ソウシハギ
ソウシハギ | ||||||||||||||||||||||||
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ソウシハギ Aluterus scriptus
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Aluterus scriptus (Osbeck, 1765) | ||||||||||||||||||||||||
シノニム | ||||||||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||||||||
ソウシハギ(草紙剥) | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
Scrawled filefish |
ソウシハギ(草紙剥、学名:Aluterus scriptus)は、フグ目カワハギ科ウスバハギ属に属する海水魚の一種。有毒。種小名の scriptus はラテン語で「書かれた」を意味する。別名、センスルー[2]。
概説
世界中の熱帯海域に分布[2]。流れ藻などの浮遊物につく習性がある。「18℃以下の海域では死滅する」とされており、日本では従来沖縄県近海などに生息していたが、近年は海水温度上昇により分布域を広げ、山口県沖の瀬戸内海・兵庫県淡路島近海・三重県鳥羽湾・石川県沖の日本海などで確認されている[3]。2012年10月には本牧海づり施設(神奈川県横浜市中区)で初めて釣り上げられた[3]。食用のウマヅラハギと似ているが[3]、内臓に致死性の猛毒を含む(後述)ため、食べないよう注意喚起されている[4]。一方、内臓以外には毒が含まれないため沖縄などでは流通量は少ないながら食用とされており、刺身・天ぷらなどにされて食べられている[5]。
全長50-100cm。体は強く側扁した長楕円形。尾鰭は頭長よりも長い[2]。腹鰭後端の突起はない。背鰭は2棘43-50軟条で、棘は目の中央上にある。色は青く波状紋[2]。臀鰭は46-52軟条[6]。
体色は、灰色の地に不規則な青色線が散在する。幼魚の体色は緑色で、海藻の間に倒立することで擬態している。同属のウスバハギが群れを形成することに対し、本種は単独でいることが多い[7]。
餌は、藻類・刺胞動物・ホヤなど[6]。肝臓・消化管内容物には餌のイワスナギンチャクなどに由来する海産毒素パリトキシンを含有することがあり[8]、食べると呼吸困難・手足のしびれなどの症状を発症し死に至る場合もある[3]。
2018年12月11日、三重県においてソウシハギがカワハギと誤認されて販売される事件が発生した[9]。
ギャラリー
脚注
- ^ “Aluterus scriptus in WoRMS”. 2012年10月30日閲覧。
- ^ a b c d “札幌市中央卸売市場資料”. 札幌市. p. 37. 2020年3月16日閲覧。
- ^ a b c d 『朝日新聞』2012年11月10日東京夕刊第二社会面10頁「猛毒ソウシハギ出没中 食用のウマヅラハギ似 海水温上がり本州へ」(記者:貞国聖子・赤井陽介)
- ^ 坂山真里緒「絶対食べないで 有毒魚「ソウシハギ」に注意 神戸」『神戸新聞NEXT』神戸新聞社、2014年8月4日。2014年8月21日閲覧。オリジナルの2014年8月21日時点におけるアーカイブ。
- ^ “ソウシハギ”. 市場魚貝類図鑑. ぼうずコンニャク. 2019年10月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月23日閲覧。
- ^ a b Froese, Rainer and Pauly, Daniel, eds. (2006). "Aluterus scriptus" in FishBase. April 2006 version.
- ^ “ソウシハギ”. コトバンク. 朝日新聞社. 2019年10月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月23日閲覧。
- ^ “「ソウシハギ」にご注意ください” (PDF). 北海道水産林務部水産局漁業管理課資源管理グループ. 2014年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年8月9日閲覧。
- ^ 「間違えて有毒魚?を販売 三重のスーパー、2人が購入」『朝日新聞デジタル』朝日新聞社、2018年12月13日。2019年10月23日閲覧。オリジナルの2019年10月23日時点におけるアーカイブ。