行政区 (ニューヨーク)

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ニューヨークの5つの区
(1) Manhattan(マンハッタン)
(2) Brooklyn(ブルックリン)
(3) Queens(クイーンズ)
(4) Bronx(ブロンクス)
(5) Staten Island(スタテンアイランド)

ニューヨーク市(borough 英語発音: /ˈbəːrou/)は、同市の行政区である。同市内には5つの区があるため、同市を指してthe five boroughs(「五区」)と呼ぶことがある。なお日本語においては「区」の他、原語の綴りを基にした「ボロー」等の各種表記も見られる。

各区はニューヨーク州における(county 英語発音: /ˈkaunti/)に相当する行政区画であるが、組織や権限は同市以外の各郡と比べて低い。

概要[編集]

連邦国家であるアメリカ合衆国において地方行政区分はごとに異なるが、一般に州の下位に郡、郡の下位に基礎自治体(日本の市町村にあたる)が置かれ、それぞれが行政機関として機能している。ニューヨーク州でも同様であるが、ニューヨーク市では市内に郡があるという逆転現象が起きている。これは、19世紀末にニューヨーク市が周辺を合併する際、市内に内包された郡 (county) や基礎自治体(cityやtown)を総て廃止し、替わりに5つの区 (borough) を設置したが、州行政において郡単位でなされるもの(地方検事の選任など)があるため、市全体を郡相当とせず、5区各々を郡相当としたことによる。すなわちニューヨーク市内の郡は名目的なものであり、同市以外の郡と同様な行政機関としての機能を持たない。

同市の行政区である5区には、かつての市域に相当するマンハッタン区に市庁舎、同区以外に区役所が置かれており、各区ごとに区長が選任されている。しかし区長には最低限の権限しか認められておらず、区に立法権はない(日本政令指定都市の行政区に近い)。

一覧[編集]

対応表
ニューヨーク市の区 ニューヨーク州の郡
ブロンクス区 ブロンクス郡
ブルックリン区 キングス郡
マンハッタン区 ニューヨーク郡
クイーンズ区 クイーンズ郡
スタテンアイランド区 リッチモンド郡

歴史[編集]

1899年、現在のニューヨーク市の境界線が確定した際、全ての区が同時に誕生した。ブロンクス区は、1914年にブロンクス郡が誕生するまでは、ウエストチェスター郡から割譲されたニューヨーク郡の一部であった。クイーンズ区は、1899年にクイーンズ郡の西側にあった3つの町が合併してナッソー郡が誕生するまで、郡の東部を構成してきた。スタテンアイランド区は、1975年に一般的な呼称を採用して現在の名称が使われるまでは、リッチモンド区と呼ばれていた。

関連項目[編集]