サキソフォビア

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サキソフォビア(Saxophobia)は、1998年に結成された日本のジャズサクソフォーン四重奏グループ。

概要

通常、ジャズのグループに於いてサクソフォーンなど管楽器を含む構成はドラムウッドベースまたはピアノをリズムの基盤とした重奏(デュオ~クインテット等)だが、同族の楽器のみで重奏を行うグループはクラシック室内楽吹奏楽を基調とするものは多いものの、ジャズシーンにおいてはほぼ皆無といっていいほど存在しなかった。サキソフォビアはこの点に着目し、サクソフォーンのみでのジャズアンサンブル(リズムをドラムに頼らない、コードやベースラインを他の楽器に頼らない)へのアプローチを試みる為に、井上"JUJU"博之がリーダーとなり結成された。メンバーとなる4人はそれぞれがリーダーを務めるほどの一線級のメンバーで、個々が強い個性を持ち、またフルート篠笛・バスクラリネットに持ち替えてサクソフォーン以外の音色を用いたアレンジにも挑戦している(このことを「この厳しい時代において、サキソフォーンだけでは食っていけないので」と冗談めかして発言することがある)。そのような個性や特殊なアレンジを手掛けている為、誰かの代役を立てること、即ちメンバーチェンジが不可能になっているという。演奏曲目はジャズのスタンダード・ナンバーやポップス民謡やオリジナル曲など。オリジナル曲の中には、個々がリーダーとして発表した別グループの曲の中からサキソフォビア用にアレンジしたものもある。

メンバー

  • 緑川英徳(みどりかわひでのり):アルト・サクソフォーン、ソプラノ・サクソフォーン
  • 竹内直(たけうちなお):テナー・サクソフォーン、バス・クラリネット、フルート
  • 岡淳(おかまこと):テナー・サクソフォーン、篠笛、アルト・フルート
  • 井上"JUJU"博之(いのうえ"ジュジュ"ひろし):リーダー。バリトン・サクソフォーン、ソプラノ・サクソフォーン、フルート

来歴

1998年に井上"JUJU"博之がリーダーとなり結成。以降現在までメンバーの変更はない。2001年よりオレンジペコの諸作品に参加し、2002年にはビル・クリントンアメリカ合衆国大統領の歓迎晩餐会でメイン・ステージを務めた。現在は全国各地へのコンサート、ジャズライブの他、CDやジャズサクソフォーンカルテット初となる楽譜集(後述)を2冊刊行するなど精力的に活動し現在に至る。

ディスコグラフィー

  1. FANCYMEN IN THE DARKNESS - ファースト・アルバム。インディーズ版(2000年1月)
  2. シェルブールの雨傘 - セカンド・アルバム。レーベル:ボンバレコード/SAIDERA RECORDS(2003年4月)
  3. Jazz Standards for Sax Quartet(Vol.1) - 日本国内初のジャズサックス・カルテット用スコア・ブック&CD。楽譜はフルスコアと各パートが付属し、付属CDのアドリブの殆どが採譜されているので、アドリブが苦手な人でも演奏できるようになっている。またCDのみでも楽しめるように1曲採譜の無いオリジナル曲を入れるなど、演奏できなくても蒐集アイテムとすることができる。インタビュー記事も掲載。ちなみに「なるべく新しい版を使って欲しい」とのこと。出版:アルソ出版(2007年7月)
  4. A Night at SOMETIME - ライブを収録したアルバム。レーベル:What’s New Records(2008年4月)
  5. Jazz Standards for Sax Quartet vol.2 - ジャズ・サックス・カルテット用スコア・ブック&CD第2弾。通称Vol.1に続き、スタンダード・ナンバーを取り揃えている。出版:アルソ出版(2008年11月)
  6. 雨ふりシンフォニー - ジャケットに絵本画家のささめやゆきを起用した、子供向けの歌をアレンジした3曲入りアルバム。「ワンコインCD」と銘打って、500円で販売している。レーベル:SONG RECORDS(2008年12月)
  7. 世界中のこどもたちが - SAXOPHOBIA&Dream Kids名義。サキソフォビアが岩手県一関市千厩町に赴き、岩手在住の子供達(ドリームキッズ)と競演したアルバム。レーベル:MOCK HILL RECORDS(2010年2月)

外部リンク