フタコブラクダ
フタコブラクダ | |||||||||||||||||||||||||||
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フタコブラクダ
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Camelus ferus Przewalski, 1878 | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
フタコブタクダ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Bactrian camel | |||||||||||||||||||||||||||
家畜個体の分布
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フタコブラクダ(二瘤駱駝)は、動物界脊索動物門哺乳綱クジラ偶蹄目ラクダ科ラクダ属の2種の現生種のうち1種。背中の「瘤」が1つのヒトコブラクダに対し瘤が2つあるのが特徴。
学名
ferus は「野生」の意味で、野生個体群を元に、元は野生種に対し名づけられた。それに対しシノニムの bactrianus は家畜種に対し名づけられた。「バクトリアの」の意で、中央アジアにかつて存在した王国の名である。
bactrianus はリンネの命名で ferus より古く、先取権の原則からは bactrianus が有効名になる。しかし、動物命名法国際審議会 (ICZN) は2003年、この件については先取権の原則を停止し、野生種の学名を C. ferus に固定することを決めた[1][2]。
ただし、ICZNは分類自体には関与せず、野生種と家畜型を別種とする説が公的に否定されたわけではない。別種とする立場では、家畜型の種は従来どおり C. bactorianus である。同種とする場合は、家畜型の種も C. ferus となるが、亜種 C. ferus bactorianus を認める説もある。
分布
野生個体は中華人民共和国北西部とモンゴルに分布する。家畜化された個体(推定約140万頭)はより広い地域に分布している。
形態
体長220~350cm。尾長55cm。体高190~230cm。体重300~650kg。
同属のヒトコブラクダと比べると体は頑丈で四肢が短い。野生個体より家畜化された個体の方が大型になる。
和名のとおり背中に2つの脂肪の塊(瘤)がある。
生態
現在は標高1500~2000mにある半砂漠地帯やステップに生息する。夏季は渓谷、冬季は雪が無く植生がある干上がった川底などで生活する。
1頭のオスと複数頭のメス、その幼獣からなる小規模な家族群を形成して生活する。
食性は植物食で、草などを食べる。
2月に交尾を行う。妊娠期間は約13か月。3月に1回に1頭の幼獣を産む。生後4~5年で性成熟する。
寿命は平均で20~30年とされる。2014年現在で世界最高長寿記録[疑問点 ]とされているのは、神奈川県横浜市にある野毛山動物園にて飼育されていた「つがる」で、2014年5月23日に死亡した時点で推定38歳(人間に換算すると120歳相当)だった[3]。
人間との関係
紀元前2000年頃には既に家畜化されていたとされる。現存する野生個体も一度家畜化された個体が逃げ出し、野生化した個体とする説もある。
移動手段、荷物の運搬に利用される他、毛皮、乳、肉、糞(燃料として)が人間に利用される。
野生個体は家畜との競合、乱獲、家畜個体との交雑による遺伝子汚染などにより生息数が激減している。1997年における野生個体の生息数は909~4395頭と推定されている。
中国の野生個体群は中国国家一級重点保護野生動物に指定されている。
比喩
その形状から統計分析などでは、1ピークタイプのグラフについて「ひとこぶラクダ型」、2ピークタイプのグラフについて「ふたこぶラクダ型」と対比で例えられることがある[4]。
出典
- ^ International Commission on Zoological Nomenclature (2003), “Opinion 2027 (Case 3010). Usage of 17 specific names based on wild species which are pre-dated by or contemporary with those based on domestic animals (Lepidoptera, Osteichthyes, Mammalia): conserved”, Bulletin of Zoological Nomenclature 60: 81–84.
- ^ Gentrya, Anthea; Clutton‐Brockb, Juliet; Grovesc, Colin P. (2004), “The naming of wild animal species and their domestic derivatives”, Journal of Archaeological Science 31: 645–651
- ^ “世界最高齢のフタコブラクダ「ツガル」死ぬ”. 読売新聞. (2014年5月24日) 2014年5月25日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “家庭の省エネ事例集”. さいたま市. 2014年7月2日閲覧。
参考文献
- 今泉吉典、松井孝爾監修 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社、1984年、98頁。
- 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、32、150頁。
- 『小学館の図鑑NEO 動物』、小学館、2002年、89頁。
外部リンク
- The IUCN Red List of Threatened Species
- Hare, J. 2008. Camerus ferus. In: IUCN 2009. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2009.2.
- Art- and Travelproject about camels of ヴィリー・プフナー