蔭山洋介

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蔭山 洋介(かげやま ようすけ、1980年6月30日 - )は日本スピーチトレーナーブランディングディレクター。

株式会社コムニス代表取締役。

概要[編集]

兵庫県姫路市出身。金沢工業大学大学院博士前期課程修了。在学中にイリノイ大学に留学。音響物理学、音声学、心理学、脳科学を学んだのち、イリノイ大にて演技論や演劇史、Speech and Hearing Science を学ぶ。

パブリックスピーキング(講演、スピーチ、プレゼンテーション)やブランド戦略をサポートする活動を行っている。

三島由紀夫の演出で知られる元文学座演出家、荒川哲生に師事、演技演出論を学ぶ。

発声法については、俳優の発声指導で著名なボイスティーチャー磯貝靖洋に師事。

近年、首都大学東京教授の宮台真司が主催する私塾に参加。

著書[編集]

  • 『なぜ、あなたの話は響かないのか-信頼と価値の時代のコミュ力2.0』(2018)ディスカヴァー・トゥエンティワン。
  • 中国語版『溝通力決定你的影響力』翻訳出版。
  • 『スピーチライター 言葉で世界を変える仕事』(2015)角川oneテーマ21
  • 『パブリックスピーキング 人を動かすコミュニケーション術』(2011)NTT出版
  • 「気弱な人」の失敗しない話し方 (2021)WAVE出版

主なキャリア[編集]

メディア実績[編集]

執筆記事[編集]

  • ForbesJAPAN[18]にて記事を掲載
  • ハフィントン・ポスト[19]にて記事を掲載

一連の主張と現実の社会におけるスピーチライターとの乖離について[編集]

A speechwriter is a person who is hired to prepare and write speeches that will be delivered by another person. Speechwriters are employed by many senior-level elected officials and executives in the government and private sectors. They can also be employed to write for weddings and other social occasions.--Wikipedia 英語版 2021.1.11最終編集版



スピーチライターとは、他の人が演説するスピーチを準備して書くために雇われる人。スピーチライターは、政府や民間企業の多くの上級職や幹部に採用されている。また、結婚式やその他の社交の場でのスピーチを書くために雇われることもある。--上記日本語訳


日本よりもはるかに職業人としてのスピーチライターが多い英語圏のWikipediaにおいて、トレーナー的なスキルが同職の要件との記述は認められない。

さらに、辞書・辞典コンテンツのキュレーションサイトであるジャパンナレッジで「スピーチライター」と全文検索した結果表示される同項目には、以下のように表示されている。

政治家や名士の演説原稿を代筆する人.演説草稿者--imidas
政治家などの演説の草稿を執筆する人。--デジタル大辞泉
報酬を得て他人の演説原稿を書く人--小学館 ランダムハウス英和大辞典
演説草稿製作者。--現代用語の基礎知識
演説原稿作者--プログレッシブ英和中辞典


上記、5つの公式な出版物のいずれにおいても、「話し方を教えるトレーナー的なスキルが同職の要件である」と言及されている事例は皆無であることが確認できる。

「本書は、スピーチライターをテーマにした連続ドラマ『学校のカイダン』(日本テレビ系列)の企画が持ち上がったことから急遽企画したものです」『スピーチライター 言葉で世界を変える仕事(蔭山洋介 著)』

蔭山洋介は、上の著書において何も見ずに語り掛けるパブリックスピーチの効用についてPRしている。さらに、ドラマの監修においてもパブリックスピーチのテクニックとスピーチライターの職業的な存在意義を結びつけるような印象操作を繰り返している。しかし、これは話し方を指導するスピーチトレーナーの職務領域の次元の話であり、本来的な意味でのスピーチライターの仕事とは関係はない。

蔭山洋介は「自らの立場」での「都合」で「企画」したことと、「現実」との乖離についての説明を社会に対して行うべきであるという意見も存在する。さらに同氏はSNS上において、「自分は原稿を書いていない」などといったコメントを残している。そしてメディアの取材においても、同様の主張を展開している。もはや活動の軸足を本来的な意味でのスピーチライターに置いていないのであれば、同職を名乗る必然性すら存在しないとの指摘もある。

脚注[編集]

