PARASOL (人工衛星)

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PARASOL
所属 CNES
主製造業者 Latécoère [1]
周回対象 地球
打上げ日時 2004年12月18日
16時26分00秒 (UTC)
打上げ機 アリアン5 G+
打上げ場所 ギアナ宇宙センター
COSPAR ID 2004-049G
公式サイト PARASOL
質量 120kg [2]
軌道要素
軌道 太陽同期軌道 [1]
軌道傾斜角 98.09°[2]
遠点高度 657.0 km [2]
近点高度 666.0 km [2]
軌道周期 98.0分 [2]
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PARASOL(パラソル、Polarization & Anisotropy of Reflectances for Atmospheric Sciences coupled with Observations from a Lidar)はフランスの小型リモートセンシング衛星エアロゾルの反射および微視的物理学的性質を観測するPOLDER と呼ばれる装置を搭載している。

概要

雲(大気中の水蒸気)とエアロゾルは、地球が受ける太陽光線の一部を反射・散乱して宇宙空間に戻しており、その熱収支上の役割は大気モデル構築と気候変動への影響を見積もる上で重要な変数である。この観測を目的としたPARASOL は、フランス国立宇宙センターの小型衛星バスMYRIADEを使用した2番目の科学衛星として製作され、2004年12月18日クールーギアナ宇宙センターからアリアン5 G+によって打ち上げられた。

NASAの複数の衛星とA-trainと呼ばれる衛星コンステレーションを構成していたが、2009年12月2日、PARASOLはA-Trainから離脱し、2010年1月ごろまでには他の衛星群の下に4kmほど降下した[3]。2011年11月にはさらに軌道を下げてA-trainより9.5km低い軌道となったが、なお観測運用は続けられている。

観測機器

  • POLDER (Polarization and Directionality of the Earth's Reflectances)
フランス国立宇宙センターが開発したパッシブ光学センサー。15種類の偏光・非偏光フィルターを回転ホイールによって順次切り替え、244×274ピクセルのCCDによってそれぞれの波長を検出するマルチスペクトルイメージャである。地表分解能は6×7kmで2400kmの観測幅を持つ。
なおこの装置はPARASOL以前に、日本の宇宙開発事業団が打ち上げたみどりおよびみどりIIにも搭載されたが、両衛星はいずれも短期間で故障したため失われている。

関連項目

外部リンク

参考文献

  1. ^ a b PARASOL(フランス) (2004-049)”. RESTEC. 2010年3月16日閲覧。
  2. ^ a b c d e PARASOL”. NASA. 2010年3月16日閲覧。
  3. ^ The PARASOL Satellite Moving Off the A-Train's Track, Angelita Kelly & Rob Gutro, ゴダード宇宙飛行センター, 4 January 2009, accessed 6 January 2009