エリダヌス座オミクロン2星

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エリダヌス座ο2星A[1]
ο2 Eri
仮符号・別名 ケイド[2], キード[2],
Keid[1][3]
星座 エリダヌス座
視等級 (V) 4.43[1]
分類 閃光星[1]
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α) 04h 15m 16.3200049490s[1]
赤緯 (Dec, δ) -07° 39′ 10.337040876″[1]
赤方偏移 -0.000141[1]
視線速度 (Rv) -42.32km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: -2,240.519 ミリ秒/年[1]
赤緯: -3,421.429 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 198.5657 ± 0.5101ミリ秒[1]
(誤差0.3%)
距離 16.43 ± 0.04 光年[注 1]
(5.04 ± 0.01 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 5.9[注 2]
Eridanus IAU.svg
Cercle rouge 100%.svg
ο2星の位置
物理的性質
半径 0.83 +0.09
−0.07
R[4]
質量 約0.75 M[5]
スペクトル分類 K0V[1]
光度 0.457 ± 0.002L[4]
表面温度 5,196.00 +334.00
−184.00
K[4]
色指数 (B-V) 0.82[6]
色指数 (U-B) 0.45[6]
色指数 (R-I) 0.45[6]
金属量 -0.42 ± 0.04[7]
年齢 6.9 ± 4.7 ×109[7]
別名称
別名称
ο2 Eri A[1],
エリダヌス座40番星A[1]
BD -07 780[1]
GJ 166 A[1]
HD 26965[1]
HIP 19849[1]
HR 1325[1]
Template (ノート 解説) ■Project
エリダヌス座ο2星B[8]
ο2 Eri B[8]
視等級 (V) 9.50[8]
分類 白色矮星
位置
元期:J2000.0[8]
赤経 (RA, α) 04h 15m 21.786s[8]
赤緯 (Dec, δ) -07° 39′ 29.22″[8]
赤方偏移 -0.000070[8]
視線速度 (Rv) -21km/s[8]
固有運動 (μ) 赤経: -2,228.3 ミリ秒/年[8]
赤緯: -3,377.1 ミリ秒/年[8]
絶対等級 (MV) 11.0[注 2]
物理的性質
質量 0.50 M[5]
スペクトル分類 DA2.9[8]
光度 0.013L[5]
表面温度 16,700K[5]
色指数 (B-V) 0.11[8]
別名称
別名称
エリダヌス座40番星B[8]
BD -07 781[8]
HD 26976[8]
Template (ノート 解説) ■Project
エリダヌス座ο2星C[9]
ο2 Eri C[9]
視等級 (V) 11.17[9]
分類 閃光星[9]
位置
元期:J2000.0[9]
赤経 (RA, α) 04h 15m 21.5389590304s[9]
赤緯 (Dec, δ) -07° 39′ 20.718136574″[9]
赤方偏移 -0.000150[9]
視線速度 (Rv) -45.0 km/s[9]
固有運動 (μ) 赤経: -2,250.118 ミリ秒/年[9]
赤緯: -3,408.280 ミリ秒/年[9]
年周視差 (π) 199.4552 ± 0.3204ミリ秒[9]
(誤差0.2%)
距離 16.35 ± 0.03 光年[注 1]
(5.014 ± 0.008 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 12.7[注 2]
物理的性質
質量 約0.16 M[5]
スペクトル分類 M4.5V[9]
光度 0.022L[5]
表面温度 3,566.78 +216.69
−262.03
K[10]
色指数 (B-V) 1.68[9]
別名称
別名称
エリダヌス座40番星C[9]
エリダヌス座DY星[9],
BD -07 781C[9],
GJ 166 C[9]
Template (ノート 解説) ■Project

エリダヌス座ο2(エリダヌスざオミクロン2せい)は、三重連星をなす恒星で、太陽系から16.4光年の距離にある。伴星のB星は史上初めて発見された白色矮星である[11]

概要[編集]

エリダヌス座の領域にあり、1783年ウィリアム・ハーシェルによって二重星であることが発見された。その後1851年にはオットー・フォン・シュトルーフェによって伴星Bが伴星Cを従えていることが発見された。その後1910年に、ヘンリー・ノリス・ラッセルエドワード・ピッカリング及びウィリアミーナ・フレミングらによって伴星BのスペクトルがA型であることが確認され、この星が白色矮星であることがわかった[11]

物理的性質[編集]

主星はオレンジ色の主系列星で、地球からの実視等級は4.43等である。第1伴星のB星は実視等級9.50等の白色矮星である[8]。第2伴星のC星は11.17等の赤色矮星で、エリダヌス座DY星とも呼ばれる[9]

B星とC星は軌道長半径35auの楕円軌道を252年の周期で回っており、さらにこのペアはA星から400auの距離を7200年周期で周回している[5]

恒星進化論に拠ると、元々太陽と同じくらいの質量があったB星が最も早く進化し、赤色巨星の過程を経て白色矮星になったものと推測される[5]

