りゅう座シグマ星

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りゅう座σ星
Sigma Draconis
星座 りゅう座
視等級 (V) 4.70[1]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 19h 32m 21.5908s[1]
赤緯 (Dec, δ) +69° 39′ 40.232″[1]
視線速度 (Rv) 26.7 km/s[1]
固有運動 (μ) 赤経: 598.26 ミリ秒/[1]
赤緯: -1,738.71 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 173.40 ±0.46 ミリ秒
距離 18.81 ± 0.05 光年
(5.77 ± 0.02 パーセク
絶対等級 (MV) 5.87
物理的性質
半径 0.778 ± 0.008 R[2]
質量 0.87 M[3]
自転速度 1.5 km/s[4]
スペクトル分類 K0 V[1]
光度 0.428 ± 0.013 L[2]
表面温度 5,196 K[3]
色指数 (B-V) 0.79[5]
色指数 (U-B) 0.38[5]
金属量[Fe/H] -0.23[3]
年齢 3.3 ×109
別名称
別名称
りゅう座61番星, HD 185144, HR 7462, BD+69°1053, GCTP 4607.00, GJ 764, LHS 477, HIP 96100[1], LCC 0690
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りゅう座σ星(σ Dra / σ Draconis)は、りゅう座恒星である。

物理的性質[編集]

この恒星はオレンジ色の主系列星(矮星)で、スペクトル型はK0、長くK0型主系列星の分光標準星としてもちいられてきた。直径は光学干渉計CHARAアレイを用いて直接測定されており、太陽の77.8%である[2]。視線方向に射影したこの恒星の自転速度 () は1.5km/sで、相対的に低い。太陽に比べてやや金属量(ヘリウムよりも重い元素の量)が低い恒星と考えられている[6]

この恒星の表面温度と光度、表面活動の変化のしかたは、全体の周期こそまだ決定できていないが、太陽活動周期に非常に似ているものと見られる[4]。この恒星の全体的な変動は、ヒッパルコス衛星によって観測された恒星の中では最も低いものである[6]

この恒星の固有運動はとても大きく、1年で1.8秒角程度天球上を移動する。46,725年前に太陽系に最接近し、その時の距離は16.55光年だった。空間速度は、U = +36(銀河中心方向)、V = +40(銀河自転方向)、W = -10 km/s(銀河の北極方向)である。この数値から、この恒星が銀河系内を周回する軌道の離心率は、0.30と例外的に大きいことが判る(太陽は0.06)。銀河中心からの平均距離は、およそ34,000光年(10.3 kpc)である[6]

2013年時点では、木星規模の惑星は検知されておらず、恒星を取り巻く物質(たとえば星周円盤)の存在を示す赤外線放射の卓越も観測されていない[7]W・M・ケック天文台の高分散分光装置や、リック天文台の自動惑星検出望遠鏡による観測から、300日あまりの周期で視線速度が変化することが発見され、天王星規模の惑星の存在が示唆されているが、惑星以外の原因による変動の可能性が排除できず、惑星発見の報告にはいたっていない。

名称[編集]

アルサーフィ(Alsafi)という固有名が付いている。しばしばアサフィ。アラビア語のアサフィ(Athāfiyy)を誤記したアサフィ(Athāfi)からきており、アサフィ(Athāfiyy)とは、遊牧民の野外調理用の三脚の呼び名のこと[8]

中国の星座(星官)では天厨にあたり、σ星自体は星官の第二位で天厨二とされる。

作品[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h SIMBAD Query Result: NSV 12176 -- Variable Star”. Centre de Données astronomiques de Strasbourg. 2007年6月15日閲覧。
  2. ^ a b c Boyajian, Tabetha S. et al (2008年4月17日). “Angular Diameters of the G Subdwarf µ Cassiopeiae A and the K Dwarfs σ Draconis and HR 511 from Interferometric Measurements with the CHARA Array”. arXiv.org. 2008年7月3日閲覧。
  3. ^ a b c Hearnshaw, J.B. (1974), “Carbon and iron abundances for twenty F and G type stars”, Astronomy and Astrophysics 36: 191–199, http://adsabs.harvard.edu/abs/1974A&A....36..191H 2007年6月14日閲覧。 
  4. ^ a b Gray, David F.; Baliunas, Sallie L.; Lockwood, G. W.; Skiff, Brian A. (1992). “The activity cycle of Sigma Draconis”. Astrophysical Journal 400 (2): 681–691. doi:10.1086/172030. http://adsabs.harvard.edu/abs/1992ApJ...400..681G 2007年7月12日閲覧。. 
  5. ^ a b ARICNS 4C01582”. Astronomisches Rechen-Institut, Heidelberg. 2007年6月15日閲覧。
  6. ^ a b c Porto de Mello, Gustavo; del Peloso, Eduardo F.; Ghezzi, Luan (1999). “Astrobiologically Interesting Stars Within 10 Parsecs of the Sun”. Astrobiology 6 (2): 308–331. doi:10.1089/ast.2006.6.308. http://adsabs.harvard.edu/abs/2005astro.ph.11180P 2007年2月4日閲覧。. 
  7. ^ E. K. Holmes, H. M. Butner, S. B. Fajardo-Acosta, L. M. Rebull (2003). “A Survey of Nearby Main-Sequence Stars for Submillimeter Emission”. The Astronomical Journal 125 (6): 3334–3343. doi:10.1086/375202. http://adsabs.harvard.edu/abs/2003AJ....125.3334H 2007年7月12日閲覧。. 
  8. ^ Allen, Richard Hinkley (1963). Star Names, Their Lore and Meaning. New York: Dover. ISBN 0-486-21079-0. 

外部リンク[編集]