ドラゴンウォーズ

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ドラゴンウォーズ
(Dragon Wars)
ジャンル RPG
対応機種 ファミリーコンピュータ
開発元 Interplay Entertainment
発売元 コトブキシステム
人数 1人
メディア

ロムカセット

発売日 1991年8月9日
その他 品番:KSC-Z9
JAN4-906571-136895
アメリカでパソコンゲームとして発売された製品のファミリーコンピュータ移植作。#オリジナルについてを参照
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ドラゴンウォーズ』(Dragon Wars)は、アメリカInterplay Entertainment社が開発したコンピュータRPGである。

日本では、コトブキシステムファミリーコンピュータ用ソフトとして移植し、1991年8月9日に発売した。また、月刊コミックコンプで漫画版が連載されていた。作者は杉田流仙

概要

惑星オセアナ。その惑星の一つに浮かぶ大陸ディルムン。その大陸内に位置する最大の王国キングスホーム国王ドレイクの気がふれた。それはディルムン大陸に戦慄が走る瞬間だった……。

そのディルムン大陸を、延いては惑星オセアナを悪の世界にしようと企む、国王を意のままに操った張本人ナムターを倒し、このディルムン大陸に光を取り戻すことがゲームの目的。

ドラゴンはシナリオ進行に必須の重要キャラとして、また上述のナムターの脇を固める各方面の長に近い位置付けとして登場する。

システム

レベルアップの仕方

キャラクターのレベルアップは、敵を倒してポイントを貰い、そのポイントを好きなキャラクターの、好きなステータス値に振り分けることでステータス値を成長していくシステムである。従ってただ闇雲に敵を倒しているだけでは何時までたってもレベルが上昇しない仕組みになっている。また、武器の使用回数に制限が有り、戦闘を重ねる度に買い揃える必要性がある。プレイヤーはその制約の中で如何に効率よくキャラクターたちにポイントを振り分けられるかが問われる。

グラフィック

グラフィックにラスター処理が施され、滑らかにアニメーションする一方で、アメコミ特有の「濃い」作風は健在で、賛否両論の分かれるところである。

マップ

町も、ダンジョンも、3Dダンジョン型の地形であり、その中を歩き回る。一度足を踏み締めた地は [セレクト] ボタンで順に示されていくようになっている。ユーザーの中には、わざと歩く必要のない地に足を踏み入れ、地図を完成させるマッピングと呼ばれる二次的な作業に精を出すものもいる。

一部ダンジョンにおいては灯りを灯さなければ真っ暗な中を手探りで進んでいくしかないマップも用意されている。たとえ灯りを点けても効果は一定歩数分限りとなっている。

ダンジョン内に限らず、町中ででも敵と遭遇し戦闘になるため、移動の際には常に細心の注意が必要とされる。

戦闘

敵は正面から向かい合った形での戦闘となる。

プレーヤー側と敵との幅を戦闘の概念の一つとして採り入れた距離の概念があり、たとえば剣を持っている者は、距離が1ではない敵に攻撃を仕掛けるために「近付く」必要がある。この「近付く」命令の実行には1ターンを消費しなければならない。そのため、この距離の長い武器(たとえば弓や魔法等)を持っている武器やキャラクターを如何に有効に扱うかが鍵となっている。

スタッフ

スタッフロールなしのため不明である。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


世界観

スキルと呼ばれる技術や知識、魔法を用いて、様々な障害物を乗り越え、敵を倒し、アイテムを手に入れ、アンダーワールドと呼ばれる空間を行ったり来たりしながら、ナムターを目指して旅を続ける。その道を一方通行の場所やイベントなどが阻む。

乗り物として定期船に乗れれば、敵から奪取した舵を操ることもできるが、どちらの方法でも決まった航路しか行き来できない。

魔法

魔法はレベルアップによって憶えるのではなく、巻物を手に入れ、その巻物を「使う」ことで、初めて使用可能になる。その種類は大別して5種類ある:

ローマジック(Low Magic)
簡単な魔法。全ての魔法の基礎。
ドルイドマジック(Druid Magic)
自然の力を借りた魔法。
ハイマジック (High Magic)
かなり高度な魔法。
サンマジック(Sun Magic)
太陽の力を借りた魔法。
ミスクマジック(Misc Magic)
その他雑多な魔法。

キャラクター

キャラクターは4人を、このタイプこのタイプと予めステータス値が割り振られているタイプから選ぶか、ポイントを好きに振り分けるかのどちらかで選ぶ。

NPC

AI(人工知能)による自動制御で操作不能であるNPC(Non-Player Character)である一方で、旅の途中で以下のキャラクターを仲間にする事が出来る。仲間にしなくでもシナリオの進行に問題はない。

