奈良街道
奈良街道(ならかいどう)・大和街道(やまとかいどう)は奈良あるいは大和国に向かう 街道の総称。歴史的理由からも地理的理由からも複数のルートが存在する。
京都府内における奈良街道・大和街道
詳細は「奈良街道 (京都府)」を参照
京から伏見を経て奈良に至る街道は、一般的に「奈良街道」あるいは「大和街道」と呼ばれる。京・伏見間は山沿いの伏見街道と、平野部の竹田街道の2ルートがあった。奈良側からは「京街道」ともいうが、大和国(奈良県)内の道のりが短いこともあり一般的ではない。
また、髭茶屋追分で旧東海道(三条街道)と分岐、山科盆地を南下し六地蔵から宇治・大久保に至る経路も「奈良街道」と言う。
大阪府から奈良県への奈良街道・大和街道
竜田越
広義ではいくつかのルートが存在するが、いずれも「龍田」(現在の斑鳩町龍田、龍田神社付近)を経由する。
- 竜田越奈良街道 - 略称:「竜田越」。大和川右岸に沿って通る。現在の国道25号に相当する。三郷町の龍田大社付近を通るが、付近にあるとされる「竜田山」を越えるからついた名称とされる。竜田山は龍田大社の西、信貴山の南にあたる山地とされる[1]が現在は竜田山という名称の山は地図には残っていない。河内国・大和国境付近にいくつかのルートがある[2]。
- 磐船街道・清滝街道 - 守口宿から東進、清滝峠を越え、四條畷市北田原地区で天野川、竜田川沿いを南下し、龍田で竜田越に合流するルート。現在の国道163号と国道168号に相当する。
- 俊徳街道・十三街道 - 八尾市・平群町の「十三峠」を越えて、竜田川沿いを南下し、龍田で竜田越に合流するルート。
- 立石街道・おおと越 - 八尾市・平群町を経由する。平群町で十三街道・清滝街道に合流する。
暗越(椋嶺越)
詳細は「暗越奈良街道」を参照
大坂から生駒山地の暗峠を越えて奈良に至る街道。現在の国道308号に相当する。
生駒山地の峠越
大坂から奈良へ向う峠越。竜田道、暗峠、信貴山越も含む。
- 尊延寺越
- 榜示越
- 磐船越
- 清滝越
- 中垣内越(竜間越古堤街道)・河内中垣内村~俵口村
- 善根寺越・河内善根寺村~俵口村
- 日下越・河内日下村~俵口村
- 鷲尾越(辻子越)・河内芝村~山崎村
- 椋嶺越・峠茶屋~藤尾村
- 鳴川越・六万寺村~鳴川村
- 龍田越(十三越)・河内神立村~大道村
- 大道越・河内大窪村~大道村
- 立石越・河内服部川村~久安寺村
- 信貴越(越智越・黒谷越)・河内教興寺村~南畑村
- 亀瀬越(国分越・立野越)・河内峠村~立野村
伊賀越
「伊勢参宮街道」を参照
奈良から大和街道・伊賀街道を通り、伊賀国を経由して伊勢に通じる道。かつては「伊賀越えならみち」「奈良道」と言った。現在では、五百野(津市美里町)で伊賀街道と分岐し、久居城下を経て月本追分(松阪市中林町)で伊勢街道と合流する区間が「奈良街道」と称される。
脚注
関連項目
参考文献
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外部リンク
- 伊勢本街道 古地図(玉造・暗越・三輪)(<kaz> のホームページ)