岡安商事
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒541-0041 大阪府大阪市中央区北浜二丁目3番8号 |
設立 | 1952年10月 |
業種 | 証券、商品先物取引業 |
法人番号 | 2120001136572 |
事業内容 |
商品先物取引業 取引所外国為替証拠金取引 保険代理店業務 貴金属金地売買 |
代表者 | 岡本 安明(代表取締役会長) |
資本金 | 17憶3000万円 |
従業員数 | 138名(2022年3月末現在) |
外部リンク | https://www.okayasu-shoji.co.jp/ |
岡安商事株式会社 (おかやすしょうじ、OKAYASU SHOJI CO.,LTD.) は大阪市中央区に本社のある商品先物取引、取引所外国為替証拠金取引を取り扱う日本の会社である。
概要
1952年10月10日、東京都江東区に「株式会社真下商店」として創業。その後、商号を1969年3月「真下商事株式会社」、1991年2月「株式会社ハーベストフューチャーズ」と変更し、2009年3月には現商号である「岡安商事株式会社」となり、本社を大阪市中央区北浜へと移転した[1][2]。
経済産業省、農林水産省の許可を受けて、貴金属、石油、ゴム、農産物などの上場商品の受託を行っている[3]。また、2006年3月には金融先物取引業の登録を受け、取引所為替証拠金取引「くりっく365」の取引資格を取得。現在は商品先物取引・取引所外国為替証拠金取引ともに、自社での取り扱いの他、取次受託業務も行っている。自社での取り扱いは対面取引中心だが、電子取引への対応は業界内でも初期から取り組んでいた。
重要消費者紛争
2013年(平成25年)、金の国内先物取引に関わる顧客とのトラブルが、国民生活センターの重要消費者紛争に指定された[4]。
顧客の主張によると、「2013年(平成25年)3月に『確実に儲かる』と言われて3口180万円で岡安商事と金の国内先物取引の契約をし、さらに『1週間で返すから』と言われて120万円を追加した。しかし、その後、損失が出たと聞かされ、1週間で返すはずの120万円も返済されなかった。その後もよく理解していなかったが言われるがままに取引を継続し、8月になって証拠金等不足額請求書が届き5万円を請求された。岡安商事に電話をしたが、『納得して取引したこと』『何が問題か』などと言われて相手にされなかった。地元の消費生活センターに相談に行き解約したが、返金されたのは26万円だった。300万円全額を返してほしい」ということである[4]。
岡安商事は、地元の消費生活センターに対して「社内調査の結果、顧客が言うような事実はない。本件取引には何ら問題がない」とし、9月の顧客・消費生活センター・岡安商事での面談、さらに顧客立会いの下での第三者委員会でもそのように回答した[4]。そのため、顧客は国民生活センターの紛争解決委員会に裁判外紛争解決手続(ADR)を申請し、重要消費者紛争に指定された[4]。しかし、岡安商事は、「すでに地元の消費生活センターで回答したとおりであり、本人立会いの下で第三者委員会でも説明した」としてADRによる解決を拒否した[4]。再度の要請にも応じなかったため、紛争解決委員会は国民生活センター法第22条に基づく文書提出要求書および出席要求書を送付したが、岡安商事からの回答は変わらず、紛争解決委員会は「和解が成立する見込みなし」としてADR手続きを終了した[4]。
沿革
- 1952年10月 - 株式会社真下商店設立
- 1969年3月 - 「真下商事株式会社」に商号変更、東京都渋谷区渋谷2丁目に移転
- 1971年1月 - 商品取引所法の改正により東京穀物商品取引所(現東京商品取引所)農産物市場における商品取引員としての許可を受ける
- 1978年9月 - 本社を東京都渋谷区渋谷1丁目に移転
- 1984年11月 - 東京工業品取引所(現東京商品取引所)の設立に伴い、同取引所会員加入
- 1991年2月 - 「株式会社ハーベスト・フューチャーズ」に商号変更
- 1996年4月 - 商品投資販売業の許可を取得(商品ファンド販売法人)
- 1999年9月 - 外国為替証拠金取引「外為トレード」開始
- 2000年2月 - 自社ビル取得に伴い、東京都渋谷区渋谷2丁目に本社を移転
- 2000年4月 - 商品先物オンライントレード「ハーベストオンライン」開始
