コンスタンティヌスの凱旋門

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コンスタンティヌスの凱旋門

コンスタンティヌスの凱旋門Arco di Costantino)は、イタリアの首都ローマにある世界遺産。 古代ローマ時代の凱旋門で、ローマ建築の代表的なものである。 コロッセオパラティーノの丘の間に位置している。当時、西の副帝であったコンスタンティヌスが、正帝マクセンティウス帝に勝利し、西ローマの唯一の皇帝となった事を記念し建てられた。

フランスパリに建設されたエトワール凱旋門のモデルにもなっている。

歴史[編集]

後にローマ帝国唯一の皇帝となるコンスタンティヌスは、当時西ローマの副帝の地位にあったが、サクサ・ルブラで正帝マクセンティウスの軍団を撃破し、312年10月28日に、ムルウィウス(現ミルヴィオ)においてマクセンティウスを河畔に追いつめ、溺死させることに成功した。コンスタンティヌスはローマに入城すると、フォルム・ロマヌム(現フォロ・ロマーノ)のロストラに立って凱旋演説を行い、フォルム・ユリウム(現フォロ・ジュリアーノ)にて市民に賜金を施した。コンスタンティヌスの凱旋門は、このコンスタンティヌス帝の在位10年目にあたる312年の勝利を記念して造られたものである。奉献式典は315年に行われた。

ただし、この凱旋門には、コンスタンティヌスの時代から遡ること200年前の建築物の装飾が用いられているため、近年、この凱旋門は実は2世紀頃に建設されたものであり、コンスタンティヌスはこれを改変しただけであるとする説も提唱されている。

1960年ローマオリンピックでは、マラソン競技のゴール地点に選ばれた。

構造[編集]

高さ21m、幅25.7m、奥行き約7.4m。3つの門を有し、中央の門が高さ約11m、幅約6.5m、左右の門が高さ約7m、幅3mであり、ローマにある凱旋門では最大である。構成は、フォルム・ロマヌムにあるセプティミウス・セウェルスの凱旋門のものを踏襲している。

基礎と下部構造は石灰華、最上部は煉瓦(外装は大理石)、円柱は黄色大理石、それ以外は白大理石から構成される。装飾は古い建築物からの転用材で、南北面の円形浮き彫りはハドリアヌス帝の時代の建築物から、最上層(アティック)の8枚のパネルは176年に建設されたマルクス・アウレリウス・アントニヌスの凱旋門からはぎ取られたものである。やはり最上層にある8体の彫像と南北面のパネル、中央の門の両側にあるパネルは、トラヤヌス帝が建設したトラヤヌスのフォルムからの転用材である。8本の黄色大理石の円柱も、由来不明だが、どこかの建物からもたらされたものと考えられている。これら以外の彫刻は、コンスタンティヌスの時代のものである。

詳細画像[編集]

関連文献[編集]

  • 『ローマの遺産 「コンスタンティヌス凱旋門」を読む 』
     フェデリコ・ゼーリ、大橋喜之訳、八坂書房、2010年    

座標: 北緯41度53分23秒 東経12度29分27秒 / 北緯41.88972度 東経12.49083度 / 41.88972; 12.49083