渡辺華奈

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渡辺 華奈
基本情報
本名 渡辺 華奈
通称 マッチョすぎるYAWARAちゃん
柔の美獣
Judo Beauty Beast
国籍 日本の旗 日本
生年月日 (1988-08-21) 1988年8月21日（35歳）
出身地 東京都
所属 FIGHTER’S FLOW
身長 167cm
体重 57kg
リーチ 168cm
階級 フライ級
バックボーン 柔道 (四段)
テーマ曲 BE THE BEST TOGETHER
（FIGHT LEAGUE feat.吉田兄弟）
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渡辺 華奈（わたなべ かな、1988年8月21日 - ）は、日本の柔道家、総合格闘家。東京都出身。FIGHTER’S FLOW所属。Bellator世界女子フライ級ランキング2位。Bellator女子パウンド・フォー・パウンド・ランキング7位。

柔道での階級は57kg級と63kg級。身長167cm。血液型はO型。組み手は右組み。得意技は内股[1]。

経歴[編集]

柔道[編集]

柔道は7歳の時に臨海塾で始めた[1]。渋谷教育学園渋谷中学3年の時に全国中学校柔道大会の63kg級に出場するが3回戦で敗れた[1]。渋谷教育学園渋谷高校1年の時には全国高校選手権で5位だった[1]。2年の時には金鷲旗で1年後輩の中村美里などとともに活躍して決勝まで進むも、埼玉栄高校に敗れて2位にとどまった[1]。インターハイの個人戦では決勝で岡豊高校3年の和田麻未に敗れて2位、団体戦では3位だった[1]。全国高校選手権の団体戦では中村とともに活躍して決勝まで進むが、三田松聖高校に敗れて2位に終わった[1]。3年の時にはアジアジュニアで優勝するも、全日本ジュニアでは3位だった[1]。

2007年には東海大学へ進学した。1年の時に全日本ジュニアで優勝した。3年の時には講道館杯で5位となった[1]。4年の時には体重別に出場するも、初戦で了徳寺学園職員の田中美衣に巴投で敗れた。学生体重別では3位に入った[2]。

2011年にJR東日本の所属となると、2013年の実業個人選手権で3位となった[2]。その後、57kg級に階級を変更すると、2016年の実業団体ではコマツ戦で前年の講道館杯優勝者の石川慈を技ありで破るなどしてチームの2位に貢献した。この際に優秀選手賞を受賞している[2]。アジアオープン・台北では決勝で自衛隊体育学校の金子瑛美に敗れて2位だった[3]。なお、ロンドンオリンピック金メダリストの松本薫とはよく練習する仲間だという[4]。2016年の年末に会社側より来年度から選手を辞めてコーチになってほしいとの戦力外通告を受けた。2017年4月からはやむなくコーチになったものの、選手としてまだやりきっていない気持ちを抱きつつ選手の育成を続けることはできないとの思いから、僅か3ヶ月でコーチを辞めて会社も退社した。その後、知り合いの総合格闘家でもある上田貴央が主宰するFIGHTER'SFLOW（ファイターズフロウ）に加わることになった[5]。この際に、小顔の美人ながら筋骨隆々な肉体を持つ一方で、開脚やY字バランスをこなす柔軟性も備えていると評された[6][7]。なお、2017年にはTBS系列で放映された女性版のSASUKEであるKUNOICHIに2度続けて出場し、共に上位成績を収めた[8]。

総合格闘技[編集]

2017年12月3日に総合格闘技デビュー戦となるDEEP JEWELS 18に出場すると、ひかり（佐藤ひかり、ピロクテテス新潟）を腕ひしぎ十字固めで下し、試合後にRIZINへの出場をアピールした[9]。

RIZIN[編集]

2017年12月29日、RIZINデビュー戦となった、RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 2nd ROUNDで杉山しずかと対戦し、互角の展開となるも3-0の判定勝ちを収めた[10]。

2018年12月31日、RIZIN 平成最後のやれんのか!で杉山しずかと再戦し、右のパンチで試合開始11秒でのKO勝ちを収めた[11]。ただし、この試合のJMOC審判のストップのタイミングに付いては賛否が分かれている。

2019年4月21日、RIZIN.15でヤスティナ・ハバと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた[12]。