  1. ^ ビートたけしはなぜ好かれる? 優れたリーダーが雄弁とは限らない訳”. Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン) (2018年7月7日). 2020年2月27日閲覧。
  2. ^ 「プレゼンテーションで勝てるかも? プロが明かすプレゼンのコツ」 テレ東プラス、2019年12月14日]
  3. ^ 「結婚式で主賓スピーチ、友人代表スピーチを頼まれたら? スピーチのプロに「祝辞」を述べるコツを学ぶ」 テレ東プラス、2019年12月9日
  4. ^ 一つの場所に依存するのはリスク?「嫌われる勇気」より「嫌われてもいい環境」を作ろう|ウートピ”. ウートピ. 2020年2月27日閲覧。
  5. ^ 「正しさ」よりも熱量 何を言ってるかわからないけどなぜか惹かれる人の特徴|ウートピ”. ウートピ. 2020年2月27日閲覧。
  6. ^ 「この人、こんなに可愛かったっけ?」の秘密 スピーチライターに聞く“コミュ力2.0”とは?|ウートピ”. ウートピ. 2020年2月27日閲覧。
  7. ^ cafeglobe編集部 (2018年8月30日). “恋愛とビジネスの意外な関係。相手の心に響くコミュニケーションとは?”. MASHING UP. 2020年2月27日閲覧。
  8. ^ スピーチライターが教える『コミュニケーション力』の鍛え方|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社”. ニュースイッチ Newswitch. 2020年2月27日閲覧。
  9. ^ ひらめく会議はPDCAの逆を行け!価値を生む共感づくりの方法|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社”. ニュースイッチ Newswitch. 2020年2月27日閲覧。
  10. ^ スピーチ技術からみた安倍演説 「4つの意味を詰め込んだオープニングは見事」|ニュースイッチ by 日刊工業新聞社”. ニュースイッチ Newswitch. 2020年3月15日閲覧。
  11. ^ Murai, Shusuke (2017年3月5日). “Entrepreneur taps theatrical skills to coach Japanese leaders in the art of the speech” (英語). The Japan Times Online. ISSN 0447-5763. https://www.japantimes.co.jp/news/2017/03/05/national/entrepreneur-taps-theatrical-skills-coach-japanese-leaders-art-speech/ 2020年3月15日閲覧。 
  12. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2017年1月13日). “WOWOWドラマ「本日は、お日柄もよく」上映会に主演の比嘉愛未さん”. 産経ニュース. 2020年3月15日閲覧。
  13. ^ 話し方のレベルアップでデキる女に! トークのプロに聞く、TPOで使い分ける、「話し方」って?”. 「マイナビウーマン」. 2020年3月15日閲覧。
  14. ^ 「自己開示」がスピーチの本質 「話し方」を変えるテクニック”. PROJECT DESIGN. 2020年3月15日閲覧。
  15. ^ 「なりたい自分」を演じきる力 話し方はセルフイメージで変わる”. PROJECT DESIGN. 2020年3月15日閲覧。
  16. ^ 聴き手が没入する「語り」の技法 擬音語と第三者の登場がカギ”. PROJECT DESIGN. 2020年3月15日閲覧。
  17. ^ 原稿料は1本400万円以上!? スピーチライターってどんな仕事? 【広瀬すず主演ドラマでも注目】”. ダ・ヴィンチニュース. 2020年3月15日閲覧。
  18. ^ ビートたけしはなぜ好かれる? 優れたリーダーが雄弁とは限らない訳”. Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン) (2018年7月7日). 2020年3月15日閲覧。
  19. ^ "政教一致"のイスラム教と言論の自由”. ハフポスト (2015年1月15日). 2020年3月15日閲覧。

出典[編集]

1.株式会社コムニス公式サイトによる、経歴、掲載情報(2020年2月閲覧)

2.アマゾン商品ページ『なぜ、あなたの話は響かないのか-信頼と価値の時代のコミュ力2.0』(2018)ディスカヴァー・トゥエンティワン(2020年1月閲覧)

3.アマゾン商品ページ『スピーチライター 言葉で世界を変える仕事』(2015)角川oneテーマ21 (2020年1月閲覧)

4.アマゾン商品ページ『パブリックスピーキング 人を動かすコミュニケーション術』(2011)NTT出版 (2020年1月閲覧)