氷と炎の歌の登場人物

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氷と炎の歌の登場人物では、ジョージ・R・R・マーティン著のファンタジー小説シリーズである『氷と炎の歌』の中に現れる、主要な登場人物のうち、ウェスタロスの諸名家の一員ではない人物を説明する。諸名家の登場人物は氷と炎の歌の諸名家で説明されている。

本シリーズには岡部宏之による旧訳と、酒井昭伸による新訳が存在し、旧訳と新訳の間では多くの名称の日本語訳が変更されているため、以下においては新訳語を用い、最初に使用された箇所では括弧内に旧訳語を示す。
以下の内容は、第四部終了時点でのものである。

目次

諸名家以外の視点人物 [編集]

各部の各章はそれぞれ一人の視点人物の目から三人称で描かれている。以下に諸名家以外の視点人物を示す。

アリス・オークハート [編集]

Arys Oakheart

サー・アリス・オークハートは、ロバート・バラシオン王、後にその息子のジョフリー・バラシオン王、さらにその弟のトメン・バラシオン王(トンメン・バラシオン)の〈王の盾〉(近衛騎士団)の騎士である。『王狼たちの戦旗』において、ドーン人のジョフリーに対する支持を得るために、ミアセラ・バラシオンドーンのプリンス・トリスタンと婚約した時、〈王の手〉の代理であるティリオン・ラニスターによって、ミアセラの保護者としてドーンに送られた。『乱鴉の饗宴』において、ジョフリーが暗殺された後、サー・アリスはアリアン・マーテル(アリアンヌ・マーテル)に誘惑されて、ミアセラが弟のトメンを抑えて玉座を主張することを支持した。その代わり、アリアンがサー・アリスの妻になることをミアセラに許してもらうことを、アリアンは約束した。この陰謀が明るみに出た時、サー・アリスは投降を拒否し、プリンス・ドーラン(ドラン)の衛兵隊長のアレオ・ホターに殺された。

オークハートは、ジョフリーの王の盾の中では優しいほうであった。ジョフリーが サンサ・スタークを打ち据えることをすべての〈王の盾〉の騎士にも命じた時、マーリン・トラント、ボロス・ブラウント、マンドン・ムーアそしてプレストン・グリーンフィールドは良心の呵責も疑問もなく命令を実行した。だがサー・アリスは、まず命令に抗議した後で、できるだけ軽くサンサを打った。

アレオ・ホター [編集]

Areo Hotah

プリンス・ドーランの衛士長(衛兵隊長)であり、『乱鴉の饗宴』の視点人物である。アレオは、もともとは自由都市ノーヴォスの出身である。大家族の末っ子として生まれ、斧使いの護衛のエリートを訓練することで知られる、〈顎髭の導師たち〉なる組織に売られた。16才で訓練を終え、ノーヴォスのメラリオの家に売られた。メラリオがサンスピアのプリンス・ドーラン・マーテルと結婚した時には、彼女とその夫を守るためにドーンに旅し、それ以来ドーンに留まった。ホターはプリンス・ドーランに完全に忠実であり、アリアン・マーテルが父に反抗する行動をとった時には、アリス・オークハートを殺してアリアンの計画を阻止した。受けた命令に疑念を感じる時には、かつて立てた単純な誓いである”お仕えし、服従し、お守りします”を常に思い浮かべるのが習慣である。

イグリッテ [編集]

Ygritte

イグリッテは〈野人〉(〈野性人〉)の女で〈槍の妻〉であり、ジョン・スノウマンス・レイダーの軍に加わっていた短い間、彼の愛人になった。イグリッテは〈野人〉が〈黒の城〉を攻撃した時に矢で殺された。彼女の口癖は、”あんた何も知らないのね、ジョン・スノウ”であった。

イグリッテはHBOのドラマシリーズにおいて、ローズ・レスリーが演じる

イリリオ・モパティス [編集]

Illyrio Mopatis

イリリオは自由都市ペントスの、豊かで強力な豪商(名士)、マジスターである。彼はいちじるしく肥満であり、二叉に分かれた黄色い口髭をしている。彼は会話の中でしばしば〈光の王〉(光の神)に言及する。 彼は卑賤の生まれであり若いころは腕の立つ傭兵であった。若いころはペントスで盗賊の王として知られていたヴァリス(ヴェリース)と友になり、助けあって権力の階段を上った。ペントスでイリリオは豊かで有力な人物となり、ヴァリスのスパイとしての評判と才能が有名になったため、エイリス(エリス)王の耳にも届いた。

しばらくの間、彼は追放されたターガリエン家の保護者であったが、今はターガリエン家を鉄の玉座に復帰させようとしている。彼は、ヴァリスとの友情とデナーリス(デーナリス)・ターガリエンへの愛情が理由だという。だがそれが本当に彼の動機なのかは不明である。

イリリオは、ドロゴの強力な血縁騎士をウェスタロス侵略軍として使うために、デナーリスとカール・ドロゴの結婚をまとめた。また、ロバート王の諜報機関の頭であるヴァリスと共謀して、ターガリエン家の侵略のために王国に弱点を作りだそうとした。デナーリスの婚儀の際には石化したドラゴンの卵を3個贈った。イリリオはデナーリスの面倒を見続けており、しばしば助けを送る。デナーリスは、彼がデナーリスを連れ戻すためにペントスに送りこんだ3隻の船を接収したが、いまだに彼のことは同盟者と見なしている。

イリリオは、HBOのドラマシリーズにおいて、当初イアン・マックニースが演じる予定だったが、ロジャー・アラムに変更された。

イリーン・ペイン [編集]

サー・イリーン・ペインはロバート・バラシオン王の執行史、首切り役人として仕えた。かつて エイリス・ターガリエン二世の悪口を言った時に、王の命で舌を切り取られ、口がきけない。ペインは極めて細身で、頭のてっぺんは禿げているものの長い灰色の髪の毛と、深く青白い眼とあばただらけの厳しい顔をしている。彼はぼろぼろの服の上に環鎧をまとい、その沈黙と外見は人を怖がらせる。

ペインは極めて優秀な首切り役人であり、二の太刀をほとんど必要としない。ペインには人を殺す以外の人生がないと、物語の中で何度か語られている。ジョフリー王エダード・スタークに死刑を宣告した時に、エダード公自身の大剣、”アイス”によってエダードを処刑したのはペインであった。ジェイミー・ラニスター(ジェイム・ラニスター)が ブリンデン・ブラックフィッシュ・タリーの反乱を終結させるためにリヴァーランに赴いた時、ジェイミーはサー・ペインを同行させ、右手を切り取られたために左手でも戦えるように、毎夜彼を相手に剣の稽古をした。ジェイミーがペインを相手に選んだのは、ペインが話すことも書くこともできないからであった。ペインが誰にも聞いた内容を伝えられないため、ジェイミーは過去の全てのうしろめたい行為、さらには彼とサーセイの真の関係すらも、ペインに話すことになった。

イリーン・ペインはHBOのドラマシリーズにおいて、ウィルコ・ジョンソンが演じる

ヴァリス [編集]

Varys

“蜘蛛”と呼ばれるヴァリスは、得体のしれない、ウェスタロスの鉄の玉座のための諜報機関の頭、すなわちスパイの元締めである。流行の服装をまとった禿げ頭の太った宦官であり、いつも人に媚びるような女々しい態度をとる。