2019年12月29日、BELLATOR JAPANの「Bellator×RIZIN 対抗戦・次鋒戦」で、RIZIN代表としてBellatorのタイトル次期挑戦者(予定)だったイララ・ジョアニと対戦し、バックマウントを奪いパウンドでTKO勝ちを収めた。試合後のインタビューやWeb番組では「来年は、RIZINに女子フライ級のベルトが作ってもらえるならそっちにも挑戦したいし、海外にもRIZIN代表として挑戦したい。」と語った[13][14][15]。

Bellator[編集]

2020年12月10日、RIZIN経由でBellatorと複数試合契約を結んだ事が発表された[16]。

2021年4月2日、Belaltorデビュー戦となったBellator 255で女子フライ級ランキング4位のアレハンドラ・ララ（英語版）と対戦し、2-1の判定勝ち[17]。

2021年6月25日、Bellator 261で女子フライ級ランキング2位のリズ・カムーシュと対戦し、スタンドパンチ連打で開始35秒のTKO負け。キャリア12戦目で初黒星を喫した。この試合は、それまでBellatorではコンタクトの着用が許可されていたにも関わらず、渡辺はBellatorの係員に試合の入場時にいきなり「コンタクトを外せ」と言われ、その場で外して裸眼（視力0.05）で眼の前もまともに見えない状態で急遽戦わなくてはいけなくなった試合だった[18]。

2022年5月13日、Bellator 281で女子フライ級ランキング2位のデニス・キールホルツ（英語版）と対戦し、三角絞めで2R一本勝ち[19]。

2023年4月22日、Bellator 295で女子フライ級ランキング3位の元Bellator世界女子フライ級王者イリマ＝レイ・マクファーレンと対戦し、1-2の判定負け[20]。この試合は渡辺が優勢だったが、地元のマクファーレンに有利な判定が出たことで判定が物議を醸した。渡辺自身も「本当にもったいない試合でした。試合後にホテルに戻ると、多くの選手から「あなたが勝っていたよ」と声をかけられました。会う人、会う人、皆に言われて…。チャンピオンのカムーシェ選手からもDMで『あなたの勝ちだ』という連絡が来ました。勝ちなら次はタイトルマッチだっただけに本当に悔しいです」と話した[21]。

2023年7月30日、超RIZIN.2で女子フライ級ランキング7位のヴィタ・アルテイガと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた[22][23]。

2024年4月5日、PFL 1: 2024 Regular Seasonでフライ級リーグに参戦。元UFC選手のシャナ・ヤングと対戦し、組みの展開で圧倒し3-0の判定勝ち。この試合は前日計量でヤングが1.18kg計量オーバーしたことから失格となり、契約体重より約2kg重いキャッチウエイト（58.51kg）で試合は行われた。また、この試合はヤングの体重オーバーによりフライ級リーグでは無くなっていたにも関わらず、体重を守った渡辺はPFLから「試合を断ったら、渡辺がPFLのフライ級リーグとこの試合から棄権したこととなり別の選手が出場する」と言われ、渡辺が試合内容に関係のあるペナルティは一切無しの不利なキャッチウエイトでの試合を引き受けた試合だった[24][25]。

人物・エピソード[編集]

  • 柔道仲間からはパトとあだ名で呼ばれており、渡辺があだ名の理由を2年先輩の平井希に尋ねられると、本名は｢渡辺パトリシア華奈｣というハーフだと騙って数年間も相手を信じ込ませた。実際は友人が飼っていたパトリシアという名のインコと似ていたためにパトと呼ばれていただけだった[2][26]。

総合格闘技の戦績[編集]

