小さな恋のメロディ

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小さな恋のメロディ
Melody
監督 ワリス・フセイン
脚本 アラン・パーカー
製作 デヴィッド・パットナム
デヴィッド・ヘミングス
撮影 ピーター・サシツキー
編集 ジョン・ヴィクター・スミス
配給 日本の旗 ヘラルド
公開 1971年4月21日 イギリスの旗
1971年6月26日 日本の旗
上映時間 103分
製作国 イギリスの旗 イギリス
言語 英語
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小さな恋のメロディ』(原題: Melody, または S.W.A.L.K)は、1971年イギリス映画


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


概要

少年少女の恋を瑞々しく描き、本国とアメリカではヒットしなかったが、同じく1971年に公開された日本では大ヒットした。

ビー・ジーズの歌が全編を流れ、とりわけテーマ曲「メロディ・フェア」(Melody Fair)を含むサウンドトラック盤は日本で大ヒットした。メロディは映画のタイトルでもあり、ヒロインの名前でもある。また、この映画には「大人社会からの独立戦争」という趣がある。「結婚式」を取り締まるべく現れた教師達であったが、爆弾マニアの少年が作った初めての成功作によって総崩れになり、「結婚」した2人が一緒にトロッコを漕いで出発していくラストは、Don't trust over thirty時代の雰囲気を伝えている。

後に、ハリウッドで監督として成功したアラン・パーカーの処女作である。

あらすじ

舞台はイギリス。伝統的な価値観を受け継ぐパブリック・スクールに通う少年少女たちの恋の物語。
その頃、学園ではささやかな対立がはじまっていた。厳格な教えを説く教師たちや子供に干渉する親たちと、それらに従うことなくそれぞれの目的や楽しみを見つけようとする子供たち。11歳のダニエルもそんな生徒の一人だったが、どちらかと言えば気の弱い彼が、あることをきっかけに対立の焦点になっていく。

それは同じ学校に通うメロディという少女に心を奪われたことだ。二人はいつしか互いに惹かれあい、悩みを打ち明け、はじめて心を許す相手を見つけたと感じた。純粋ゆえに恐れを知らない恋の激しさはやがて騒動を巻き起こし、旧弊な大人を狼狽させる。 事情を聴くこともなく押さえつけようとする大人たちに対し、二人は一つの望みを口にする。それは「結婚したい」という驚くべきものだった。はたして小さな恋の顛末は…。

スタッフ

キャスト

役名 俳優 日本語吹替
ダニエル・ラティマー マーク・レスター 内海敏彦
メロディ・パーキンス トレイシー・ハイド 杉田かおる
トム・オーンショー ジャック・ワイルド 永久勲
ミセス・ラティマー シェイラ・スティーフェル 富田恵子
ミセス・パーキンス ケイト・ウィリアムス 瀬能礼子
校長先生 ジェームズ・カズンス 川久保潔

こぼれ話

この映画のタイトルは三転した。まず、Melodyの名で製作されたが、恋愛ものとしての内容を十分伝えていないとしてS.W.A.L.K.に変更された。これは、Sealed with A Loving Kissの略である。ところが、アメリカ合衆国ではこの略語に馴染みがないという理由で、再度Melodyに戻され公開された。アメリカでの公開は英国公開に先立つが、ヒットにはならなかった。イギリスでは散々叩かれた。デビッドとアランを救ったのは、『小さな恋のメロディ』と題された日本での大ヒットだった。

日本での人気は非常に根強く、40年近く前の作品であるにも関わらず、現在でも定期的にオリジナル・サウンドトラック盤が欠かさず生産され続けていることからもわかる。

サンリオキャラクターディアダニエルの名前は、本作の主人公のダニエルにちなんでいる[1]

トロッコに乗り彼方へと去るラストシーンではマーク・レスターは他の映画の撮影スケジュールの都合で参加せず、コーネリアスと云う男の子が代役で演じている。[2]

関連商品

デジタル・リマスター版。セル版DVDのみ、テレビで放映された際の日本語吹替版(リマスターなし、約93分。声の出演=内海敏彦杉田かおるほか及び日本初公開時の予告編を、映像特典として収録している。

脚注

  1. ^ 山口裕子『キティの涙』集英社、2009年、p.168。ISBN 978-4-087-80544-4
  2. ^ SONG TO SOUL」#52メロディ・フェア (2011年4月25日、BS-TBS) にて、トレイシー・ハイド談。

関連項目

外部リンク