エリダヌス座40番星

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エリダヌス座40番星
40 Eridani
仮符号・別名 omi02 Eri[1]
星座 エリダヌス座
視等級 (V) 4.43[1]
分類 閃光星[1]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α) 04h 15m 16.31963s[1]
赤緯 (Dec, δ) -07° 39′ 10.3404″[1]
赤方偏移 -0.000141[1]
視線速度 (Rv) -42.32km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -2240.12 ミリ秒/年[1]
赤緯: -3420.27 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 200.62± 0.23ミリ秒[1]
距離 16.25 ± 0.03 光年[注 1]
(4.98 ± 0.01 パーセク)[注 1]
絶対等級 (MV) 5.942[注 2]
物理的性質
質量 約0.75 M[2]
スペクトル分類 K0.5V[1]
光度 0.4L[2]
表面温度 5,100 K[2]
色指数 (B-V) 0.82[3]
色指数 (U-B) 0.45[3]
色指数 (R-I) 0.45[3]
別名称
別名称
ケイド[4], キード[4],
Keid[1], ο2 Eri[1],

BD -07 780[1], GJ 166 A[1],

HD 26965[1], HIP 19849[1],
HR 1325[1]
■Project ■Template
エリダヌス座40番星B
40 Eri B[5]
仮符号・別名 omi02 Eri B[5]
視等級 (V) 9.50[5]
分類 白色矮星
位置
元期:J2000.0[5]
赤経 (RA, α) 04h 15m 21.786s[5]
赤緯 (Dec, δ) -07° 39′ 29.22″[5]
赤方偏移 -0.000070[5]
視線速度 (Rv) -21km/s[5]
固有運動 (μ) 赤経: -2228.3 ミリ秒/年[5]
赤緯: -3377.1 ミリ秒/年[5]
絶対等級 (MV) 11.012[注 2]
物理的性質
質量 0.50 M[2]
スペクトル分類 DA2.9[5]
光度 0.013L[2]
表面温度 16,700K[2]
色指数 (B-V) 0.11[5]
別名称
別名称
BD -07 781[5]
HD 26976[5]
■Project ■Template
エリダヌス座40番星 C
40 Eri C[6]
仮符号・別名 omi02 Eri C[6])
視等級 (V) 11.17[6]
分類 閃光星[6]
位置
元期:J2000.0[6]
赤経 (RA, α) 04h 15m 21.733s[6]
赤緯 (Dec, δ) -07° 39′ 17.36″[6]
赤方偏移 -0.000150[6]
視線速度 (Rv) -45km/s[6]
固有運動 (μ) 赤経: -2239 ミリ秒/年[6]
赤緯: -3419 ミリ秒/年[6]
絶対等級 (MV) 12.682[注 2]
物理的性質
質量 約0.16 M[2]
スペクトル分類 M5Ve[6]
光度 0.022L[2]
表面温度 3,500 K[2]
色指数 (B-V) 1.68[6]
別名称
別名称
DY Eri[6],
BD -07 781C[6],
GJ 166 C[6]
■Project ■Template

エリダヌス座40番星(エリダヌスざ40ばんせい、40 Eridani、別名:エリダヌス座ο(オミクロン)2星 (Omicron2 Eridani) )は、三重連星をなす恒星で、太陽系から16.3光年の距離にある。伴星のB星は史上初めて発見された白色矮星である[7]

概要[編集]

エリダヌス座の領域にあり、1783年ウィリアム・ハーシェルによって二重星であることが発見された。その後1851年にはオットー・フォン・シュトルーフェによって伴星Bが伴星Cを従えていることが発見された。その後1910年に、ヘンリー・ノリス・ラッセルエドワード・ピッカリング及びウィリアミーナ・フレミングらによって伴星BのスペクトルがA型であることが確認され、この星が白色矮星であることがわかった[7]

物理的性質[編集]

主星はオレンジ色の主系列星で、地球からの実視等級は4.43等である。第1伴星のB星 (40 Eridani B) は実視等級9.50等の白色矮星である[5]。第2伴星のC星 (40 Eridani C) は11.17等の赤色矮星で、エリダヌス座DY星とも呼ばれる[6]

B星とC星は軌道長半径35auの楕円軌道を252年の周期で回っており、さらにこのペアはA星から400auの距離を7200年周期で周回している[2]

恒星進化論に拠ると、元々太陽と同じくらいの質量があったB星が最も早く進化し、赤色巨星の過程を経て白色矮星になったものと推測される[2]

居住可能性[編集]

A星のハビタブルゾーンは0.61天文単位で、この距離に惑星があれば液体の水が存在できるだろう。その惑星の公転周期は203地球日で、A星は地球から見た太陽より30%大きく見える。惑星の大気組成が地球と同じであれば、B星は-8等の白い星、C星は-6等の赤い星として見えるだろう。これらは夜空の闇を完全に打ち消すほどではないが、昼間でも見ることができるほど明るい(なお、満月は-12.6等、金星の最大光度は-4.7等)。B星とC星がの時期には、一晩中おぼろに明るく、他の星が見えにくい状態が続くだろう。

かつてB星の周りに居住可能な惑星があったとしても、B星が白色矮星になる時にその環境は破壊されているだろう。C星に関しては、フレアのたびにX線放射が可視光と同じくらいまで強くなるので、ハビタブルゾーンに惑星があったとしても生物は存在できないだろう。

名称[編集]

固有名のケイド[4](キード[4]Keid[8])はアラビア語で「卵の殻」を意味する al-qaid に由来する[4][8]。ο1星のベイド (「卵」の意) とともに、ダチョウに関係した星と考えられていた[4][8]

2016年9月12日に国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) によってKeidが固有名として承認された[9]

エリダヌス座40番星を扱った作品[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算(誤差も同様)、光年はパーセク×3.26より計算。各有効桁小数第2位
  2. ^ a b c 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。有効桁小数第3位

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s SIMBAD Astronomical Database”. Results for omi02 Eri. 2016年9月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k Jim Kaler. “Keid”. STARS. 2016年9月21日閲覧。
  3. ^ a b c 輝星星表第5版
  4. ^ a b c d e f 原恵 『星座の神話 - 星座史と星名の意味』 恒星社厚生閣、2007年2月28日、新装改訂版第4刷、218頁。ISBN 978-4-7699-0825-8
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o SIMBAD Astronomical Database”. Results for omi02 Eri B. 2016年9月21日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q SIMBAD Astronomical Database”. Results for omi02 Eri C. 2016年9月21日閲覧。
  7. ^ a b 40(Omicron2) Eridani 3”. SolStation.com. 2016年9月21日閲覧。
  8. ^ a b c Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations. Sky Pub. Corp.. p. 37. ISBN 978-1-931559-44-7. 
  9. ^ IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2016年9月21日閲覧。

外部リンク[編集]