シロフクロウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Ptbotgourou (会話 | 投稿記録) による 2012年4月21日 (土) 19:27個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (r2.7.2) (ロボットによる 変更: ca:Duc blanc)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

シロフクロウ
シロフクロウ
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: フクロウ目 Strigiformes
: フクロウ科 Strigidae
亜科 : ワシミミズク亜科 Buboninae
: ワシミミズク属 Bubo
: シロフクロウ B. scandiacus
学名
Bubo scandiacus
Linnaeus, 1758
和名
シロフクロウ
英名
Snowy Owl

シロフクロウ白梟、学名:Bubo scandiacus)は、フクロウ目フクロウ科に分類される鳥類。名のとおり白色の羽毛に覆われた大型のフクロウで、北極圏ツンドラ地帯に分布する。

ワシミミズク属(Bubo属)に分類されるが、シロフクロウ属(Nyctea属)という独立した属で扱うこともあり、この場合の学名は Nyctea scandiacus となる。

分布

繁殖期には北極圏に広く分布する。は多くの個体がユーラシア大陸北アメリカ大陸などの亜寒帯まで南下し、日本でも北海道でまれに見られる。鳥取県広島県など、さらに南で記録されたこともある。日本での記録はほとんど冬だが、北海道の大雪山系では夏に記録されたこともある。

形態

シロフクロウのつがい。左がメスで右がオス

全長は50cm-65cm、を開いた翼開長は140cm-165cmほど。羽毛は白色で、足の指まで羽毛が生えており、短いくちばしも顔の羽毛の中に埋もれる。目の虹彩は黄色で、くちばしは黒い。成熟したオスがほぼ純白なのに対し、メスと若いオスは黒や褐色の細かいしま模様がある。幼鳥の羽毛は灰色がかっている。また、メスの方がオスより大きく、フクロウ類にしては珍しく雌雄の区別がつけやすい。

生態

ツンドラ草原湿地、岩場などの開けた場所に生息する。本種はフクロウ類の中では例外的に日中でも活動する特徴がある。これは、北極圏のがない白夜のためである。

めったに木にとまることはなく、単独で平原の氷塊や岩、切り株などの見通しの効く高い場所に止まって獲物を探す。狩りはに多く行われるが、日中でも活発に活動する。主な獲物はレミングヤチネズミなど小型ネズミ類で、稀にカモ類などを捕食することもある。レミングを捕える時は他のフクロウのように直接飛びかからず、レミングの掘ったトンネルの上でピョンピョンと跳びまわり、驚いてトンネルから飛び出したレミングを襲う。

緑色部分が繁殖地。青色部分が越冬


にツンドラの高台に営巣する。オスは縄張りを持つが、餌の状況がよいときは複数のメスとつがうこともある。抱卵中は攻撃的で、巣に近づくものは人間であっても上空から急降下して追い払う。繁殖成功率はレミングの個体数によって大きく左右され、レミングが少ないと多くの雛が死ぬ。

Sibley分類体系上の位置

シブリー・アールキスト鳥類分類
鳥類 Aves

雑情報


Template:Link FA Template:Link GA