尚裕

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1956年

尚 裕(しょう ひろし、1918年9月18日 - 1996年8月30日)は、尚昌の長男、琉球王国尚泰王曾孫第二尚氏の当主。爵位は元侯爵海軍大尉東京帝国大学文学部東洋史学科卒業。称号(現学位)文学士(東京大学)那覇市名誉市民

1918年尚昌の長男として生まれ、父が1923年に死去したため侯爵となった。

戦後は、大戦での被害を免れた伝承文化財の保存に努めたが、沖縄県当局側では永続的に保管維持する為の設備が整えられず、やむなく一旦は、居住していた東京都台東区への寄贈を決めた。しかし、これが沖縄県民の猛烈な反発を買い、更に同県の文化財行政のあり方に影響を与えた。

1992年玉陵識名園等を那覇市に寄贈した。さらに1995年9月には、尚家伝来の古文書を寄贈、1996年には美術品を寄贈している。これらは、2006年に「琉球国王尚家関係資料」として国宝に指定された。文化財保護法に基づく国宝としては沖縄県で初の指定である。

1996年、那覇市より名誉市民の称号を授与される。8月30日死去東京告別式が行われ、その後沖縄県に送られ伊是名玉陵に葬られた。

家族

  • 尚昌
  • 母 百子
  • 妻 瑛子(1919年(大正8年)12月25日 - 1945年(昭和20年)6月10日、戸澤正己(旧新庄藩第33代当主)四女)
  • 後妻 啓子(1920年(大正9年)7月12日生。村瀬鐸三郎三女)
  • 子女
    • 長男 尚衞1950年(昭和25年)8月18日生)
    • 長女 和子(1943年(昭和18年)年5月3日生)
    • 次女 芳子(1945年(昭和20年)年4月6日生)
    • 三女 圭子(1947年(昭和22年)7月26日生。戸籍名は野津圭子、日欧社交文化の会理事。夫はカバヤ食品オハヨー乳業の代表取締役社長野津喬。)
    • 四女 薫(1949年(昭和24年)8月25日生)

関連項目

爵位
先代
尚昌
尚侯爵家
第4代:1923年 - 1947年
次代
制度廃止
その他の役職
先代
尚昌
尚家当主
第22代:1923年 - 1996年
次代
尚衞