CREB

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CREB (cAMP response element binding protein) とはcAMP応答配列結合タンパクのことであり、神経細胞ニューロン間の恒久的接続を確立するタンパク質を、転写・翻訳するのに必要な因子である。この分子をブロックした場合、タンパク質合成や新たなシナプスの発達が妨げられ、その結果長期記憶の形成が阻害される。エリック・カンデルはCREBのこの作用をアメフラシを用いて証明した。

CREBの作用は、ホスホジエステラーゼ4(PDE4)によって強化される。そのため、アルツハイマー病などの治療に役立つと考えられている。しかし人間に用いた場合、全てが覚えている記憶となり、過去の事に囚われ続け、前に進んでいく能力を見失ってしまうのではないかと指摘される。

また、ラットの実験でカルシニューリンを過剰に発現させた場合、CREBが抑制されて物事を忘れやすくなることが報告されているため、忘れ薬が流通する可能性が指摘されており、そのような薬を投与すればPTSD症状が無くなるとも言われるが、ローレン・スレイターは父親によって娘への近親姦強姦に利用される可能性など倫理的な問題が多く存在し、実際カンデルなどは研究開発に消極的だとしている[1]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ 『心は実験できるか—20世紀心理学実験物語』(ローレン・スレイター。2004年の書籍の日本語訳。2005年) 337・338ページ ISBN 4-314-00989-6