アンソニー・バージェス
アンソニー・バージェス(Anthony Burgess, 1917年2月15日 - 1993年11月22日)は、イギリスの小説家、評論家。アントニー・バージェスとも表記される。彼はまた作曲家、詩人、脚本家、ジャーナリスト、エッセイ、旅行記、翻訳などでも有名であった。彼は東南アジア、アメリカ合衆国、中央ヨーロッパなど様々な場所に暮らし、著作活動を行った。
生い立ち[編集]
ジョン・バージェス・ウィルソン (John Burgess Wilson) はマンチェスターのハーパーヘイに、カトリックの父親とプロテスタントの母親の間に生まれる。幼少時はジャックと呼ばれ、堅信式の後にアンソニーと名付けられてアンソニー・バージェス・ウィルソンとなる。1956年からペンネーム「アンソニー・バージェス」を使い始める。
母エリザベス・バージェス・ウィルソンはアンソニーが1歳の時に死去する。母は1918年から1919年にかけて流行したスペイン風邪にその命を奪われ、アンソニーの妹のマリエルも同じくスペイン風邪の犠牲となった。エリザベスは地元の女優およびダンサーであり、マンチェスターの音楽ホールのステージを踏んでいた。彼女の芸名はバージェスによると「ザ・ビューティフル・ベレ・バージェス」であったという。
バージェスが「アウグスチヌス主義のカトリック教徒」と評した父ジョセフ・ウィルソンは1948年に死去した。父はブックメーカー、無声映画の伴奏ピアニスト、百科事典のセールスマン、肉屋、タバコ屋と様々な職を手にした。ジョセフは妻の死後、パブの女主人と再婚したが、バージェスは「ほとんど酔っぱらって不在であり、自分のことを“父親”と呼んだ」と書き表している。
バージェスは母方の叔母によって育てられ、父親の再婚後は継母に育てられた。彼の家は叔母が経営したタバコ・酒類販売店の上にあった。
主な作品[編集]
小説[編集]
- 『アントニイ・バージェス選集』全8巻、早川書房、1978‐79年。3巻目が欠本
- A Clockwork Orange
- 『時計じかけのオレンジ』ハヤカワ文庫、改版2008年、「選集2」
- The Wanting Seed
- 『見込みない種子』早川書房「ハヤカワ・ノヴェルズ」、1973年、のち「選集1」
- Inside Mr. Enderby 『エンダビー氏の内側』、「選集7」
- The Eve of St. Venus 『聖ヴィーナスの夕べ』、「選集5」
- Nothing Like the Sun 『その瞳は太陽に似ず』、「選集4」
- Tremor of Intent 『戦慄』、「選集6」
- M/F 『MF』、「選集8」
- Napoleon Symphony 『ナポレオン交響曲』、「選集9」
- A Long Trip to Tea Time
- 『どこまで行けばお茶の時間』サンリオSF文庫、1981年
- Beard's Roman Women
- 『ビアドのローマの女たち』サンリオSF文庫、1980年
- Abba Abba
- 『アバ、アバ』サンリオSF文庫、1980年
- 1985
- 『1985年』サンリオ、1979年、のちサンリオ文庫
絵本[編集]
その他[編集]
- The Novel Now
- 『現代小説とは何か』前川祐一訳、竹内書店、1970年
- Shakespear
- New York
- 『ニューヨーク ライフ世界の大都市』沢田繁春ほか訳、タイムライフブックス、1978年
- Ernest Hemingway and His World
- They Wrote in English
映画[編集]
- 時計じかけのオレンジ(1971年) スタンリー・キューブリック監督作品(原作)
- ナザレのイエス(1977年) フランコ・ゼフィレッリ監督作品(共同脚本)