彼は変装の名人であり、〈赤の王城〉(〈赤い城〉)の多くの秘密の通路を知っている。ヴァリスは ティリオンが牢獄から脱出して父親のタイウィン・ラニスター 公を殺すのを手助けして以来、失踪したままである。

ヴァリスはHBOのドラマシリーズにおいて、コンレス・ヒルが演じる。

ヴァーゴ・ホウト [編集]

Vargo Hoat

ヴァーゴ・ホウトはクゥホール出身の傭兵であり、〈勇武党〉(〈勇敢組〉)、またの名を〈血みどろ劇団〉と呼ばれる傭兵集団の隊長である。山羊の角をつけた兜によって、"山羊"とあだ名され、しばしば捕虜の手や足を斬り落として逃亡できないようにした。ラニスター家に味方した後、北部側に寝返り、ハレンの巨城を占領し、ジェイミー・ラニスターの右手を斬り落とした。後にグレガー・クレゲインがハレンの巨城を占領した時、ヴァーゴ・ホウトの手足を斬り落として死に至らしめた。

ウォルダー・フレイ [編集]

Walder Frey

ウォルダー・フレイ公は90代で、いまだにフレイ家の家長であり、〈関門橋〉(〈渡り場〉)の領主である。衰えを見せてはいるが、いまだに家政を実際に切りまわしている。虚栄心が強く、怒りっぽく、野望に充ち、人に信頼されていない。ウォルダー公は多くの妻を迎えて多くの子をなしたことで有名である。現在8人目の妻と結婚しており、非嫡出と嫡出を合わせて100人以上の子孫がいる。家族の忠誠に非常に重きを置くが、家族は彼のために無慈悲に人をあざむく。

ウォルダー公はタリー家の旗主(旗手)でありながら、エドミュア・タリーが旗主を呼び集めた時に、リヴァーランに来なかった。双子城ロブの軍の戦略的要地になった時、ウォルダーは子とスターク家の結婚をまとめることが出来た。だがロブがフレイ家の娘ではなくジェイン・ウェスタリングと結婚した時、ウォルダー公は激怒して、ロブへの支持を取り下げた。ウォルダーは、代償として約束された通りにエドミュアと娘のロズリンを結婚させることを装い、ロブとその主要な騎主を双子城におびき寄せた。婚儀の宴の間、フレイ家の者たちがロブと客を襲い、ロブ、キャトリン・スターク(ケイトリン・スターク)、多くの旗主、そして北部軍の大部分を殺した。この裏切りは〈釁られた婚儀〉(〈血染めの婚儀〉)として知られるようになった。そしてウォルダーは大手を振ってラニスター家に忠誠を誓い、報酬としてリヴァーランとその領地をせしめた。

ウォルダーがスターク家を裏切ったために、フレイ家はリヴァーランドにおいて、タリー家よりも上位に登ったが、長い目ではフレイ家は打撃を受けることになった。主人は客を殺してはならないと言う神聖なる慣習を破ったがために、フレイ家の裏切りはボルトン家の裏切り以上に憎むべきものとされた。『乱鴉の饗宴』では、フレイ家がその裏切りによって軍事的かつ政治的に勝利したにもかかわらず、ウェスタロス中の貴族によってひどく蔑まれている。

ウォルダー・フレイは、HBOのドラマシリーズにおいて、デイビッド・ブラッドリーが演じる。

エイモリー・ローチ [編集]

Amory Lorch

エイモリー・ローチはラニスター家の旗主である。彼は、小さな目の豚のような顔を持つ太った残虐な人物として描かれている。ローチは〈ロバートの反乱〉の最後に起きたキングズランディングの略奪において3才のプリンセス・レイニス(レーニス)・ターガリエンを冷酷に殺した。ローチは泣き叫ぶ幼女を父であるレイガー(レーガー)のベッドの下から引きずり出して刺し殺した。『王狼たちの戦旗』では、彼はリヴァーランドを略奪する襲撃隊の隊長である。戦争の間、ローチの襲撃隊は、たまたまアリア・スタークが密かに混じっていた、ヨーレンの〈冥夜の守人〉(〈夜警団〉)の新兵までも攻撃し、ヨーレンを殺した。ルース・ボルトン〈ハレンの巨城〉(ハレンホール)をとった時にローチは捕えられ、ルース・ボルトンとその部下の娯楽のために、熊に餌として与えられた。アリア・スタークも現場にいてローチの死を目撃し、ローチを殺した熊は「大きくて真黒だ、ヨーレンみたいだ」と思った。

オシャ [編集]

Osha

オシャは〈異形〉(〈異形人〉)から〈壁〉の南側に逃れて来た〈野人〉の女である。スターク家の者に見つかり、ウィンターフェルに連れて来られる。下女として雇われ、一定の自由が与えられる。ブラン・スタークと親しくなり、しばしば助言をする。シオン・グレイジョイウィンターフェルを占領した時、いつわりの忠誠を誓う。直後にラムジー・スノウが城を占領し、オシャはブランと弟のリコンの脱出を助ける。その後リコンと共に北部を旅する。

オシャはTVシリーズでナタリア・テナが演じる。

カール・ドロゴ [編集]

Khal Drogo

カール・ドロゴは、自由都市の先の草原に住む、すぐれた馬の乗り手で略奪者である部族国家ドスラクのカール、すなわち族長である。彼は熟練した戦士であり、戦いではいまだ負けたことがない。シリーズの初期に、彼はデナーリス・ターガリエンを妻とする。

ヴィセーリス(ヴァイセリス)・ターガリエンは豪商マジスター・イリリオと共謀して、ウェスタロスの侵略に味方させるために、デナーリスをドロゴと結婚させた。最初デナーリスはこの取り決めを喜んでいなかったが、部族民の男たちとは恐るべき行為を続けるにもかかわらず、ドロゴは思いやりのある夫であることがわかった。デナーリスの命を狙った毒殺の試みが失敗した後、ドロゴはターガリエン家に七王国を取り戻すためウェスタロスを侵略することを約束する。だが、ヴィセーリスの無礼さがついにドロゴをして彼を殺すことになった。ドロゴは妻のために約束を守ろうとしたが、侵略を始める前に、敵の族長に傷を負わされた。傷は化膿して、ドロゴは馬に乗れないようになった。ドロゴの血縁騎士のほとんどは去ったが、デナーリスは彼を延命させる呪文のために、知らないうちに胎児を犠牲にしてしまう。呪文は効いたが、ドロゴは意識のないままだった。デナーリスは憐みから彼を窒息死させ、その火葬の薪の炎が、ついに彼女のドラゴンの卵を孵化させることになった。彼女は、お気に入りの強く黒いドラゴンを、ドロゴにちなんでドロゴンと名付けた。

ドロゴはHBOのドラマシリーズにおいて、ジェイソン・モモアが演じる

クァイバーン [編集]

(キバン) Qyburn

傭兵集団である〈勇武党〉(〈勇敢組〉)の一員として物語に登場した、元メイスター(マイスター)である。クァイバーンは、生を理解するためには、メイスターは死者を研究するべきであり、死を理解するためには生者を研究するべきであるという。彼は、生きている人間に非倫理的な実験を行ったことでメイスターとしての地位を剥奪された。彼は生き延びるために〈勇武党〉に入り、その優れた治療の技でジェイミーの腕の傷の壊疽が広がるのを抑えた。クァイバーンは〈勇武党〉を去り、キングズランディングの宮廷に出仕し、そこでサーセイ・ラニスターを説得して、瀕死のグレガー・クレゲインに実験を行った。後に、その知識を利用してサーセイの囚人を拷問して、彼女に気に入られた。ヴァリスの失踪の後、サーセイはついに彼を諜報機関の頭の後釜に据えた。