総合格闘技 戦績
16 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
13 勝 3 4 6 0 1 0
2 敗 1 0 1 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
○ シャナ・ヤング 5分3R終了 判定3-0 PFL 1: 2024 Regular Season 2024年4月5日
○ ヴィタ・アルテイガ 5分3R終了 判定3-0 超RIZIN.2 2023年7月30日
× イリマ＝レイ・マクファーレン 5分3R終了 判定1-2 Bellator 295: Stots vs. Mix 2023年4月22日
○ デニス・キールホルツ（英語版） 2R 3:03 三角絞め Bellator 281: MVP vs. Storley 2022年5月13日
× リズ・カムーシュ 1R 0:35 TKO（スタンドパンチ連打） Bellator 261: Johnson vs. Moldavsky 2021年6月25日
○ アレハンドラ・ララ（英語版） 5分3R終了 判定2-1 Bellator 255: Pitbull vs. Sanchez 2 2021年4月2日
○ イララ・ジョアニ 3R 4:20 TKO（パウンド） BELLATOR JAPAN
【RIZIN×BELLATOR対抗戦 次鋒戦】		 2019年12月29日
○ カン・ヒウン 1R 1:48 チョークスリーパー DEEP JEWELS 26 2019年10月22日
○ ヤスティナ・ハバ 5分3R終了 判定3-0 RIZIN.15 2019年4月21日
○ ガン スミン 1R 4:33 TKO（パウンド） DEEP JEWELS 23 2019年3月9日
○ 杉山しずか 1R 0:11 KO（右ストレート） RIZIN 平成最後のやれんのか! 2018年12月31日
○ 赤林檎 1R 4:20 腕ひしぎ十字固め DEEP 85 IMPACT 2018年8月26日
○ 奈部ゆかり 5分3R終了 判定2-0 DEEP JEWELS 20 2018年6月9日
△ 奈部ゆかり 5分2R終了 判定1-0 DEEP JEWELS 19 2018年3月10日
○ 杉山しずか 5分3R終了 判定3-0 RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017 2nd ROUND 2017年12月29日
○ ひかり 2R 1:32 腕ひしぎ十字固め DEEP JEWELS 18 2017年12月3日

柔道の戦績[編集]

63kg級での戦績

57kg級での戦績

(出典[1]、JudoInside.com)

