国鉄タ1形貨車

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国鉄タ1形貨車
基本情報
車種 タンク車
運用者 鉄道省
運輸通信省
運輸省
日本国有鉄道
所有者 鉄道省、中野興業、小倉石油、紐育スタンダード石油、日本石油
改造年 1928年(昭和3年)* - 1952年(昭和27年)
改造数 268両
消滅 1958年(昭和33年)
常備駅 新津駅隅田川駅雄物川駅、他
主要諸元
車体色
専用種別 なし(石油)、魚油
化成品分類番号 制定前に形式消滅
軌間 1,067 mm
全長 5,602 mm - 6,402 mm
全幅 1,956 mm - 2,248 mm
全高 2,591 mm - 3,270 mm
タンク材質 普通鋼一般構造用圧延鋼材
荷重 7 t、8 t
実容積 7.8 m3 - 9.3 m3
自重 8.5 t - 9.3 t
換算両数 積車 1.2
換算両数 空車 0.6
軸距 2,743 mm - 3,048 mm
最高速度 65 km/h km/h
備考 *称号規程改正年
上記寸法類は一例である
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国鉄タ1形貨車(こくてつタ1がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)およびその前身である鉄道省等に在籍した貨車タンク車)である。

概要

タ1形は、1928年(昭和3年)の車両称号規程改正により、様々な形式をまとめて生まれた形式である。

ほとんどが石油会社が所有する私有貨車(238両)であったが、鉄道省(30両)自らが所有する車両もあった。

車両称号規程改正前の形式と改正後の関係を次に示す。

改造前形式 両数 改造前車番号 改造後車番号 落成時所有者
ア1500形 20両 ア1500 - ア1519 タ1 - タ20 鉄道省
ア1525形 3両 ア1525 - ア1527 タ21 - タ23 鉄道省
ア1545形 2両 ア1545,ア1551 タ24 - タ25 中野興業
ア1575形 10両 ア1575 - ア1584 タ26 - タ35 小倉石油
ア1585形 4両 ア1585 - ア1588 タ36 - タ39 小倉石油
ア1589形 5両 ア1589 - ア1593 タ40 - タ44 小倉石油
ア1594形 7両 ア1594 - ア1600 タ45 - タ51 小倉石油
ア1601形二代 5両 ア1601 - ア1605 タ52 - タ56 小倉石油
ア1630形 6両 - タ57 - タ62 紐育スタンダード石油
ア1735形 1両 ア1735 タ63 日本石油
ア1736形 2両 ア1736 - ア1737 タ64 - タ65 日本石油
ア1738形 34両 - タ66 - タ99 日本石油
ア1778形 20両 ア1778 - ア1797 タ100 - タ119 日本石油
ア1798形 9両 ア1798 - ア1806 タ120 - タ128 日本石油
ア1807形 10両 ア1807 - ア1816 タ129 - タ138 日本石油
ア1817形 5両 ア1817 - ア1821 タ139 - タ143 日本石油
ア1822形 5両 - タ144 - タ148 日本石油
ア1828形 5両 ア1828 - ア1832 タ149 - タ153 日本石油
ア2141形 3両 ア2141 - ア2143 タ154 - タ156 日本石油
ア2144形 6両 ア2144 - ア2149 タ157 - タ162 日本石油
ア2150形 29両 - タ163,タ165 - タ192 日本石油
ア2180形 7両 ア2180,ア2181,ア2223 - ア2227 タ193 - タ199 日本石油
ア2182形 19両 - タ200 - タ206,タ208 - タ219 日本石油
ア2202形 3両 ア2202 - ア2203 タ220 - タ222 日本石油
ア2205形 17両 - タ223 - タ239 日本石油
ア2228形 7両 ア2228 - ア2234 タ240 - タ246 日本石油
ア2235形 1両 ア2235 タ247 日本石油
ア2236形 10両 ア2236 - ア2245 タ248 - タ257 日本石油
ア2246形 6両 - タ258 - タ263 日本石油
ア2453形 2両 ア2453 - ア2454 タ264 - タ265 鉄道省
ア2455形 5両 ア2455 - ア2459 タ266 - タ270 鉄道省

新しく車両番号を割り振る際何故かタ164,タ207は欠番であった。多くの形式をまとめた形式なので車体寸法、荷重、専用種別などは車両により様々である。

車両称号規程改正時点での所有者は鉄道省、中野興業、小倉石油、紐育スタンダード石油、日本石油であった。

車体色は黒色、寸法関係は一例として全長は5,602 mm - 6,402 mm、全幅は1,956 mm - 2,248 mm、全高は2,591 mm - 3,270 mm、軸距は2,743 mm - 3,048 mm、実容積は7.8 m3 - 9.3 m3、自重は5.7 t - 7.2 t、換算両数は積車1.2、空車0.6、最高運転速度は65 km/hであった。

1958年(昭和33年)頃に最後まで在籍した車両が廃車となり、同時に形式消滅となった。

参考文献

  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目