シマリス

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シマリス
シマリス(Tamias sibiricus)
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: ネズミ目(齧歯目) Rodentia
: リス科 Sciuridae
: シマリス属 Tamias
和名
シマリス
英名
Chipmunk

シマリス(縞栗鼠)は、ネズミ目リス科シマリス属の動物の総称であり、日本ではその中でも特にアジアに分布し、日本国内にも生息するTamias sibiricusシベリアシマリス)を指してシマリスと呼ぶ。シマリス属には約23種が属しており、1種が北東アジア、1種がカナダアメリカ東部、残りは北アメリカ西部原産である。

ペット

日本ではシマリスは昔からペットとして飼われている。日本に生息しているシマリスはエゾシマリスという。現在日本のペットショップで売られているのはチョウセンシマリスで種類が異なる。2005年からリスの輸入が禁止されたのを機に、それまでシマリス以外にペットショップで売られていたいろいろな種類のリスは動物園でしか見られなくなってしまった。シマリスやジリスなど日本で繁殖しているリスしかない。

特性

シマリスは、前足を口のところへもっていってナッツを食べている姿や、頬袋を餌でふくらませている姿などが有名であるが、実際にはナッツばかりでなく、幅広い種類のものを食べている。彼らは雑食性で、ナッツのほか穀類、鳥の卵、キノコ、イモムシ、昆虫なども食べる。になると、多くの種のシマリスがのための蓄えとしてこれらの食料を巣穴に集め始める。別の種は、小さな食料の貯蔵庫を造る。巣穴に食料を集める種のシマリスは、たいていになるまで巣の中で過ごす。

シマリスは生態系に重要な役割を果たしている。彼らの、木の種を取って地面に埋めておく習性が、苗木の定着に不可欠な役割なのである。その役割から国営時代の郵便貯金のマスコットユウちゃんはシマリスという設定であった。また、郵便貯金促進の記念切手の図柄になったこともある。

彼らは3.5メートルを超えることもある長い巣穴を造り、入口を巧妙に隠している。冬眠する期間は巣の内部は非常に清潔に保たれ、食べかすや糞は廃棄用のトンネルに捨てられている。

シマリスはしばしば人の手から餌をとるほど大胆な性格になるが、つまみ上げたり撫でたりするべきではない。シマリスに噛まれると有害なバクテリアが感染する恐れがあるほか、日本ではその可能性は高くないと見られるが、狂犬病を媒介する可能性もある。

威嚇や警戒の際に、しっぽを振る動作(モビング)を行うときがある。

飼育

ケージは鉄線が横並びの縦長のものを選ぶ。安心して寝るために木箱が必要である。大人になると殆ど懐かないが赤ちゃんの時から飼うと懐く個体もいる。比較的に雄が懐く傾向にあると言われている。 寿命は野生下では平均的に3~4年ぐらいとされているが、大事に飼うと10年以上長生きするとされている。

飼育下での繁殖

同じ属性のげっ歯類のハムスター類は繁殖が楽だがこれに比べてシマリスは、飼育下では繁殖期等、縄張り争いをも含め、かなり難しい部類に入る。

日本のシマリス

日本では、Tamias sibiricus亜種であるエゾシマリス T. s. lineatus北海道に生息しているほか、大陸から移動してきたチョウセンシマリス T. s. barberi本州から北海道にかけて分布し、北海道においては固有のエゾシマリスと交雑する恐れが出ている。

シマリス属に属する種

チビシマリス
トウブシマリス
エゾシマリス
  • タカネシマリス Tamias alpinus
  • キマツシマリス Tamias amoenus
  • ハイアシシマリス Tamias canipes
  • クビワシマリス Tamias cinereicollis
  • ガケシマリス Tamias dorsalis
  • メリアムシマリス Tamias merriami
  • チビシマリス Tamias minimus
  • ススイロシマリス Tamias obscurus
  • レッドウッドシマリス Tamias ochrogenys
  • パルマーシマリス Tamias palmeri
  • パナミントシマリス Tamias panamintinus
  • ミミナガシマリス Tamias quadrimaculatus
  • コロラドシマリス Tamias quadrivittatus
  • アカオシマリス Tamias ruficaudus
  • アカシマリス Tamias rufus
  • シエラネバダシマリス Tamias senex
  • シマリス(シベリアシマリス) Tamias sibiricus
    • チョウセンシマリス Tamias sibiricus barberi
    • エゾシマリス Tamias sibiricus lineatus
  • クレーターレークシマリス Tamias siskiyou
  • ソノマシマリス Tamias sonomae
  • サンバーナディーノシマリス Tamias speciosus
  • トウブシマリス Tamias striatus
  • タウンゼンドシマリス Tamias townsendii
  • ユインタシマリス Tamias umbrinus


参考文献

  • Nichols, John D. and Earl Nyholm (1995). A Concise Dictionary of Minnesota Ojibwe. Minneapolis: University of Minnesota Press.

外部リンク


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