テレビ出演[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h i j ｢柔道全日本強化選手名鑑　2010｣近代柔道 ベースボールマガジン社、2010年4月号
  2. ^ a b c d ｢りれーとーく　219｣近代柔道　ベースボールマガジン社、2016年5月号
  3. ^ Asian Open Taipei 2016
  4. ^ 【RIZIN】渡辺華奈「打撃は楽しい。打ち合いになっても大丈夫」
  5. ^ 元柔道エリートの美人格闘家、“戦力外通告”が転機に「まだ選手としてやりきっていない」　岩手日報　2018年7月27日
  6. ^ 【DEEP JEWELS】女子柔道の大物が初参戦
  7. ^ 【DEEP JEWELS】柔道出身・渡辺華奈、デビュー戦に自信「私の方が強い」
  8. ^ PLAYER（出場選手）｜TBSテレビ：KUNOICHI
  9. ^ 【DEEP JEWELS】デビュー戦勝利の渡辺華奈、年末RIZINも「自信ある」
  10. ^ “【試合結果】第2試合／スペシャルワンマッチ 杉山しずか vs. 渡辺華奈 - RIZIN オフィシャルサイト”. jp.rizinff.com. 2024年4月15日閲覧。
  11. ^ “【試合結果】Cygames presents RIZIN 平成最後のやれんのか！ 第5試合 渡辺華奈 vs. 杉山しずか - RIZINオフィシャルサイト”. jp.rizinff.com. 2024年4月15日閲覧。
  12. ^ “【試合結果】RIZIN.15 第5試合 渡辺華奈 vs. ヤスティナ・ハバ - RIZIN オフィシャルサイト”. jp.rizinff.com. 2024年4月15日閲覧。
  13. ^ “【試合結果】BELLATOR JAPAN 第2試合 イララ・ジョアニ vs. 渡辺華奈 - RIZIN オフィシャルサイト”. jp.rizinff.com. 2024年4月15日閲覧。
  14. ^ “【Bellator×RIZIN】渡辺華奈「RIZINのベルトも欲しいけど、海外にも出たい」＝試合後インタビュー”. eFight【イーファイト】 (2019年12月29日). 2024年4月15日閲覧。
  15. ^ 番組『榊原社長に呼び出されました』 ゲスト：渡辺華奈
  16. ^ 渡辺華奈が米ベラトールと契約「昨年RIZIN対抗戦での勝利で、私の目を引いた」コーカー代表efight 2020/12/10
  17. ^ 【ベラトール】渡辺華奈の米デビューは4.3、相手はタイトル戦経験の筋肉美女「日本人は強い、私が勝つ」efight 2021/3/2
  18. ^ “渡辺華奈「コンタクトを外していたので、観客席が全然見えなくてどんな雰囲気なのかもわからず（笑）。私は視力が両目とも0.05くらいで、歩く時に前も見えない感じでした。それまではコンタクトをつけて出られていたんですが、直前で外すように言われてしまいました。視界がボヤ～っとして、相手の顔もよく見えず集中しにくかったというのはあります」”. 集英社 スポルティーバ 公式サイト web Sportiva (2022年2月1日). 2024年4月15日閲覧。
  19. ^ 【Bellator】「やった…」打撃を受けた渡辺が進化を見せたテイクダウンから三角絞めで2位のキルホルツに一本勝ち！GONG格闘技 2022/5/14
  20. ^ Bellator 295 results: Ilima-Lei Macfarlane ekes out win over Kana Watanabe, calls for fight vs. 'sister wife' Liz Carmouche MMA Junkie 2023年4月23日
  21. ^ “渡辺華奈「組んでもやられる感じはしなかったので、本当にもったいない試合でした。試合後、ホテルに戻ると、多くの選手から「You Won」と声をかけられました。会う人、会う人に言われて。チャンピオンのカムーシュ選手からも「あなたが勝っていた」というDMがきて、自分が勝っていればタイトルマッチだったと思うと、本当に悔しさが大きくなります」”. スポーツナビ. 2024年4月15日閲覧。
  22. ^ “【試合結果】超RIZIN.2 powered by U-NEXT 第3試合／渡辺華奈 vs. ヴィタ・アルテイガ - RIZIN オフィシャルサイト”. jp.rizinff.com. 2024年4月15日閲覧。
  23. ^ “【Bellator】ライト級WGPでパトリッキー・ピットブルがサトシをTKO「朝倉未来に感謝」、フライ級王座戦・堀口vs.神龍はノーコンテストに。渡辺華奈がアルテイガに辛勝。...”. ゴング格闘技 - GONKAKU. 2024年4月15日閲覧。
  24. ^ “渡辺華奈のトレーナー上田貴央Twitter「今回の相手の計量オーバーではRIZINの試合での計量オーバーのペナルティのような『当日のリカバリー制限』『イエローカード提示(減点)』『渡辺が勝った場合のみ公式記録とする』などはすべてありません 。完全に普通のルールで当日は実質1階級上の相手と試合する状況です 。コミッションが試合を認めた以上、試合を断ったら渡辺華奈の棄権、代替選手がカナの代わりに入って試合をする。リーグ戦のポイントもゼロ。つまり事実上の脱落になり、PFLでのチャンスを失う形になります。選択肢は無い状況でした。ちなみに相手の罰金は本当に本当に少額でした…。 ルールを守った方が損、という正直者がバカを見る状況でした」”. 2024年4月4日閲覧。
  25. ^ “渡辺華奈トレーナー上田貴央Twitter「日本との計量オーバーへの考え方自体がアメリカは大きく違うのだと思います 。アメリカはゲーム外のペナルティの罰金のみ。計量オーバーはゲーム内の優位性に大きく関わる問題なので、我々としてはゲーム内での調整(減点やリーグのポイント付与)が欲しかったです。今回キャッチウエイトでの試合を拒否すればここから最大4戦のPFLリーグ戦&トーナメントに「事実上の敗退」がほぼ決定的になるというシステムには非常に理不尽さを感じました。結果的に渡辺華奈の最終判断で試合を選びましたが、次回以降も同様の事態が起こる可能性もあると思うとなかなかに恐怖です。1つ確かに言えるのは 『今回はルール守った結果、相手の方が有利になったけど、我々は次も絶対ルール守る』という事です」”. 2024年4月4日閲覧。
  26. ^ ｢りれーとーく　220｣近代柔道　ベースボールマガジン社、2016年6月号
  27. ^ 腹筋女王テレビ東京 TVチャンピオン極 〜KIWAMI〜
  28. ^ 【DEEP JEWELS】渡辺華奈が「女性らしい格好」で人気番組に出演efight 2018/5/21

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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