ロウバイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。RJANKA (会話 | 投稿記録) による 2012年2月5日 (日) 15:49個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎毒性)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ロウバイ
ロウバイ(中心部の花弁が暗紫色)
分類
: 植物界
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: クスノキ目 Laurales
: ロウバイ科 Calycanthaceae
: ロウバイ属 Chimonanthus
: ロウバイ C. praecox
学名
Chimonanthus praecox (L.) Link 1822
和名
ロウバイ

ロウバイ(蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅、Chimonanthus praecox)は、ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木。1月から2月にかけて黄色い花を付ける落葉広葉低木である。花の香りは強い。名前に梅がついているためバラ科サクラ属と誤解されやすいが、別属である。

の国から来たこともあり唐梅とも呼ばれ、中国名も蝋梅であったことにちなむ。本草綱目によれば、花弁が蝋のような色であり、且つ臘月(ろうげつ、旧暦12月)に咲くからこの名がついた。

花やつぼみから抽出した蝋梅油(ろうばいゆ)を薬として使用する。

品種

ソシンロウバイ(素心蝋梅)、マンゲツロウバイ(満月蝋梅)、トウロウバイ(唐蝋梅)などの栽培品種がある。よく栽培されているのはソシンロウバイで花全体が黄色である。ロウバイの基本種は、花の中心部は暗紫色で、その周囲が黄色である。

栽培

土壌をあまり選ばず、かなり日陰のところでもよく育ち開花する丈夫な花木である。

繁殖は、品種ものの一部を除き挿し木が一般的だが実生からの育成も容易。種まきから最も簡単に育てられる樹種である。晩秋になると、焦げ茶色の実(蒴果)がなっているので、もらってきて播くといい。タネはアズキくらいの大きさである。寒さに遭わせたほうがよく発芽するので、庭に播き、5mmほど覆土しておくと、春分を過ぎてから生えてくる。本葉が開いたら上広げてやるといい。

毒性

種子などにアルカロイドであるカリカンチンを含み有毒。中毒すればストリキニーネ様の中毒症状を示す。カリカンチンの致死量マウス44mg/kg(静脈注射)、ラット17mg/kg(静脈注射)である。

関連項目

ギャラリー