ビンブラスチン

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ビンブラスチン
IUPAC命名法による物質名
臨床データ
胎児危険度分類
  • AU: D
  • US: D
法的規制
投与経路 静注に限定
薬物動態データ
生物学的利用能n/a
代謝肝臓 (CYP3A4-mediated)
半減期24.8時間(終末)
排泄胆汁および腎臓
識別
CAS番号
865-21-4 143-67-9(硫酸塩)
ATCコード L01CA01 (WHO)
PubChem CID: 8935
DrugBank APRD00708
KEGG D08675
化学的データ
化学式C46H58N4O9
分子量810.974 g/mol
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ビンブラスチン(vinblastine)とは、抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)の一種。CAS登録番号865-21-4。硫酸塩が「エクザール」という商品名で発売されている。VLBまたはVBLの略号で表されることがある。初期の頃は、ビンカレウコブラスチン(Vincaleukoblastine)といわれていた。

効果・効能

副作用

骨髄抑制、知覚異常、末梢神経炎、痙攣、錯乱、昏睡、昏蒙、イレウス、消化管出血、アナフィラキシー様症状、心筋虚血、脳梗塞、難聴、呼吸困難及び気管支痙攣、間質性肺炎(類薬のビンデシンで)、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)、悪心・嘔吐、口唇炎、消化不良、歩行困難、味覚異常、不安、不眠、無精子症、無月経、性腺(睾丸、卵巣)障害等、高血圧、レイノー現象など。

作用機序

チューブリンとビンブラスチン(黄色)の複合体。チューブリンのαサブユニットを赤色で、βサブユニットを青色で示している。

あまり明らかではないが、本剤がチューブリンに結合することにより、細胞周期を分裂中期で停止させるとされる。ビンブラスチンのチューブリンに対する結合部位はβサブユニットの付近である。

関連項目