シャンカール (映画監督)
シャンカール Shankar | |
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![]() シャンカール(2018年) | |
本名 | Shankar Shanmugam |
生年月日 | 1963年8月17日(60歳) |
出生地 |
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職業 | 映画監督、映画プロデューサー、脚本家 |
配偶者 | イーシュワリ・シャンカール |
シャンカール(Shankar、1963年8月17日[1] - )は、インドのタミル語映画で活動する映画監督。インド映画界のヒットメーカーの1人であり、タミル語映画界におけるヴィジランテ映画のパイオニアとして知られている。A・R・ラフマーンとは10作品以上仕事を共にしており、豊かで革新的な映画製作の功績から多くの映画賞を受賞している[2]。
生い立ち[編集]
タミル・ナードゥ州クンバコナム出身。セントラル・ポリテクニック・カレッジで機械工学を学んだ後、映画業界の道に進む[1]。シャンカールは自身の撮影チームが製作したドラマ・ステージショーを偶然鑑賞したS・A・チャンドラセカールに見出されて脚本家として起用された。元々は俳優志望だったシャンカールは監督業の道に進み、後にインド映画界のヒットメーカーの1人に挙げられる人気監督となった[3]。
キャリア[編集]
1990年代[編集]
シャンカールはチャンドラセカールやパヴィトランのアシスタントとしてキャリアをスタートさせた[1][3]。1990年公開のチャンドラセカール監督作品『Jai Shiv Shankar』では助監督を務め、1993年に『Gentleman』で監督デビューを果たした。アルジュン・サルジャが主演を務めた同作は当時のタミル語映画としては高額の予算で製作され、批評家からも高い評価を得てブロックバスターを記録した[4]。また、同作で音楽を手掛けたA・R・ラフマーンは、これ以降もシャンカールの監督作品の作曲を手掛けるようになった。1994年に『Kadhalan』を製作した。1996年には『インドの仕置人』を製作し、同作はアカデミー外国語映画賞インド代表作品に選出されている。1998年に公開された『ジーンズ 世界は2人のために』は同年公開のインド映画で最高額の興行収入を記録した。1999年公開の『Mudhalvan』では初めてプロデューサーを務めている。
2000年代[編集]

2001年に『Mudhalvan』をヒンディー語でリメイクした『Nayak』を製作し、ボリウッドデビューを果たした。しかし、同作はマーケティングの貧弱さ、高額な製作費と配給料が原因で興行的に失敗したものの、一方でカルト的な人気も集めている[5][6][7]。シャンカールは次に「Robot」というSF映画の製作に取り掛かったが、主演に起用する予定だったカマル・ハーサンが多忙なスケジュールのため参加できず、また予算の関係で製作が中断している[8]。
2003年にミュージカル映画『Boys』を製作するが、平均的な評価に終わっている。2005年には『Anniyan』を製作し、ヴィクラムが1人3役を演じている。同作は2005年公開のタミル語映画興行収入ランキング第2位となった。同作公開後、シャンカールはラジニカーント、AVMプロダクションと共同で次回作の製作を始め、6億ルピーの製作費をかけて『ボス その男シヴァージ』を製作した[9]。シャンカールは1億ルピーの報酬を受け取り、2年間の製作期間を経て2007年に同作は公開され、同年最も高い収益を上げたタミル語映画の一つとなった[10]。
2010年代[編集]
『ボス その男シヴァージ』公開後、シャンカールはラジニカーント、アイシュワリヤー・ラーイを起用した映画の製作を開始し、2010年に『ロボット』として公開された。同作はタミル語映画史上最も高い収益を上げた映画の一つに挙げられている[11][12]。同作の成功後、ヴィジャイ、ジーヴァ、スリカーントを起用して『きっと、うまくいく』のリメイクに取りかかり、『Nanban』として公開された[13]。2012年6月12日に次回作『マッスル 踊る稲妻』の製作を発表した[14]。同作は2015年に公開され、公開19日間で20億ルピーの興行収入を記録した[15]。2018年には『ロボット』の続編『ロボット2.0』が公開された。
フィルモグラフィ[編集]
- Gentleman(1993年) - 監督、脚本
- Kadhalan(1994年) - 監督、脚本
- インドの仕置人(1996年) - 監督、脚本
- ジーンズ 世界は2人のために(1998年) - 監督、脚本
- Mudhalvan(1999年) - 監督、製作、脚本
- Nayak(2001年) - 監督、脚本
- Boys(2003年) - 監督、脚本
- Kaadhal(2004年) - 製作
- Anniyan(2005年) - 監督、脚本
- Imsai Arasan 23rd Pulikecei(2006年) - 製作
- Veyil(2006年) - 製作
- ボス その男シヴァージ(2007年) - 監督、脚本
- Kalloori(2007年) - 製作
- Arai En 305-il Kadavul(2008年) - 製作
- Eeram(2009年) - 製作
- Rettaisuzhi(2010年) - 製作
- Anandhapurathu Veedu(2010年) - 製作
- ロボット(2010年) - 監督、脚本
- Nanban(2012年) - 監督
- マッスル 踊る稲妻(2015年) - 監督、脚本
- ロボット2.0(2018年) - 監督、脚本
出典[編集]
- ^ a b c “Director Shankar — Director, Producer, Writer, picture, biography, profile, info and favourites”. Nilacharal.com. 2015年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月9日閲覧。
- ^ “Demystifying India's highest paid film-maker - the elusive S Shankar”. Mumbai Mirror (The Economic Times). (2010年10月3日). オリジナルの2012年4月3日時点におけるアーカイブ。 2017年1月2日閲覧。
- ^ a b Pavithra Srinivasan (1997年4月4日). “Rediff On The Net, Movies:An interview with Shankar”. Rediff.com. 2018年5月29日閲覧。
- ^ “Director Shankar's Interview”. Behindwoods. (2005年1月20日) 2011年11月9日閲覧。
- ^ “Nayak - Movie - Box Office India”. Box Office India. 2018年5月29日閲覧。
- ^ Devika Sahni (2016年9月7日). “15 Years On, Nayak Remains As Relevant To India’s Political Scenario As It Was Back Then”. scoopwhoop.com. 2018年5月29日閲覧。
- ^ “Baahubali writer gets busy with Nayak sequel”. The New Indian Express (2017年8月5日). 2018年5月29日閲覧。
- ^ Rajitha (2001年11月5日). “Movies:Shankar and Rajnikanth team up”. Rediff.com. 2018年5月29日閲覧。
- ^ “Sivaji – The Boss (Now Playing)”. Indiatimes. (2007年6月18日). オリジナルの2010年1月4日時点におけるアーカイブ。 . "Made on a budget of about Rs. 75 Crores..."
- ^ “Eros buys Tamil film distributor”. Business Standard (2007年7月13日). 2011年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年11月9日閲覧。
- ^ “Rajinikanth's 'Robot' biggest grosser of all time”. IBN Live. 2018年11月30日閲覧。
- ^ “Rajinikanth adds 30% to Kalanithi Maran's Sun TV Network revenue”. The Economic Times. (2011年1月31日)
- ^ “Samantha bags Shankar's next Therdal”. The Times of India. Bennett, Coleman & Co. Ltd. (2012年6月16日). 2012年8月23日閲覧。
- ^ “‘I’ will be produced on a mega scale”. The Times of India. (2012年6月26日)
- ^ Prakash, Upadhyaya (2015年2月3日). “'I' Box Office Collection: Vikram's Flick Grosses ₹200 Crore Worldwide in 19 Days”. IB Times 2017年1月2日閲覧。