グレイ・ワーム [編集]

Grey Worm

グレイ・ワーム、〈灰色の蛆〉はデナーリス・ターガリエンに仕える去勢歩兵の〈穢れなき軍団〉(〈無垢軍団〉)の司令官である。デナーリスがアスタポア(アスタポール)で〈穢れなき軍団〉を手に入れる以前は、各兵士は固定した名前を持たなかったが、グレイ・ワームは自らこの名前を選んだ。デナーリスは〈穢れなき軍団〉にその司令官を選ばせ、グレイ・ワームが選出された。デナーリスの信頼する側近となり、ミーリーンの侵略に参加した。HBOのドラマシリーズにおいて、ジェイコブ・アンダーソンが演じる。

グレイトジョン [編集]

Greatjon  (Jon Umber) ジョン・アンバー

スターク家の旗主であり、最後の炉端城(ラスト・ハース城)の城主、アンバー家の当主であり、その巨大な体躯ゆえに”グレイトジョン”と呼ばれることが多い。ロブ・スタークが旗主を呼び集めた時に、家来たちをウィンターフェルに連れて来た。最初は若い公の権威に挑戦したが、ロブの大狼グレイウィンドに二本の指を噛み切られた。この後、彼はロブの最も熱烈な支持者となった。彼はロブの軍の先陣を南に率いて〈ささやきの森の合戦〉と〈野営地の合戦〉に参加した。リヴァーランが解放された後、彼はロブを北の王であると宣言した最初の貴族であった。彼は〈釁られた婚儀〉を生き延び、〈ツインズ〉でフレイ家の捕虜になっていると信じられている。HBOのドラマシリーズにおいて、クライブ・マントルが演じる。

グレガー・クレゲイン [編集]

Gregor Clegane

サー・グレガー・クレゲインはクレゲイン家の家長で、サンダー・クレゲインの兄であり、ラニスター家の家臣である。グレガーは8フィート (2.4m)の身長、30st(190kg)を超える体重であり、体のほとんどが筋肉で驚くべき膂力を発揮する。彼は”馬を駆る山”あるいは単に”山”とあだ名されている。彼の板金鎧はあまりに分厚く重いため、他人にはそれを着て戦うどころか動くことすらできない。

その体の大きさと強さのゆえに、極めて強力な戦士であり、残酷性と獣性で恐れられている。弟の顔を傷つけたのはグレガーである。サンダーが7歳の時、12歳のグレガーのおもちゃを盗ったため、グレガーはサンダーの顔を火鉢に押しつけた。噂によれば、グレガーは父親、妹、そして最初の二人の妻を殺し、その城は不気味な所で、召使は説明のつかない失踪をし、番犬さえも広間に入るのを恐れると言う。グレガーは数えられないほどの暴行と冷血の殺人を行ったが、最も悪名高いのは、〈ロバートの反乱〉において、ラニスター家がキングズランディングを略奪した時の行為である。グレガーは幼児であったエイゴン・ターガリエンの頭を壁に叩きつけて殺し、ドーンのプリンセス・エリアを暴行して殺した。息子の血と脳漿がついた手でその母を犯し、殺したのである。

〈五王の戦い〉の間、サー・グレガーはタイウィン・ラニスターの旗主として、リヴァーランドで襲撃隊を率いた。グレガーの一隊は、焼き討ち、暴行、拷問、無実の村の皆殺しを行った。一時期は知らないうちにアリア・スタークを捕虜にしていたため、アリアの章はグレガーの残虐行為の直接の報告となることもある。

ティリオン・ラニスタージョフリー・バラシオン殺害の件の潔白を証明するために決闘裁判を要求した時、ティリオンの告発者であるサーセイは、グレガーを自身の擁護者に指名した。オベリン・マーテルは、姉エリアがグレガーに殺されていたため、復讐の機会と見てティリオンの擁護者となった。オベリンは殺されたが、毒を塗った槍でグレガーを刺すことに成功した。オベリンの毒によって、グレガーは長く苦痛に充ちた死を迎えた。死の淵で意識を失い、グレガーはクァイバーンの医学実験のために地下牢に運ばれ、それ以来その姿は見られていない。サーセイは〈小議会〉で、クレゲインが死に、その頭蓋骨はプリンス・ドーランをなだめるためにドーンに輸送中であると述べた。

グレガーはHBOのドラマシリーズにおいて、イアン・ホワイトが演じる

サムウェル・ターリー [編集]

Samwell Tarly

サムウェル・ターリーは視点人物であり、河間平野タイレル家の旗主である、ホーンヒルの領主ランディル・ターリー公の長男である。その臆病さにより、父から世継ぎの座を奪われ、〈壁〉に追放された。臆病で、太っていて自信不足であるが、知的で思慮深い。〈冥夜の守人〉の〈誓願の兄弟〉(ブラザー)に加わった最初のうちは新兵仲間に虐められ、その臆病さを教官のサー・アリザー・ソーンに嘲られていたが、ジョン・スノウと友達になって、メイスター・エイモンの雑士(執事隊員)にしてもらった。総帥(司令官)のモーモントと一緒に〈壁〉の向こう側に行った時には、〈異形〉(〈異形人〉)が黒曜石に弱いことを発見して殺し、その後は” 異形退治のサム”(“殺し屋サム”)と呼ばれることになった。

サムは、他の候補者を操ってジョンを支持するように仕向けて、ジョンを〈冥夜の守人〉の総帥とする手助けをした。ジョンの命令によって、サムはメイスターとしての訓練を受けるため、メイスター・エイモンと〈野人〉の女ジリと共に〈知識の城〉(〈大城砦〉)に旅をした。航海中に彼はジリと関係を持ち始めたが、〈冥夜の守人〉の〈誓願の兄弟〉はセックスと家族と個人の富を諦めなければならないため、恥辱の念に駆られた。彼は、ジリとその息子を、ホーンヒルの彼の父の本拠に連れて行って安全な暮らしをさせようと考えた。メイスター・エイモンの命により、彼はメイスターを デナーリス・ターガリエンのもとに送ってもらおうと努めた。サムの話を聞いて、同僚から皮肉をこめて魔術師と呼ばれているアーチメイスターのマーウィンが、デナーリスを探すために旅立った。サムは〈知識の城〉に留まってメイスターになるための訓練を受け、その後〈壁〉に戻るつもりである。

サムはHBOのドラマシリーズにおいて、ジョン・ブラッドリーが演じる

サラドール・サーン [編集]

Salladhor Saan

自由都市ライス(リス)の海賊で"ヴァリリアン"の船長であり、艦隊を率いてスタニス・バラシオンの軍に傭兵として参加する。ブラックウォーターの戦いでその艦隊はほぼ無傷のまま残るが、約束された支払いが実行されないことに不満を抱く。ダヴォス・シーワースとは、彼が密輸業者だったころからの友人である。

ザロ・ゾアン・ダクソス [編集]