- 2000年12月 - ニューヨーク事務所開設
- 2001年2月 - インターネット外国為替証拠金取引「e-外為トレード」開始
- 2001年9月 - 米国同時多発テロによりニューヨーク事務所崩壊
- 2004年5月 - 米国現地法人HARB.Inc設立
- 2004年11月 - 資本金を10億円に増資
- 2005年3月 - 改正商品取引所法の規定に基づき商品取引受託業務の許可を受ける
- 2005年10月 - 生命保険募集業務開始
- 2006年3月 - 金融先物取引業の登録を受ける
- 2006年3月 - 東京金融先物取引所(現東京金融取引所)の為替証拠金取引及び為替証拠金清算の資格を取得
- 2006年7月 - 商品投資販売業運用法人として許可変更
- 2006年9月 - Harbest Fund Management,Ltd.(100%出資子会社)をケイマンに設立
- 2006年10月 - JCCIコモディティインデンックスファンド「地球のめぐみ」(自社組成ファンド)募集開始
- 2008年12月 - 東京都中央区日本橋兜町に本社を移転
- 2009年3月 - 岡安商事株式会社の商品先物事業を吸収分割により承継[5]
- 2009年3月 - 大阪市中央区北浜に本社を移転
- 2009年3月 - 「岡安商事株式会社」に商号変更
- 2009年3月 - 関西商品取引所(現大阪堂島商品取引所)受託会員となる
- 2009年8月 - 大阪岡安商事株式会社の純金積立業務を吸収分割により承継
- 2010年8月 - 株式会社アサヒトラストの商品先物事業を吸収分割により承継[5]
- 2010年8月 - オリオン交易株式会社の商品先物事業を吸収分割により承継[5]
- 2010年12月 - 商品先物取引法改正に伴う商品先物取引業の許可を受ける
- 2011年5月 - 株式会社小林洋行の外国為替証拠金取引受託業務を吸収分割により承継
- 2012年8月 - 外国商品市場取引の取次業務開始
- 2013年5月 - 海外通貨先物取引の取次業務開始
- 2014年3月 - 資本金を12億円に増資
- 2015年11月 - 商品投資販売業を廃止
- 2017年9月 - 資本金を14億円に増資
- 2018年3月 - 資本金を16億円に増資
- 2022年6月 - 自己資本規制比率を水増しするなど金融商品取引法に違反したとして、1ヶ月間の業務停止命令[6]。
加入団体
政界との癒着
橋下徹・前大阪府知事を支援する政治団体「経済人・大阪維新の会」の役員を務める人物が取締役会長の先物取引会社が、今年4月、被害者に約4000万円の賠償を命じられる判決を受けていたことが判明。
この会社は「岡安商事」。
神戸地裁姫路支部は「業者側が消費者に取引の危険性を十分に説明せず、取引の仕組みを理解させないままにお金を支払わせた」と判断、岡安商事側に4122万1584円を支払うよう命じ、7月に大阪高裁で3300万円を支払う和解が成立した。http://www.futures-zenkoku.com/jyohou/sakimono200703-201602.xls赤旗.(2011年11月16日)
- ^ 専業・商品先物取引業者グループ関係とその変遷
- ^ 岡安商事株式会社 沿革
- ^ 岡安商事株式会社に関する会社情報(日本商品先物振興協会提供)
- ^ a b c d e f “国民生活センターADRの実施状況と結果概要について(平成25年度第4回)” (PDF). 独立行政法人国民生活センター紛争解決委員会 (2014年3月20日). 2018年5月30日閲覧。
- ^ a b c 日本商品先物取引協会(会員の異動/脱退)
- ^ “岡安商事に業務停止1カ月 自己資本規制比率水増し―近畿財務局”. 時事ドットコム. (2022年6月24日) 2022年6月25日閲覧。
参考文献
- “岡安商事株式会社に突撃しました”. エムトレ|投資家向けデリバティブ情報メディア (2017年6月16日). 2018年5月30日閲覧。
- “会員情報”. 日本商品先物取引協会 (2017年). 2018年5月30日閲覧。
- “会員・特別参加者一覧”. 一般社団法人日本金融先物取引業協会 (2017年). 2018年5月30日閲覧。
- “会員の異動/脱退”. 日本商品先物取引協会 (2017年). 2018年5月30日閲覧。