矢吹公郎
矢吹 公郎(やぶき きみお、1934年12月6日[1] - )は、福島県西白河郡東村(現・白河市)[1]出身の日本のアニメーション監督、演出家。
来歴
福島県立白河高等学校を卒業、東京芸術大学美術部鋳金科入学[1]。1958年、大学卒業とともに東映京都撮影所に入社。マキノ雅弘、佐々木康らの助監督を務める。1962年、東映動画演出部へ転属。
『狼少年ケン』の第7話ではじめてアニメーションの演出を手がける。『少年忍者風のフジ丸』にて作画監督の楠部大吉郎に演出技術の指導を受ける。『ひみつのアッコちゃん』、『タイガーマスク』などで演出家として活躍。1968年には映画『長靴をはいた猫』を監督。モスクワ国際映画祭「児童・青少年映画」部門美術家同盟賞、モスクワ国際映画祭児童にとって最もユーモラスな映画賞等を受賞[2]。1970年、東映演出CM部に転属。1973年に東映を退社しフリーとなる。『一休さん』、『The・かぼちゃワイン』などの監督、チーフ・ディレクターを務める。プロデュースした『赤い鳥のこころ』の第1話は、ミラノの国際映画祭で短編アニメ部門第1位を受賞。
テレビアニメ、劇場用映画での活躍の一方、教育用の短編映画でも監督、演出、脚本として多数参加している。
2014年、東京アニメアワードフェスティバル 2014にてアニメ産業・文化の発展に大きく貢献した人を顕彰する「アニメ功労賞」の監督部門を受賞[3]した。
作品リスト
テレビアニメ
- 狼少年ケン (演出、1963)
- 少年忍者風のフジ丸 (演出、1964)
- ハッスルパンチ (演出、1965)
- 海賊王子 (演出、1966)
- ひみつのアッコちゃん (演出、1969)
- タイガーマスク (演出、1969)
- カリメロ (監修、1972)
- ドロロンえん魔くん (チーフディレクター・演出、1973)
- 少年徳川家康 (チーフディレクター、1975)
- 一休さん (監督・演出、1975)
- 日本名作童話シリーズ 赤い鳥のこころ (プロデューサー、1979)
- The・かぼちゃワイン (チーフディレクター・演出、1982)
- どくとるマンボウ&怪盗ジバコ 宇宙より愛をこめて (演出・作詞、1983)
- 吾輩は犬である ドン松五郎の生活 (監督、1983)
- ジャングルブック・少年モーグリ (シリーズ構成、1989)
劇場用アニメ
- わんぱく王子の大蛇退治 (演出助手、1963)
- 狼少年ケン トーテンポールの魔人 ピストル騒動 (演出、1964)
- 少年忍者 風のフジ丸 謎のアラビヤ人形 (演出、1964)
- 少年忍者 風のフジ丸 まぼろし魔術団 (演出、1965)
- 劇場版アンデルセン物語 (演出、1968)
- 長靴をはいた猫 (監督、1969)
- チュウチュウバンバン (演出、1970)
- 一休さん (監督、1976)
- 一休さん ちえくらべ (演出主任、1977)
- 一休さんとやんちゃ姫 (監督、1978)
- 世界名作童話 森は生きている (監督・脚本、1980)
- 世界名作童話 白鳥の湖 (監督・演出、1981)
- 一休さん 春だ!やんちゃ姫 (監督、1982)
- The・かぼちゃワイン ニタの愛情物語 (監督、1984)
- Rainbow Brite And The Star Stealer (監督、1985)魔法少女レインボーブライト劇場版。
- なっちゃんの赤いてぶくろ (脚本、1987)
- リトルツインズ ぼくらの夏が飛んでいく (チーフプロデューサー、1992)
教育用・PR用アニメ
- 生きているってすばらしい! (監督、1972)
- あんじゅとずしおう (脚本・演出、1973)
- 花のき村と盗人たち (脚本・演出、1975)
- ごんぎつね (監督・脚本、1978)
- お百姓の足 坊さんの足 (演出、1980)
- おば捨て山の月 (脚本・演出、1982)
- おじいさんのランプ (脚本・監督、1985)
- 春らんまん結婚記 (作画監督、1987)
- 海のコウモリ (監督、1987)
- ベロ出しチョンマ (監督、1987)
- おかあさんの木 (監督、1987)
- こぎつねコンとこだぬきポン (監督、1989)
- 未来からのメッセージ (監督、1989)
- 新ちゃんがないた! (監督、1990)
- わすれるもんか! (監督・脚本、1993)
- 金色のクジラ (監督、1993)
- はとよひろしまの空を (監督・脚本、1999)
- しらんぷり (監督・脚本、1999)
OVA
- 宇宙家族カールビンソン (監督、1988)
- リトルツインズ (チーフプロデューサー、1992)