 / LOX

ニ段目[編集]

エンジン:RD-120 / RD-8

推力:912KN / 79.5KN

比推力:349s

燃焼時間:315秒

推進剤:RP-1 / LOX

エピローグ[編集]

1990年代には商業衛星の打上げにも参入したが、グローバルスターグループの衛星の打ち上げ1回のみで、この打上げもコンピューターエラーによって2段目の切り離しが早く行われたことが原因で失敗に終わっている。

ゼニット2は2004年6月10日の最後の打ち上げで引退。後継としてゼニット2Mロケットが開発されたが、2回の打ち上げで事実上の引退。

ゼニット2で打ち上げられた主な衛星はツェーリナ2など。

参考文献[編集]

  1. ^ The Rocket - Zenit-3SL”. Sea Launch. 2009年4月14日閲覧。
  2. ^ a b Wade, Mark. “Zenit”. Encyclopedia Astronautica. 2009年4月14日閲覧。

外部リンク[編集]