セントウソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
セントウソウ
Camaele decumbens sentoso01.jpg
セントウソウの花
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : キキョウ類 campanulids
: セリ目 Apiales
: セリ科 Apiaceae
: セントウソウ属
Chamaele [1][2]
: セントウソウ
C. decumbens [3]
学名
Chamaele decumbens (Thunb.) Makino (1903) [3][4]
和名
セントウソウ

セントウソウ (Chamaele decumbens) は、セリ科セントウソウ属の小柄な草で、早春に花が咲く。

特徴[編集]

柔らかで小柄な多年草である。

根茎は短くて分枝し、株立ちになる。葉は根出葉を多数だし、高さはせいぜい10cm。葉柄は紫色を帯び、葉は緑か深緑、全体につやがあって無毛。葉身は3回羽状複葉に細かく裂けるが、より裂ける回数が少ない例もある。小葉は先の広がった三角形に近く、先端側は鋸歯状に切れ込む。

花は4-5月に咲く、真っ白な5枚花弁は先端がわずかに内側に曲がり、5本の白い雄蕊が突き出る。花茎は高さ10-30cm、密生する葉の上に抜き出て複散形花序をなし、苞葉はない。個々の花は小さくて目立たないが、白くてまとまってつくので、薄暗い林床では全体としてはよく目立つ。

名前の由来はわからないと牧野も書いている[5]。岡崎は仙洞草の字を当てている[6]。別名をオウレンダマシといい、これはオウレンに似ていることによる。

生育環境[編集]

森林の林床から林縁部に生える。

分布[編集]

北海道から九州まで分布する。日本固有種である。

利害[編集]

春早くに咲く花は、花の少ない季節でもあり、目を引くが、それ以外には利害関係はない。

分類[編集]

セントウソウ属にはこの種しか含まれず、日本固有の単型属となっている。葉の形に様々な変異があり、特に細いものをミヤマセントウソウ var. japonica Makino といって変種とするほか、その他いくつかの変種や品種が分けられているが、牧野 (1961) がミヤマセントウソウを単独項目で解説している以外ではあまり詳しく触れる書がなく、岡崎 (1997) はそれには一言も触れていないくらいである。さほど重要な差違ではないとの判断であろう。YList[7]ヒナセントウソウ var. gracillima H.Wolff とヤクシマセントウソウ var. micrantha Masam. は変種とし、他に3つを品種として認め、上記ミヤマセントウソウもこれに含めて変種とは認めていない。

やや似たものにイワセントウソウ Pternopetalum tanakae があるが、分類上は別の属である。オウレンは別名の通り、葉の形はやや似ている。もちろん花が咲けば全く異なったものであるのはすぐわかるが、葉も手で触れればはるかに硬いので、混同することはまずない。

出典[編集]

  1. ^ 大場秀章(編著)『植物分類表』アボック社、2010年、第2刷。ISBN 978-4-900358-61-4
  2. ^ 米倉浩司『高等植物分類表』北隆館、2010年、重版。ISBN 978-4-8326-0838-2
  3. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Chamaele decumbens (Thunb.) Makino”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2012年8月13日閲覧。
  4. ^ "'Chamaele decumbens Makino". Tropicos. Missouri Botanical Garden. 100309981. Retrieved 2012-08-13.
  5. ^ 牧野 (1961) p. 440
  6. ^ 岡崎 (1997) p. 107
  7. ^ YList セントウソウ

参考文献[編集]