Xaro Xhoan Daxos

クァース(カース)の豪商。クァースの代表としてデナーリス・ターガリエンを訪ねて最初にドラゴンを見た3人の一人。デナーリスを自らの邸宅に招待し、〈純粋人〉たちの支持を得ることに助力する。クァースの習慣では結婚した男女は相手の財産の一つをもらいうけることが出来るため、デナーリスのドラゴン目当てに結婚を申し込むが拒絶される。デナーリスが黒魔導師の家を焼き払った後には、クァースを出て行くよう求める。

HBOのドラマシリーズではノンソ・アノズィーが演じる。

サンダー・クレゲイン [編集]

Sandor Clegane

サンダー・クレゲインはグレガー・クレゲインの弟でありラニスター家の家臣である。彼は”ハウンド”とあだ名されており、シリーズを通して、歯をむき出す犬の頭の形をした独特の兜をつける。彼は、ウェスタロスでも最も危険で熟練した戦士であると考えられている。子供の頃兄に頭を火鉢に押し付けられて顔に醜い火傷を負ったため、サンダーは兄を憎み、火を恐れるようになった。兄がますますひどくなる獣性にもかかわらず騎士になったことで、サンダーは騎士道の偽善性とウェスタロスの騎士に対して、敵意と軽蔑を覚えるようになった。

しばらくの間、サンダーはジョフリー・バラシオンの護衛となり、つねに”犬”と呼ばれた。彼はロラス・タイレル(ロラス・ティレル)をグレガーの憤怒から救った後、〈王の手〉の馬上試合で優勝した。賞金を飲み尽くした後、彼はサンサ・スタークに魅かれるが、サンサの洗練されたマナーを嘲った。騎士となることを拒否したにもかかわらず、サンダーは〈王の盾〉の騎士に任命され、しばしばサンサを見張ることになる。ジョフリーへの忠誠心にもかかわらず、サンダーはジョフリーが与える暴力からしばしばサンサを守った。実際、キングズランディングにいた6人の騎士のうちでサンサを打たなかったのはサンダーだけだった。ジェイミーは7番目の〈王の盾〉の騎士だったが、この頃はリヴァーランで囚われになっていた。キングズランディングの戦いでナパームのような物質である〈火素〉(〈燐火〉)が使われたことで、火を恐れる彼は、戦いから逃亡することになった。逃亡の前に彼はサンサを探し出し、彼と一緒に連れて行ってもいいと言った。パニックに駆られてサンサは拒否したが、サンダーがどれほど火を怖がっていたのかを理解した。

サンダーは放浪者となって〈旗標なき兄弟団〉(〈旗印を持たない結社〉)に捕えられたが、 アリア・スタークも同じく捕えられていた。〈兄弟団〉はラニスター家の残虐行為に対してサンダーを裁判にかけた。サンダーは決闘裁判を選択して、ベリック・ドンダリオンを破ったが、その後<兄弟団〉は彼の持ち物を奪って釈放した。サンダーは馬上試合の戦利品を取り戻すために戻ったが、親戚から身代金をせしめるために、アリアを誘拐した。街道沿いの旅籠で、彼らはグレガーの3人の家来たちに遭遇して戦いとなり、3人とも死んだものの、サンダーは重傷を負った。その傷は膿み、アリアは彼を森に置き去りにした。

近くの修道院の長老は”ハウンド”が川の傍で死んでいるのを見つけ、彼を埋葬し、石の塚の上に墓標として兜を残してきたと話した。ところが、極悪な犯罪者であるロージがその兜を手に入れて、彼を装って凌辱と殺戮を行った。このために、”ハウンド”は生きていて、リヴァーランドを荒らしていると言う噂が広まった。その後ロージはタースのブライエニー(ブリエンヌ)と戦って、ジェンドリーに殺され、兜は〈旗標なき兄弟団〉の一員である レム・レモンクローク(レモンクロークのレム)に持ち去られた。

サンダーはHBOのドラマシリーズにおいて、ロリー・マッキャンが演じる

ジオー・モーモント [編集]

Jeor Mormont

ジオー・モーモントは“熊親父”として知られ、〈壁〉の〈冥夜の守人〉の総帥である。彼は年の割に勇猛で、強い大男である。彼がシリーズに初めて登場したのは『七王国の玉座』であり、ジョンティリオン・ラニスターが壁に着いた後である。モーモントについて知られていることのほとんどは、ジョン・スノウおよびティリオンの視点から書かれた章に基づく。

モーモントは〈冥夜の守人〉の男たちから深く尊敬されている。その勇猛さと、時折見せるがさつさにもかかわらず、モーモントは深い知恵と、人に対してまるで祖父のような暖かさを見せる。ジョンとサムウェルを含む新兵が誓いを立て、〈壁〉の持ち場に就いた時、モーモントはジョンを彼の個人的な〈雑士〉とした。その直後、モーモントが眠っている間に、〈亡者〉が彼を暗殺しようとしたが、ジョンによって殺された。モーモントは、彼がペットにしている大きく賢い鴉と一緒にいる。この鴉はオウムのように口を利き、しばしばコーンをねだる。

王狼たちの戦旗』と『剣嵐の大地』において、〈壁〉の北の〈幽霊の森〉の中へ、そしてその先へと自ら探検隊を率いた。そこで、モーモントとその男たちは多数の〈野人〉たちが壁を破ろうと南へ向かっていることを知った。〈最初の人々の拳〉で野営していたモーモントとその部下たちは、多数の〈異形〉の一隊と死にぞこないの〈亡者〉の軍によって襲撃された。モーモントは避難場所と保護を求めて〈クラスターの砦〉まで探検隊を率いて戻った。ここでモーモントの部下たちが反乱をおこして彼を殺した。

〈熊の島〉の女公レディ・メイジ・モーモントの兄である。追放された騎士ジョラー・モーモントはジオーの息子である。

ジオー・モーモントは、HBOのドラマシリーズでジェイムズ・コズモが演じる。

シェイ [編集]

Shae

シェイは狭い海の向こう側の出身の若い従軍売春婦である。シェイを愛したティリオン・ラニスターは父タイウィン・ラニスターに隠れて彼女をサンサ・スタークの侍女とした。だがティリオンの裁判においてシェイは彼を裏切り虚偽の証言を行った。牢を脱出したティリオンはタイウィンと共にいるシェイを見つけて殺した。

ジェイン・ウェスタリング [編集]

Jeyne Westerling

ガウエン・ウェスタリングとその妻レディ・サイベルの間に生まれた15才の娘である。彼女は若干素朴なところがある、柔らかい物腰の娘であり、高いレベルの政治と遠い地で立てられた計画の犠牲になった。ジェインはロブ・スタークが彼女の父親の城を取った時にロブに出会った。城で休んでいる時に、ロブはウィンターフェルが取られ、弟たちが処刑された知らせを聞いた。その夜、ジェインは彼を”慰めた”ため、唯一の名誉ある行動は彼女と結婚することであり、ロブはその通りに行動した。しかしこれにより、彼はフレイ家との結婚の契約を破ってしまった。

フレイ家は〈釁られた婚儀〉という形で復讐し、ロブ王を殺した。『乱鴉の饗宴』において、すべては最初からタイウィン・ラニスターがレディ・サイベルと仕組んだものだったことが明らかになった。ジェインが受胎の薬だと思っていたものは、実際には妊娠を避ける薬だった。ウェスタリング家はトメン王によって赦免され、立派な領地と名誉を与えられた。ジェイミー・ラニスターはこの取引を尊重し、ジェインが2年待って、生まれる子がロブの子であると言う噂を打ち消すと言う条件で、ジェインの再婚を整えることにした。最後に彼女の姿が見られたのは、ラニスター家の一行と一緒に馬に乗って去るところであり、一行は彼女が誘拐されそうになった場合は殺せと命じられていた。彼女は公然と夫の死を悲しみ、母親とは疎遠になっているように見えた。