惑星系[編集]

A星のハビタブルゾーンは0.556 ~ 1.103auと考えられており、この範囲に惑星があれば液体の水が存在できるだろう。A星から0.6auの距離に惑星があった場合、公転周期は203地球日で、A星は地球から見た太陽より30%大きく見える。惑星の大気組成が地球と同じであれば、B星は-8等の白い星、C星は-6等の赤い星として見えるだろう。これらは夜空の闇を完全に打ち消すほどではないが、昼間でも見ることができるほど明るい(なお、満月は-12.6等、金星の最大光度は-4.7等)。B星とC星がの時期には、一晩中おぼろに明るく、他の星が見えにくい状態が続くだろう[11]

かつてB星の周りに居住可能な惑星があったとしても、B星が白色矮星になる時にその環境は破壊されているだろう。C星に関しては、フレアのたびにX線放射が可視光と同じくらいまで強くなるので、ハビタブルゾーンに惑星があったとしても生物は存在できないだろう[11]

2018年に、A星の周囲を42日周期で公転している、地球の2倍程度の大きさのスーパーアースと推測される惑星が見つかったという研究結果が発表された[7][12]。A星は、アメリカの人気SFシリーズ『スタートレック』の生みの親ジーン・ロッデンベリーによって「バルカン人の母星がある」とされていたため、この惑星の発見はCNNでも報じられるなど注目された[12][注 3]

エリダヌス座オミクロン2星の惑星[7]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b 8.47±0.47 M 0.22446±0.00004 42.378 ± 0.010 days 0.04+0.05
−0.03

名称[編集]

固有名のケイド[2](キード[2]Keid[13])はアラビア語で「卵の殻」を意味する al-qaid に由来する[2][13]ο1のベイド (「卵」の意) とともに、ダチョウに関係した星と考えられていた[2][13]

2016年9月12日に国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Keid をエリダヌス座ο2星Aの固有名として正式に承認した[3]

エリダヌス座ο2星を扱った作品[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ a b c d パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ a b c 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記
  3. ^ ただし、この惑星はハビタブルゾーンよりも遥かに主星に近い位置にあり、生命の存在には適していない。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t Results for omi02 Eri”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2018年9月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 原恵 『星座の神話 - 星座史と星名の意味』 恒星社厚生閣2007年2月28日、新装改訂版第4刷、218頁。ISBN 978-4-7699-0825-8
  3. ^ a b IAU Catalog of Star Names”. 国際天文学連合. 2016年9月21日閲覧。
  4. ^ a b c Gaia Collaboration (2018年4月). VizieR Online Data Catalog: Gaia DR2. Bibcode 2018yCat.1345....0G. http://vizier.u-strasbg.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ5ba58dd3ab83&-out.add=.&-source=I/345/gaia2&-c=063.80826664930%20-07.66760265960,eq=ICRS,rs=0.005&-out.orig=o. 
  5. ^ a b c d e f g h Jim Kaler. “Keid”. STARS. 2016年9月21日閲覧。
  6. ^ a b c Hoffleit, D.; Warren, W. H., Jr. (1995年11月). “Bright Star Catalogue, 5th Revised Ed.”. VizieR On-line Data Catalog: V/50. Bibcode 1995yCat.5050....0H. http://vizier.u-strasbg.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ5a76628e9487&-out.add=.&-source=V/50/catalog&recno=1325. 
  7. ^ a b c d Ma, Bo et al. (2018年7月). “The first super-Earth detection from the high cadence and high radial velocity precision Dharma Planet Survey”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 480 (2): 2411-2422. arXiv:1807.07098. Bibcode 2018MNRAS.480.2411M. doi:10.1093/mnras/sty1933. ISSN 0035-8711. 
  8. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p Results for omi02 Eri B”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2016年9月21日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s Results for omi02 Eri C”. SIMBAD Astronomical Database. CDS. 2018年9月21日閲覧。
  10. ^ Gaia Collaboration (2018年4月). VizieR Online Data Catalog: Gaia DR2. Bibcode 2018yCat.1345....0G. http://vizier.u-strasbg.fr/viz-bin/VizieR-5?-ref=VIZ5ba593a0ac4e&-out.add=.&-source=I/345/gaia2&-c=063.82997052356%20-07.67042968531,eq=ICRS,rs=0.005&-out.orig=o. 
  11. ^ a b c d 40(Omicron2) Eridani 3”. SolStation.com. Sol Company. 2018年9月23日閲覧。
  12. ^ a b “スタートレックのバルカン星を発見?、16光年先に系外惑星”. CNN. (2018年9月21日). https://www.cnn.co.jp/fringe/35125977.html 2018年9月22日閲覧。 
  13. ^ a b c Paul Kunitzsch; Tim Smart (2006). A Dictionary of Modern star Names: A Short Guide to 254 Star Names and Their Derivations. Sky Pub. Corp.. p. 37. ISBN 978-1-931559-44-7. 

外部リンク[編集]