バニー・レークは行方不明

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バニー・レークは行方不明
Bunny Lake Is Missing
監督 オットー・プレミンジャー
脚本 ジョン・モーティマー
ペネロープ・モーティマー
原作 イヴリン・パイパー
バニー・レークは行方不明英語版
製作 オットー・プレミンジャー
出演者 ローレンス・オリヴィエ
キャロル・リンレー
キア・デュリア
音楽 ポール・グラス英語版
撮影 デニス・クープ
編集 ピーター・ソーントン
製作会社 Wheel Productions
配給 コロンビア ピクチャーズ
公開 アメリカ合衆国の旗 1965年10月3日
日本の旗 1966年7月9日
上映時間 107分
製作国 イギリスの旗 イギリス
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
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バニー・レークは行方不明』(バニーレークはゆくえふめい、Bunny Lake Is Missing)は、1965年イギリスサスペンス映画。監督はオットー・プレミンジャー、出演はキャロル・リンレーローレンス・オリヴィエなど。イヴリン・パイパー同名小説英語版嵯峨静江早川書房)の映画化。タイトルをソウル・バスが担当。

主人公が行方不明者を探すという同様のプロットの映画としては『バルカン超特急』、『フライトプラン』などがある。テレビシリーズでは1990年の『新スタートレック』第4シーズン5話「恐怖のワープ・バブル」も同様のプロットである。

パイパーの原作には1889年に発生したとされる「パリ万博事件」(証拠が残っていないため都市伝説と言われている)が紹介されている[1]。イギリス人の母娘がパリのホテルに宿泊したが、母親が姿を消し、娘が必死に探すが、「始めから母親はいなかった」と言われるという事件である。

特徴[編集]

映画評論家町山智浩は、本作が『バルカン超特急』や『フライトプラン』などの類似の映画と異なる点として、行方不明になるバニー・レークを最初に見せないことを挙げている。類似の映画では、行方不明になる人物が最初に画面に登場するため、観客はその人物が劇中に実在することを知っており、その人物を探す主人公を応援できる。それに対し、本作では行方不明になる前のバニーが画面に登場しない。それに加え、バニーの母・アンを演じるキャロル・リンレーの演技が情緒不安定であり、唯一アンを信じる兄のスティーブンまでもが「アンは空想上の友達をバニーと呼んでいた」と語るため、観客もバニーの実在を信じられなくなる、というものである[2]

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
NETテレビ
アン・レイク キャロル・リンレー 鈴木弘子
スティーブン・レイク キア・デュリア 市川治
エルヴァイラ アンナ・マッセイ英語版 公卿敬子
エイダ・フォード マーティタ・ハント英語版 河村久子
ウィルソン ノエル・カワード 真木恭介
ニューハウス警部 ローレンス・オリヴィエ 原保美
アンドリュース捜査官 クライブ・レヴィル 吉沢久嘉
フェリシア・”バニー”・レイク スーキー・アップルビー 貴家堂子
ドロシー エイドリアン・コリ
コック ルーシー・マンハイム英語版
看護婦 キカ・マーカム
保育士 ジル・メルフォード 
ザ・ゾンビーズ ザ・ゾンビーズ
不明
その他
杉田俊也
京千英子
平井道子
菅谷政子
沢田敏子
富田千代美
浅井淑子
渡辺典子
恵比寿まさ子
緑川稔
石井敏郎
嶋俊介
寺島幹夫
北村弘一
村越伊知郎
演出 山田悦司
翻訳 浅川寿子
効果
調整
制作 グロービジョン
解説 淀川長治
初回放送 1971年5月30日
日曜洋画劇場
  • (約91分)2018年08月29日にザ・シネマにて再放送。

作品の評価[編集]

Rotten Tomatoesによれば、15件の評論のうち高評価は87%にあたる13件で、平均して10点満点中6.9点を得ている[3]

出典[編集]

  1. ^ 町山智浩『トラウマ映画館』(2013年、集英社文庫)P14
  2. ^ 町山智浩『トラウマ映画館』(2013年、集英社文庫)P16 - 19
  3. ^ Bunny Lake Is Missing (1965)” (英語). Rotten Tomatoes. 2020年9月14日閲覧。

外部リンク[編集]