HBOのドラマシリーズにおいては、ジェイン・ウェスタリングは登場せず、代わりにヴォランティス出身の治療者タリサがロブ・スタークの結婚相手になる。

ジェイン・プール [編集]

Jeyne Poole

ウィンターフェルの家令ヴェイヨン・プールの娘でサンサ・スタークの親友である。茶色の瞳と黒い髪をしており、非常に美しい娘だとされる。エダード・スタークの逮捕の後、スターク家の家臣たちはみな殺されたが、助命されてサンサと同じ部屋に閉じ込められた。のちにサンサと引き離され、ピーター・ベイリッシュの保護下におかれた。

ジャクェン・フ=ガー [編集]

(ジャケン・フガー) Jaqen H'ghar

“ジャクェン・フ=ガー”は、自由都市ブレーヴォス(ブラーボス)の、魔術を用いる暗殺者である〈顔のない男たち〉の一員の偽名である。彼らはそのように呼ばれているのは、外見を変えることが出来るためである。ジャクェンは、〈壁〉に連れて行かれる途中でアリア・スタークに会った。エイモリー・ローチが一行を攻撃した時、アリアは彼と二人の捕虜仲間を火事から救った。〈ハレンの巨城〉において、ジャクェンは再び彼女を見つけ、彼女が盗んだ死の支払いをするために、3人を選んで彼に殺させるように言った。〈ハレンの巨城〉で、アリアは彼を使って二人の敵を殺させたが、ジャクェンは他のやり方でアリアを助けることを拒否した。アリアは3人目に殺す相手としてジャクェン自身を選んだ。ジャクェンは自分がアリアの友だと言い、取り消させようとするが、アリアは動じず、ジャクェンは借りを返すことだけに興味があるのであって、真の友ならば〈ハレンの巨城〉に囚われている北部人を解放する手伝いをするだろうと言った。ジャクェンは、彼の名を取り消す条件でアリアを助けることを承知した。

北部人を救出した後、ジャクェンはアリアに、約束以上の数の命を奪うことで借りは返されたと言い、彼が立ち去るべき時であると言った。別れる前、ジャクェンは古い鉄のコインをアリアに与え、彼に再び会いたい時には自由都市ブレーヴォスから来た誰にでもそのコインを渡し、”ヴァラー・モルグリス”(“ヴァラール・モルグリス”)と言えばよいと教えた。彼は魔法によってその外見を変えて新しい顔になり、立ち去った。

ジャクェンはHBOのドラマシリーズにおいて、トム・ヴラチハが演じる

ジャノス・スリント [編集]

Janos Slynt

ジャノス・スリントは〈王都の守人〉の総帥として登場する。エダード・スタークジョフリー・バラシオンを退位させようとしていた時、ピーター・ベイリッシュはジャノスとともにエダードの味方をすると言う。だが実は二人ともラニスター家と通じており、エダードを逮捕しスターク家の家人を虐殺する。ジャノスはこの功で小議会に席を得て、低い身分の生まれにもかかわらず貴族となって由緒正しいハレンの巨城(ハレンホール)の領主とされる。ジャノスの成り上がりはタイウィン・ラニスターをはじめとする貴族を怒らせる。〈王の手〉となったティリオン・ラニスターは、サーセイ・ラニスターの命でジャノスが故ロバート王の私生児の娘を殺したことに怒り、ジャノスを〈壁〉に追放する。

ジャノスはスターク家を憎み、〈壁〉でアリザー・ソーンとともにジョン・スノウに敵対する。イグリッテと関係を持ち、〈野人〉と行動を共にした罪でジョンを投獄した後、ジョンを送り出してマンス・レイダーを暗殺させようとするが、スタニス・バラシオンの軍の到着で失敗する。ジャノスは〈冥夜の守人〉の総帥に立候補するが、サムウェル・ターリーの運動によってジョンが選出される。スタニスの支持を得ようとするが、〈王都の守人〉の総帥として賄賂を受け取っていた件を持ち出され、侮辱される。

ジョジェン・リード [編集]

Jojen Reed

スターク家の旗主であり、灰色沼の物見城(グレイウォーター監視所)城主であるハウランド・リードの下の子であり、ウィンターフェルに来た時には青年期に入ったばかりだったが、真面目で大人びた性格のせいでもっと年上に見えた。彼は非常に深い緑の眼をしており、緑の服を着る。予知夢を見る力である〈緑視力〉を持っている。ジョジェンが物語に登場した時、その予知の力はブラン・スタークを驚かせた。しかし、ジョジェンはブランの力のほうがずっと強く、使う訓練をしていないだけだと言ってブランを驚かせた。そして、ブランにその力を強めるように導く。ブランは抵抗するが、ジョジェンは勧め続ける。

昏睡状態の時に見た〈三つ目の鴉〉の予知夢のことをブランが話した時、ジョジェンはブランに壁の向こうへ旅し、夢についてもっと多くのことを探すように勧めた。ルース・ボルトンの私生児の息子ラムジー(ラムゼイ)がウィンターフェルを略奪した時、ジョジェン、ミーラ( メーラ)、ブラン、ホーダーリコン、そしてオシャは城の地下墳墓に隠れた。暴力が止んだ時、グループは二つに分かれ、ジョジェン、ミーラ、ブランそしてホーダーは北に向かった。『剣嵐の大地』の最後において、〈三つ目の鴉〉と〈冷たい手〉として知られている不思議な存在を探すために、彼らはサムウェル・ターリーの助けで、〈壁〉の下の秘密の扉を通りぬけた。

ジョラー・モーモント [編集]

Jorah Mormont

サー・ジョラー・モーモントは、追放された騎士であり、追放されたプリンセスデナーリス・ターガリエンの最も信頼する仲間の一人である。中年ではあるがいまだに力強く活力にあふれ、すぐれた戦士である。モーモントは奴隷交易をしたことによる死刑を逃れるためにウェスタロスを抜け出し、最後のターガリエン家であるヴィセーリスとデナーリスに仕えることになった。ジョラー・モーモントの父親は〈壁〉の〈冥夜の守人〉の総帥であったジオー・モーモントである。

ヴィセーリス・ターガリエンは、妹デナーリスとカール・ドロゴとの婚約披露宴でサー・ジョラーに気づき、彼を仕えさせた。ジョラーは王による赦免を願って〈鉄の玉座〉のスパイとなり、ターガリエン家の全ての動きを、ロバート王の諜報機関の長であるヴァリス に報告していた。しかし彼はデナーリスに恋をし、ついには報告を止めてしまう。何度も愛を口にし、結婚を求め、自分以上に忠実な男は見つからないと主張した。デナーリスは彼を父親のように見なしており、そのたびに断った。『剣嵐の大地』で、ジョラーが当初デナーリスを裏切っていたことがバリスタン・セルミーによって暴かれ、デナーリスは、二人の忠誠心を試すために危険な使命に送りこんだ。使命を果たした後、セルミーは悔い改めて謙虚さを示し、赦免された。モーモントの裏切りのほうが深刻なものであったが、それでも彼は辛辣な態度を崩さず、誇りを捨てなかった。その結果、彼は赦免されず、追放された。