  • アルリック(Ulrik)
  • ベレンガリア(Valar)
  • ハリファックス(Halifax)
  • ロビン(Louie)

尚、仲間に出来る人数は内3人だけである。4人目を仲間にする際には、仲間にするのを諦めるか仲間内の誰か1人と別れなければならない。そしてその別れた仲間と会うことはできないようになっている。

その他(キャラクター)

ウトナピティム(Utnapishtim)
マジックカレッジの長。神秘の森でソフトンストーンを強化してもらうために必要なアイテムソウルボールを持つ。
ジョーダン王子(Prince Jordan)
ドレイク王の長男にしてナムターに乗っ取られる前のキングスホームの王子。ナムターのキングスホーム軍に抵抗するレジスタンス運動のリーダー。
ドラゴンクイーン(Dragon Queen)
ドラゴンの一族の長。ドラゴンジェムを手にする者に従う。
ドレイク
ディルムン最大の地方キングスホーム王国国王。彼がナムターに操られたことから、全ては始まる。
ナガール(Nergal)
ネクロポリスを統べる神。大好物のマッシュルームを差し出すと銀の鍵を盗める。
ナムター(Namtar)
地獄から来た獣と暗示される男にして悪魔。キングスホーム王国を乗っ取り、ディルムンに悪政を敷いた。倒しても何度も蘇えっては、再戦を挑んでくる。
マイローラ王女(Princess Myrolla)
ジョーダン王子の妹。
ミスタルビジョン(Mystalvision)
ナムターに従った太陽教団の長。ドラゴンからドラゴンジェムを手に入れるのに必要なアンクを持つ。
ロングジョンアグリー(Long John Ugly)
スマグラー港に住む、肩に一羽のオウムを従えた海賊。この男を対峙し倒せば船を乗り回せられる。その際にオウムをアイテムとして手に入られるが、それが肩のものかどうかは不明。

 関連ゲーム用語 

オセアナ
ディルムン大陸がある惑星。
オールド港(Old Dock)
ニザール港へ向かう。

ガード橋
ガード(敵キャラ)が検問のために駐留している橋。橋を通るには、ガードを倒すか一定の条件を満たす事が必要。
キングスホーム(Kingshome)
ディルムン最大の国家。

サソリ橋(Scorpion Bridge)
アイテムエンキデュトーテムがあれば通れる橋。なければ敵と対戦。倒せば二度と出現しない。
サンケンルーイン(Sunken Ruins)
神秘の森(Mystic Wood)
銀の鍵を手に入れるのに必要なマッシュルームや、開けなければシナリオ進行に支障をきたす壁に穴を空けるドルイドマジック ソフトンストーンを強化するイベントが起こる重要な森。
スネークピット(Snake Pit)
スマグラー港(Smuggler's Cove)
スレーブキャンプ(Slave Camp)
パーガトリーの近くにあるキャンプ場。

ディルムン(Dilmun)
オセアナ最大の地方の一。実質はこの大陸だけの話。大きく分けた4つのエリアから成る
ドラゴンバリー(Dragon Valley)
ドラゴンクイーンの棲家。

ニザール(Nisir)
フリーダムソードに真の力を注がせるための山がある。ナムターのアジトも。
ネクロポリス(Necropolis)
死者や死霊の群がる孤島。

フリーポート(Freeport)
偽物のフリーダムソードハリファックスがいる。
フォボス(Phobos)
パーガトリー(Purgatory)
ディルムン最大の町。ディルムンを訪れた主人公たちが身包み剥がされ、放り込まれる町。スタート地点。脱出の方法は複数ある。

マジックカレッジ(Magic College)
ソフトンストーン強化に必要な重要アイテムソウルボールを持つウトナピティムがいる。
マッドトード(Mud Toad)
モッグの屋敷
彫刻家のモッグが住む屋敷。しかし、モッグの正体は見たものを石化させるモンスターである。

ランスク(Lansk)

オリジナルについて

オリジナルの英語版は1989年 - 1990年までの間に以下の機種用のパソコンゲームとしてActivision社とElectronic Arts社より発売されている。一方で海外版ファミリーコンピュータNES版での発売はされていない:

また、暫く間を置いたOSWindowsの発売後、同社15周年記念として企画されたベストコレクションの一本として収録され、再発売された。

日本語版は、スタークラフトより発売されていた。

  • PC-9801
  • X68000

関連ソフト

  • Interplay 15th Anniversary Anthology(UPC 040421-007097) - 海外の製品。

関連書籍

関連項目

外部リンク