房州うちわ
房州うちわ(ぼうしゅううちわ)は、千葉県南房総市、館山市特産のうちわ。千葉県の伝統工芸の一つ。京うちわ(京都府京都市)、丸亀うちわ(香川県丸亀市とその周辺地域)と並ぶ日本三大うちわの一つである。
特徴
- 地域に自生する女竹(細い篠竹)を原料に用い、細く割いた骨と一体となった丸柄を特徴[1]とする。
- 全ての製作行程が手作業による。行程数が21と多いため、行程ごとに分業して製作する。
- 千葉県指定伝統的工芸品である。
- 経済産業大臣指定伝統的工芸品(千葉県では唯一の指定)である。
歴史
- 江戸時代、関東でうちわを生産するようになる。房州はうちわの材料の女竹の産地で那古港から江戸へ向けて女竹を出荷していた。
- 1877年(明治10年)ごろから那古港周辺(現在の館山市那古)でうちわの骨づくりがはじまる。
- 1923年(大正12年) - 関東大震災で被災した東京のうちわ問屋が那古港に近い船形地区(現在の館山市船形)へ移住し、房州でのうちわ生産が本格化する。
- 1984年(昭和59年) - 千葉県指定伝統的工芸品に認定される。
- 2003年(平成15年) - 経済産業大臣指定伝統的工芸品に認定される。