ジョラー・モーモントはHBOのドラマシリーズにおいて、イアン・グレンが演じる

ジョン・アンバー [編集]

Jon Umber

グレイトジョンを参照

シリオ・フォレル [編集]

Syrio Forel

シリオは〈水のダンス〉と呼ばれる自由都市ブレーヴォスの優雅な剣法の師であり、かつてブレーヴォスの筆頭剣士であった。彼は禿げ頭で革のような皮膚をした年寄りとして描かれているが、いまだに驚くほどのスピードと剣技を持っている。エダード・スターク公がアリアの秘密の細身の小剣〈針〉(〈ニードル〉)を見つけた後、その細い刃はブレーヴォスの剣技にふさわしいと信じ、公はシリオを雇ってアリアに剣の使い方を教えさせた。シリオは、アリアに戦士のように動き、考えることを教えた。エダード公はシリオの特異な教え方を疑い始めたが、意欲にあふれた生徒であるアリアはよく学んだ。サーセイ 王妃が〈赤の王城〉の全てのスターク家を捕えるか殺すことを命じた時、シリオはアリアの脱出を助け、5人の衛兵と完全武装のサー・マーリン・トラントに対し、練習用の木剣だけで戦った。

フォレルはHBOのドラマシリーズにおいてミルトス・イェロレムーが演じる。


ストロング・ベルウァス [編集]

Strong Belwas

ストロング・ベルウァスは、マジスター・イリリオに仕える太った宦官である。彼は巨躯にもかかわらず恐るべき戦士であり、ミーリーン( ミイリーン)の闘技場の戦闘奴隷として生きて来た。胸のごく一部しか隠さない革の胴着を除けば、何も防具は付けない。敵に一度切りつけさせてから殺すことを習慣にしているため、その体は多くの傷で飾られている。

ベルウァスは、イリリオによってバリスタン・セルミーと共にデナーリス・ターガリエンを援助するために送りこまれた。はじめバリスタンはベルウァスの従者を装っていたが、その偽装には説得力が欠けていた。ベルウァスはデナーリスの護衛の一人として仕えたが、デナーリスは彼を信頼せず、ミーリーン包囲までは彼に有用性を感じていなかった。デナーリスは、ミーリーンにおいて、使い捨てがきくと言う理由で、ベルウァスにミーリーンの英雄と一対一の決闘をさせた。ベルウァスは徒歩で馬上のチャンピオンに立ち向かい、やすやすと敵を倒した。

タースのブライエニー [編集]

Brienne of Tarth

ブライエニーは、タース島の”宵の明星”セルウィン公の唯一の娘であり世継ぎである。ブライエニーは熟練の戦士であり、妻よりは騎士になりたいと思う。その異常な大きさと、強さと、女性的な特徴の欠如のために、”怪物”扱いをされることが多いが、その境遇と世間の意地悪な目にもかかわらず、彼女は正直で頑固で、概して世間知らずである。ブライエニーは、模擬合戦(大乱闘試合)の勝利によって レンリー・バラシオンの〈虹の盾〉(〈虹の騎士団〉)の地位を得て、レンリーに恋していた。レンリーが暗殺された時に居合わせ、犯人として誤って告発されることになった。彼女はキャトリン・スタークと共に逃走してキャトリンに仕えるようになった。キャトリンは、サンサアリアを、ジェイミー・ラニスターと交換することを求めて、ブライエニーにジェイミーを連行してキングズランディングに向かわせた。だがブライエニーとジェイミーは〈勇武党〉に捕われてしまった。捕われの間、二人は抵抗を覚えながらも互いに敬意を抱くようになり、ついには、ジェイミーは命を危険にさらして、熊の穴でブライエニーが殺されそうになるところを救った。ブライエニーは極めて熟練した戦士であり、ある試合ではジェイミーと渡り合えた程であった(ただしこれはジェイミーが何カ月も牢に入っていた直後のことで、足鎖もまだつけられていた)。ほとんど男が彼女の強さを過小評価してしまうことも有利に働く。

キャトリンの死後、ジェイミーは父から贈られた〈ヴァリリア鋼〉の長剣オウスキーパー(〈誓約の守り手〉)をブライエニーに与え、サンサ・スタークを探す旅に送り出した。この剣はエダード・スタークの大剣アイスが溶かされ二振りの剣として鍛えなおされたうちの一振りである。ブライエニーはサンサを探してリヴァーランドをさまよった。彼女は、今は生きた骸となったキャトリン・スタークに率いられる〈旗標なき兄弟団〉に捕えられた。キャトリンは、サンサを探していると言うブライエニーの話を信じず、ジェイミーを殺せと命令し、さもなければ処刑すると迫った。ブライエニーは選択を拒否し、10歳の従者ポドリックと共に絞首刑を宣告された。縄の結び目が締まった時にブライエニーはある言葉を叫んだが、これは『乱鴉の饗宴』のクリフハンガーになっており、読者はブライエニーが死んだかどうかわからない。

ブライエニーはHBOのドラマシリーズにおいて、グェンドリン・クリスティーが演じる


ダーリオ・ナハーリス [編集]

Daario Naharis

ダーリオ・ナハーリスは傭兵部隊である〈襲鴉〉(〈嵐鴉軍団〉)の司令官である。三叉に分けた顎髭を青く染めた派手な外見のタイロシュ人である。デナーリス・ターガリエンの軍がユンカイを包囲した時、〈襲鴉〉はユンカイを防衛しており、他の二人の司令官と共にデナーリスとの和平交渉に赴いた。デナーリスが軍団の寝返りを求めた時、他の二人は拒否したが、ダーリオはこの二人を殺し、軍団の忠誠の対象をデナーリスに変えた。その後は軍団を率いてデナーリスの軍に加わりミーリーンを征服した。

ダヴォス・シーワース [編集]

Davos Seaworth

サー・ダヴォス・シーワースは、〈玉葱の騎士〉と呼ばれ、元は密輸業者であった。彼は、そのあだ名のもとになった玉葱を含む食糧を、包囲されたスタニス(スタンニス)の城に運び入れた後、スタニスによって騎士とされ、〈怒りの岬〉の城を与えられていた。しかしながら、過去の犯罪に対する罰として、スタニスはダヴォスの左手の4本の指の先端を切り落とした。彼はスタニスの忠実な支持者であり、最も信頼される助言者である。

ダヴォスはスタニスのために〈五王の戦い〉で戦い、この戦いで4人の息子を失った。残った息子の一人のデヴァンは従士としてスタニスに仕える。ル=ロールの女祭司メリサンドルのスタニスに及ぼす悪影響を見てとって、彼女を殺そうとする。しかしメリサンドルはこれを予知し、彼を投獄した。スタニスは後にダヴォスの罪を許し、彼を〈王の手〉とした。ダヴォスは、再びメリサンドルの悪影響と戦い、ロバート・バラシオンの私生児であるエドリック・ストームをドラゴンストーンから逃がし、メリサンドルの儀式の犠牲にならないようにした。メリサンドルの魔術を用いる代わりに、〈冥夜の守人〉の援助に向かうことで統治への支持を集めるようにスタニスに助言した。次に、ダヴォスはマンダリー家と交渉するためにホワイト・ハーバーに向かった。サーセイはマンダリー公に対し、その世継ぎの身代金代わりにダヴォスを処刑するように要求した。報告によれば、ダヴォスの頭と手がホワイト・ハーバーの壁を飾ったそうであるが、これが本当にダヴォスの末路なのかは分からない。

