避難訓練
避難訓練(ひなんくんれん)は個人または集団で行われる災害、犯罪、戦争時における攻撃を想定した訓練のこと。
概要
避難訓練は、避難経路を覚え、災害時のパニック状態を抑制し、いざという時の手順を覚える為に行われる訓練である。
種類
- 火災
- 自然災害 : 津波、竜巻(アメリカ合衆国オクラホマ州など)を含む。
- 犯罪(不審者)対策 : 日本では附属池田小事件の影響。
- 戦争 : 空襲やミサイル着弾を想定もの(イスラエルや大韓民国[1]など)。
避難訓練と同時に行われるもの
- 消火訓練(水消火器を実際に使用)
標語
学校では避難時の心構えをまとめた標語が作られており、「おかしも」などといった標語を用いて、慎重な行動をするように促している。ちなみに、おかしもは「押さない、駆けない、喋らない、戻らない」の頭文字をとったものである[2]。これらの標語は地域や教える学校によって一部差異があるが、基本的には焦らず、冷静に行動・判断を促すよう教えている。
避難訓練が逆効果になった個別例
2011年3月11日に起きた東北地方太平洋沖地震で、岩手県釜石市で拠点避難所(津波が収束した後の2次避難所)として指定されている「鵜住居地区防災センター」に避難した住民のうち54名が、津波にのまれて亡くなった。
2010年5月と2011年3月3日には、高台にある1次避難所(津波発生時の緊急避難所)でなく、この2次避難所を避難先として避難訓練が行われていた。高齢者への負担軽減のための措置・配慮だったが、逆に誤った刷り込みを産む結果となってしまった[3]。
日本の根拠法令
- 災害対策基本法 : 防災訓練を規定。
- 消防法 : 火災に対応した避難訓練に特化した規定。学校、病院、事業場、興業場、百貨店など具体的な場所も指定。
- 津波防災地域づくりに関する法律 : 東日本大震災後に施行。
脚注
- ^ 北の空襲を想定、韓国で過去最大規模の退避訓練(読売新聞2010年12月5日)2012年5月18日閲覧
- ^ こどもの防災教室 - 日野市役所
- ^ 訓練で使ったのに…津波にのまれた拠点避難所 - 読売新聞 2011年3月24日