メニュー (コンピュータ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Slappi (会話 | 投稿記録) による 2022年3月26日 (土) 15:11個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎バリエーション)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

メニューバーとメニューの例

コンピュータGUI環境におけるメニュー (: menu) とは、ディスプレイ上に表示される選択肢を指す。

ユーザは、マウスタッチパネルなどのポインティングデバイスを用い、メニューの選択肢の中から処理したい項目を選択することによって、その処理を行うことができる。

歴史

ポップアップ式のメニュー(ウィジェット)を初めて実装したコンピュータはゼロックスAlto(正確には暫定Dynabook)であった。

メニューバーおよびプルダウンメニューを初めて実装したのはApple ComputerLisaである。

バリエーション

円形メニュー

メニューには用途に応じていくつかのバリエーションがある。

ポップアップメニュー
メニューボタンを覆うように、メニューが上下に伸びる。
プルダウンメニュー
メニューバーにも用いられるもので、クリックするとメニューが下にのびる。画面下に余白がない場合に限り上にのびる。ドロップダウンメニューとも言う。
コンボボックス
入力欄がついたもので、メニューにない選択肢を利用できる。
コンテキストメニュー
画面上のアイテムを指した状態で右クリックすることで呼び出されるメニューであり、状況に応じてメニューの内容が変わる。ポップアップメニューとも呼ばれる。
円形メニュー
ポップアップメニューのうち、円形に表示されるもの。パイメニューとも呼ばれる。

キャラクタユーザインタフェースの場合

キャラクタユーザインタフェース 環境においてのメニューは、メニュー内の各項目がキーボードの数字やアルファベット付きのリストの形で表示され、選択したい項目の番号ないし記号を入力することにより処理を進めることができる。一方でMidnightCommanderなど、グラフィカルなコマンド(グラフィカルシェル)においてはGUIとほぼ同じメニューが存在する。

メニューバー

メニューバーはいくつかのコマンド(命令)をカテゴリごとに分類しリスト形式にしたもの。メニューバーはOSに関係なく横一列に表示された各項目をマウスタッチパネルなどのポインティングデバイス選択することでコマンドを実行する。

メニューの各項目をマウスクリックするとその下にサブメニューが展開され(さらにその中にもサブメニューがある場合もある。サブメニューを展開することを「メニューを開く」と表現する)、サブメニュー中の項目をクリックすると処理を行うことができる。アプリケーションによっては、ウィンドウのなかに機能を呼び出すボタンがついていたり、メインウィンドウの他に機能を表すボタンが並ぶパレットウィンドウがあり、これを選択して処理を実行することもある。

Mac OS

GUI 環境であるMac OSでのメニューバーは、デスクトップの上部に常時表示される。アプリケーションを切り替えると、メニューバーの項目(メニュータイトルとも)も切り替わる。

また、macOSではDockのアイコンをプレスしてアクティブでないアプリケーションのメニューを呼び出したりもできる。

一部のワープロソフトにおいてフォントを見た目のままメニューに表示し、フォントの選択を容易にするWYSIWYGフォントメニューという機能も存在する。 このほか、ソフトウェアによってはメニューを切り離し、パレットウィンドウとして自由に配置できるティアオフメニューという機能がある。macOS以前のOSが持つ「アプリケーションメニュー」がまさにその好例といえよう。

なお、かつてはメニューバーをプレスしたらドラッグでメニュー項目を選択する必要があったが、Mac OS 8からは現在のようにクリックでメニューを開き、さらに項目をクリックすることで操作が出来るように改良された。この機能をスティッキーメニューという。

Windows

Windowsや、それを模倣したウィンドウマネージャデスクトップ環境のメニューバーは、アプリケーションそれぞれのウィンドウ上部にメニューが配置され、各項目が横一列に並ぶように表示される。Mac OSとには無い機能として「アクセスキー」[1]という機能が存在する。Mac OSの「フルキーボードアクセス」との違いは、Altキーを押しながら、メニュー内に下線付きで示されたアルファベットもしくは数字のキーを押すことで、該当するメニュー項目を直接クリックした時と同様の効果が得られることである。そのためアクセスキーはメニューバー専用のショートカットキーのバリエーションのひとつと考えることもできる。ただしすべてのメニュー項目にアクセスキーが設定されているとは限らない。

脚注

関連項目