ダヴォスはHBOのドラマシリーズにおいて、リアム・カニンガムが演じる

パイセル [編集]

Pycelle

パイセルは84才のメイスターであり、過去数十年にわたって、多くの王の〈小議会〉にグランド・メイスターとして仕えて来た。知性と高い教育はあるものの、王の宮廷での彼の貢献度は老齢と共に衰えつつある。しばしば会議の途中に寝てしまう。

王に仕える誓いは立てたものの、 ラニスター家への忠誠心のほうが強い。彼は〈簒奪者の反乱〉において、タイウィン・ラニスターの軍勢が援軍であるとエイリス二世王に信じ込ませた。彼は、ジョン・アリンが生き延びた場合に明るみに出すであろう事実を恐れ、効果をあげつつあったメイスター・コールマンによる治療をやめさせて、ジョン・アリンの死を招いた。 サーセイと共謀したためにティリオン・ラニスターとは対立し、特徴である白髭を、サーセイに関する尋問中に剃られてしまう。髭を剃られた後、パイセルの自信は揺らぎ、サーセイは彼を耄碌したと見なした。彼はサーセイの被害妄想に充ちた計画に反対するようになり、サーセイは彼を交代させることを考え始めるようになった。〈七神正教〉(〈七柱の神々〉の宗教)によりサーセイが牢に繋がれるまでは、彼の宮廷における将来は危ういものだった。サーセイの不在中、過去の宮廷における陰謀の失敗にもかかわらず、パイセルはトメン王と小議会をその影響下に置くことに成功した。彼は、ケヴァン・ラニスターに七王国の摂政職を申し出たと最後に報告されている。『乱鴉の饗宴』の最後にクァイバーンが言うことには、今や王国はパイセルとハリス・スウィフト-〈王の手〉でありケヴァンの義父-によって実質的に統治されている。

パイセルはHBOのドラマシリーズにおいて、ジュリアン・グロバーが演じる

バリスタン・セルミー [編集]

Barristan Selmy

“豪胆”サー・バリスタン・セルミーはウェスタロスで名高い英雄であり、〈王の盾〉の騎士である。第一部『七王国の玉座』では、60才を超えていたにもかかわらず、いまだに素晴らしい戦士であり、ウェスタロスで最も有名で尊敬される存命の騎士である。有名な武勲としては、〈九賤王の戦い〉でブラックファイアの僭称者たちの最後の者を殺したこと、〈ダスケンデールの反乱〉で捕虜となったエイリス・ターガリエン二世を救いだしたこと、キングズウッドの無法者集団の頭を殺したこと、そしてベイロン(バロン)・グレイジョイの反乱ではオールド・ウィクへの攻撃を率いたことがあげられる。

セルミーは23才で〈王の盾〉に入団し、ジェヘアリーズ・ターガリエン二世、エイリス・ターガリエン二世(狂王)、そしてロバート・バラシオンに仕えた。ターガリエン家を権力から引きずり下ろした反乱の間はターガリエン家に忠実であったが、後にロバートの赦免を得てからはロバートの死まで〈王の盾〉の総帥の地位を守った。だが新王ジョフリー・バラシオンによって〈王の盾〉から罷免され、直後に命を狙われた。セルミーは自らの人生を振り返り、真の王を探して仕える使命を自らに課した。

彼は探求の旅に出て、追放中の プリンセス・デナーリス・ターガリエンに仕えるためにウェスタロスから離れた。『王狼たちの戦旗』では、”アースタン・ホワイトベアード”の名前を使って正体を隠し、デナーリスが健全な心の持ち主かどうかを確認した。セルミーは暗殺者と 自由都市ブレーヴォスの壮士(刺客) から、デナーリスの命を二度助けた。『剣嵐の大地』でその正体が暴かれた時、デナーリスは彼が嘘をついていたことと、最大の敵であるロバート王に仕えたことにより、彼をもうすこしで追放するところであった。しかし、セルミーがその行動を弁明して女王の慈悲にすがった時、デナーリスは彼を赦免し、デナーリスの〈女王の盾〉の総帥とした。セルミーは、デナーリスにその父エイリス・ターガリエン二世の治世の真実を、狂気に陥ったことも含めて話した初めての人間であった。それまでデナーリスは真実を知ることがなかった。

セルミーはHBOのドラマシリーズでイアン・マッケルヒニーが演じる。

ピーター・ベイリッシュ [編集]

Petyr Baelish (ピーター・ベーリッシュ)


ピーター・ベイリッシュ公は”リトルフィンガー”とあだ名され、シリーズ当初は七王国の大蔵大臣を務めていた。彼はハンサムだがかなりの小男であると描かれている。貴族ではあるものの、彼の先祖伝来の領地は、フィンガーズ岬の極めて小さく貧しい土地にすぎない。彼のあだ名は子どもの頃エドミュア・タリーにつけられたものだが、身長のみならず領地をも馬鹿にしたものである。

ピーターは、キャトリン・タリーライサ・タリー (リサ・タリー)とは幼馴染である。彼はキャトリンを愛したが、ライサは彼を愛した。最終的に、彼はキャトリンとの結婚を巡ってブランドン・スタークに挑戦したのであるが、敗れ去った。熱を出して療養している間、ライサは彼と性的関係を持ち、身籠った。 ホスター・タリーはピーターを彼の家から追い出し、ライサを騙して堕胎薬を飲ませた。この結果、彼は宮廷および非公式な場で、タリー家の両方の娘の初花を折ったと主張した。

この事件の後もライサはピーターを愛し、その老いた夫であるジョン・アリンをしてピーターを王の財政面の職に就かせた。財政のすぐれた手腕と陰謀によって、彼は瞬く間に大蔵大臣の地位に登った。

タイレル家ラニスター家側につけた功によって、ピーターは、王国で最も大きな城である〈ハレンの巨城〉と、戦争に引き裂かれたリヴァーランドの名目上の地位を与えられ、これでベイリッシュは大貴族となった。この地位を手に入れたことで、ピーターは未亡人となったライサ・アリンと結婚することができた。彼女が死んだ後、彼は〈アリンの谷間〉の守護代の称号も手に入れ、二重の意味で大貴族となった。

ピーターはシリーズで起こる多くの政治的な騒ぎの陰におり、〈五王の戦い〉を秘密裏に計画した人物であることに疑問の余地がない。その妻のライサを操り毒を盛らせることでジョン・アリンの暗殺を謀り、そして秘密の手紙をキャトリン・スタークに送ってラニスター家に濡れ衣を着せた。さらに、ブランの暗殺に使われた短剣がティリオン・ラニスターの所持品であるとキャトリンに嘘をついて、スターク家とラニスター家の裂け目を広げた。ネッド・スタークキングズランディングに到着した後は、ネッドにピーター自身を含み誰も信用するなと警告しながらも、ネッドの信頼を得ることに成功した。後に、ネッドがサーセイの子供たちの非正統性を公表する前に、ピーターはネッドを裏切ったので、ピーターの警告は真剣なものであったことになる。

