Realtek
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
台湾 新竹市新竹科学工業園区(東区)創新二路2号 |
設立 | 1987年 |
業種 | 製造 |
事業内容 | 半導体・PC関連機器製造 |
代表者 | 葉博任(Po-Len Yeh) |
売上高 | 295000000USD |
従業員数 | 約4000人[1] |
外部リンク | 公式ウェブサイト |
瑞昱半導体股份有限公司 | |
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各種表記 | |
繁体字: | 瑞昱半導體股份有限公司 |
簡体字: | 瑞昱半导体股份有限公司 |
拼音: | Ruìyù Bàndǎotǐ Gǔfènyǒuxiàngōngsī |
英文: | Realtek Semiconductor Corporation |
Realtek Semiconductor Corp.(リアルテック・セミコンダクター)は、台湾に本社を置く半導体・その他コンピュータ関連機器メーカー。1987年に設立され、1999年には台湾株式市場に上場した。2017年現在、社員約4000名[1]。
製品にプリントされるロゴのデザインから、日本国内では別称として「カニ[2]」もしくは「カニチップ」と称されることも多い。
事業内容
現在同社は台湾、アメリカ、日本をはじめとするさまざまな国における企業、市場に自社製品を供給している。日本では主に廉価なLANボードに搭載されるネットワークコントローラ、ミドル〜ハイエンドマザーボードに搭載されるマルチメディアコントローラチップ(たいていはデジタル5.1ch以上の音声出力を有している)として目にする機会が多い。特に、高性能や高信頼性が要求されない一般家庭用製品に多く採用されている。
実際に同社は安価な価格設定の下で、10BASE-T/100BASE-TXイーサネットコントローラでは世界シェア70パーセント、AC'97マルチメディアコントローラで世界シェア50パーセントを有している。
2014年には、ARMベースのSoCの出荷を開始し、CPU分野にも参入している。(ただし、各種コントローラチップに内蔵している形でのCPU/MPUの供給は、以前より行っている)
カニのロゴ
Realtek社では「強さ、忍耐、順応性を通して、リアルテックは蟹の精神を取り入れています」としており、製品はカニを模したロゴが使われている[3]。
主要製品
ネットワークコントローラチップ
Realtekの代表的な製品であり、低価格ネットワークコントローラのデファクトスタンダードとなっている。
10BASE製品
100BASE製品
- RTL8139/8100シリーズ (PCIバス対応)[6]
- RTL8201シリーズ (物理層チップ)
1000BASE製品
- RTL8169/8110シリーズ (PCIバス対応)[7]
- RTL8111シリーズ (PCI Expressバス対応)[8]
- RTL8211シリーズ (物理層チップ)
- RTL8411シリーズ (PCI Expressバス対応 / メモリカードコントローラ内蔵)[8]
最初期のRTL8169は論理層のみであり、別途に物理層チップを必要とする2チップ構成の製品だったが、RTL8169S以降は物理層も統合したワンチップ製品となっている。
オーディオコーデックチップ
AC'97およびHD Audio対応のオーディオコーデックチップを手がけている。 各シリーズ製品の型式はAC'97用とHD Audio用で区別はされず、三桁の型式の一桁目の数字が出力チャンネル数を示す。 Realtekのオーディオコーデックチップ事業はAvance Logic社から買収した事業が元となっている[9]。
その他
- ブロードバンドアクセスコントローラ
- スイッチコントローラ
- ゲートウェイコントローラ
- 無線LANコントローラ
- クロックジェネレータ
- LCDコントローラ
- メモリカードコントローラ
- HDMI関連コントローラ
他多数。
評価
同社は有線LAN ICおよびオーディオコーデックにおいて世界市場でのシェアNo.1を獲得しており[13]、世界的に見ても成功しているICメーカーの一社である。 特に低価格市場ではデファクトスタンダードと言うべき評価を獲得しており、日本国内メーカーのPCおよび組込システムからの採用も非常に多い。また周辺機器メーカーの販売するエンドユーザー向けネットワークカードにも多く採用されている。但し、100BASE-TXが主流の時代までは、ポーリングを多用した設計によりCPUが高負荷状態に陥り易いことや、高負荷時にイーサネットフレームが壊れることがあるなど、コスト安の代わりに性能面で欠陥を抱えた製品が多かった。
現在のALC1150やALC1220チップはそれぞれS/N比115dB・120dBを誇り、一般的な用途であればサウンドカードが不要になるほど性能向上している。安定性も向上し昔のように不安定だ・音が悪いと言われることはなくなった。
反面、PCマニアには低価格を主力とする同社のイメージを嫌う層も存在する。その現れとして、サーバ市場などに強みを持つインテル社製ネットワークカード製品がRealtek社製品と同価格帯となった際、Realtek社製品を強く否定する広告がパソコンパーツショップにおいて出されたこともあった。
関連項目
脚注
- ^ a b Realtek Semiconductor Corp. “会社概要” 2017年2月24日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2016年6月4日). “蟹のRealtekがついにSSDコントローラに参入” 2017年2月24日閲覧。
- ^ “会社案内 - リアルテック”. www.realtek.com. 2021年4月15日閲覧。
- ^ Realtek Semiconductor Corp. “RTL8019AS” 2017年2月24日閲覧。
- ^ Realtek Semiconductor Corp. “RTL8029AS” 2017年2月24日閲覧。
- ^ Realtek Semiconductor Corp. “PCI” 2017年2月24日閲覧。
- ^ Realtek Semiconductor Corp. “PCI” 2017年2月24日閲覧。
- ^ a b Realtek Semiconductor Corp. “PCI Express” 2017年2月24日閲覧。
- ^ 株式会社インプレス (2016年10月13日). “【懐パーツ】Realtekサウンドの源流、Avance Logic製チップ搭載の「AOpen AW200」” 2017年2月24日閲覧。
- ^ Realtek Semiconductor Corp. “2-Channel” 2017年2月24日閲覧。
- ^ Realtek Semiconductor Corp. “6-Channel” 2017年2月24日閲覧。
- ^ Realtek Semiconductor Corp. “8-Channel” 2017年2月24日閲覧。
- ^ “イーサネット・コントローラIC”. 株式会社カナデン. 2017年2月24日閲覧。