いそしお (潜水艦・初代)

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いそしお
基本情報
建造所 川崎重工業 神戸工場
運用者  海上自衛隊
艦種 通常動力型潜水艦
級名 うずしお型
艦歴
計画 昭和44年度計画
発注 1969年
起工 1970年7月9日
進水 1972年3月18日
就役 1972年11月25日
1989年3月24日(特務潜水艦に種別変更)
除籍 1992年3月25日
その後 1994年8月上旬、開発中の新型魚雷G-RX4(97式魚雷)の試験のため実艦的として使用
要目
排水量 基準 1,850t
満載 2,400t
全長 72.0m
最大幅 9.9m
深さ 10.1m
吃水 7.5m
機関 ディーゼル・エレクトリック方式
川崎/MAN V8V 24/30mAMALディーゼルエンジン × 2基
SG-4B発電機 × 2基
SM-4B電動機 × 1基
SCD-49W蓄電池 × 480個
出力 水上 3,400PS
水中 7,200PS
推進器 5翼スクリュープロペラ × 1軸
速力 水上 12kt
水中 20kt
燃料 370t
航続距離 巡航15ktで5,500海里
潜航深度 350m程度
乗員 80名
兵装 HU-602 533mm魚雷発射管 × 6門
レーダー ZPS-4(水上)
ソナー ZQQ-2(統合ソナー)
探索装置・
その他装置
13m1型潜望鏡
電子戦
対抗手段
ZLA-5 ECM
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いそしおローマ字JS Isoshio, SS-568ATSS-8001)は、海上自衛隊潜水艦うずしお型潜水艦の3番艦。艦名はから由来する。

艦歴[編集]

「いそしお」は、第3次防衛力整備計画に基づく昭和44年度計画潜水艦8083号艦として、川崎重工業神戸工場で1970年7月9日に起工され、1972年3月18日に進水、1972年11月25日に就役し、第1潜水隊群に直轄艦として編入された。

1973年9月28日、第1潜水隊群隷下に新編された第5潜水隊に同日就役の「なるしお」とともに編入。

1975年10月9日から12月22日までの間、ハワイ派遣訓練に参加。

1989年3月24日、海上自衛隊初の特務潜水艦に種別変更され、艦籍番号がATSS-8001に変更、第1潜水隊群直轄艦となる。種別変更後は若干の改造が施され教育訓練および各種装備品の実験に使用された。

1992年3月25日、除籍。

1994年8月上旬、伊豆大島沖で技術研究本部が開発中の新型対潜魚雷G-RX4の実艦標的に使用された。なお、試験は海上自衛隊初の試みとなる潜没状態で実施するため、船体上にフロートとなる構造物が設けられる改造工事が施された[1]

脚注[編集]

  1. ^ 「ニュース・フラッシュ」『世界の艦船』第487号、海人社、1994年10月、123頁。 

参考文献[編集]

  • 石橋孝夫『海上自衛隊全艦船 1952-2002』(並木書房、2002年)
  • 世界の艦船 増刊第66集 海上自衛隊全艦艇史』(海人社、2004年)
  • 『世界の艦船 増刊第665集 海上自衛隊潜水艦史』(海人社、2006年)