〈釁られた婚儀〉でスターク家が究極の敗北を喫した後、ピーターはオレナ(オレンナ)・タイレルと共に、婚儀の宴でジョフリー王の暗殺を謀り、またしてもティリオンに濡れ衣を着せた。ピーターはこの混乱に乗じてサンサ・スタークをキングズランディングから脱出させ、彼の私生児の娘を装わせて〈アリンの谷間〉に連れて行った。彼は、サンサを助けて北部を取り戻させようと計画しており、そのためにハロルド・ハーディングとの婚約を用意したと主張している。ハロルドはロバート・アリンが死んだ場合、〈アリンの谷間〉の世継ぎとなるはずである。サンサは母親によく似ていると言い、彼自身サンサに対して言い寄っている。

ピーター・ベイリッシュは、HBOのドラマシリーズにおいてはエイダン・ギレンが演じる。

ブロン [編集]

Bronn

ブロンは高い戦闘技術を持つ傭兵である。細く、狼のような外見を持ち、暗いユーモアと、非道徳的ではあるが実際的な哲学の持ち主である。キャトリン・スタークが、旅籠で居合わせた全ての男に、息子の暗殺未遂の罪でティリオン・ラニスターの逮捕に協力することを求めたとき、その場にいた。彼はティリオンを〈アリンの谷間〉の高巣城(アイリー)に護送する手伝いをしたが、決闘裁判では、報酬を期待してティリオンの擁護者となった。彼は戦いに勝ち、用心棒としてティリオンに仕えることになった。キングズランディングでは、ブロンはティリオンの右腕となり、しばしば友のようであった。王都の防衛への貢献により、彼は騎士に叙された。彼は自らをブラックウォーターのサー・ブロンと称し、戦いにおいての彼の役割を記念して、スモークグレイの地に緑の燃え上る鎖を紋章とした。

ジョフリー・バラシオン殺害の容疑でティリオンが逮捕された後、サー・グレガー・クレゲインを相手にする決闘でティリオンの擁護者となるより、ティリオンを見捨てることを選んだ。その代わり、金持ちのストークワース(ストークワス)家に婿入りさせるというサーセイ・ラニスターの提案を受けた。後に、ブロンがその妻との間に生まれた子を以前の主人にちなんで名づけた時、サーセイはブロンがいまだにティリオンとつながっていることを恐れて、新しいレディ・ストークワースである義理の姉ファリース(ファリーズ)とその夫バルマン・バーチに、ブロンを事故で死なせるよう命じる。だが、愚かにもバルマンはブロンに決闘を挑んで殺され、ファリースは城から追い出された。義理の兄の死によって、ブロンが競争相手もなしにストークワースの守護代となった。

ブロンはHBOのドラマシリーズにおいて、ジェローム・フリンが演じる。

ベリック・ドンダリオン [編集]

Beric Dondarrion

ベリック・ドンダリオンはブラックヘイブン公であり、武芸に優れたハンサムで勇猛な若い貴族として描かれている。『七王国の玉座』において、ドンダリオンは〈王の手〉の馬上試合で自らを試すためにキングズランディングに来た。〈王の手〉として、エダード・スタークは、グレガー・クレゲインを逮捕してリヴァーランドに平和をもたらすための一隊の指揮権をドンダリオンに与えたが、彼は待ち伏せされ殺された。仲間のミアのソロスは、自らの宗教にのっとった葬儀を行ったときに、たまたま魔法でベリックを蘇らせてしまう。ロバート・バラシオン王の死後、ドンダリオンとその部下たちは無法者であると宣告されるが、〈旗標なき兄弟団〉を結成し、この領域を荒らす侵略者や兵士たちを相手にゲリラ戦を始めた。その成功によって、彼はドンダリオン家の紋章にちなんで〈稲妻公〉と呼ばれるようになった。ドンダリオンは何度も殺され復活させられた。復活の度に、彼は体の一部と記憶を失い、外見は死骸に近づいて行った。

剣嵐の大地』で、サンダー・クレゲインを捕えた後、ラニスター家の残虐行為に対して、ドンダリオンは彼を裁判にかけた。クレゲインは決闘裁判を宣告され、ドンダリオンはクレゲインと戦うが敗れ、またしても再生させられた。〈釁られた婚儀〉の後、彼とその家来はキャトリン・スタークの死骸を見つけた。ドンダリオンは自ら彼女に再生の儀式を施し、彼女を復活させたが、ひきかえに自らの命を永遠に失うことになった。

ベン・プラム [編集]

Ben Plumm

ベン・プラムは傭兵部隊である〈次子〉(〈次男軍団〉)の司令官である。ベン・プラムは褐色の肌の初老の男であり、褐色のベン・プラムと呼ばれる。ユンカイを防衛していた〈次子〉が酔いつぶれている間にデナーリス・ターガリエンがユンカイを征服した時、司令官のメロは姿を消し、代わりにベン・プラムが選挙によって軍団の新しい司令官に選ばれた。その後は軍団を率いてデナーリスの軍に加わり、ミーリーンを征服した。

ホーダー [編集]

Hodor

ホーダーはウィンターフェルで馬丁として働く、単純な心を持つ大男である。彼は”婆や”の曾孫である。本当の名前はウォルダーなのだが、”ホーダー“が彼の話す唯一の言葉であるため、そのように呼ばれる。だれも”ホーダー”が何で、なぜ彼がそう言うのか知らない。彼は親しみやすく子供っぽい性格であり、強靭な力のわりには怖がりである。

ブラン・スタークの体が不自由となった後、ホーダーは彼を柳細工のバスケットに入れて背負って運んだ。ホーダーは時折ブランの命令にうまく従えないこともあった。オシャが彼に会った時、その巨体、薄い体毛と低い知性を見て、オシャはホーダーの先祖に〈巨人〉の血が混じっていることを疑った。ブランがリード姉弟と、占領されたウィンターフェルを抜け出した時、ホーダーも一緒に抜け出した。おそらくホーダーの心が単純であるため、ブランは彼に乗り移ってしばらくマインドコントロールすることが出来たが、ホーダーはこの経験に怯えた。

ポドリック・ペイン [編集]

Podrick Payne

サー・イリーン・ペインの遠戚であり、 ティリオン・ラニスターの従者である。ポドリックは極めて内気で、どもりのある神経質な少年であるが、有能で忠実な従者でもある。〈ブラックウォーターの戦い〉の間、ポドリックはティリオンの横で馬を駆り、〈王の盾〉のマンドン・ムーアによる暗殺の試みからティリオンの命を救った。ティリオンが父親のタイウィンを殺して失踪するまで、ポドリックはティリオンの従者として仕えた。以降は、ティリオンの妻であるサンサ・スタークを探していることを知って、タースのブライエニーについて回った。やがてポドリックはブライエニーの従者となって、ティリオンと同じように仕えた。ブライエニーが〈旗標なき兄弟団〉に捕えられた時、レディ・キャトリンが甦った姿であるレディ・ストーンハート、〈石の心〉は、”小鬼”の従者であった罪でポッドの絞首刑を命じた。『乱鴉の饗宴』の最後で、彼はブライエニーの隣に吊るされているが、死んだかどうかは分からない。


マンス・レイダー [編集]

Mance Rayder

マンスは、誓いを破り持ち場を離れるまでは、〈冥夜の守人〉の一員だった。それ以来、彼は〈野人〉の間で極めて強い影響力を持つようになり、〈壁の外の王〉と呼ばれている。彼は目立たない外見の中年の男であり、音楽を愛する。

マンスは自らの命令の下でウェスタロスを侵略するために〈野人〉を連合させた。ジョン・スノウが、〈野人〉の軍に参加することを装ってマンスに会ったとき、彼は〈壁〉を崩す魔法の角笛を持っており、軍事的に〈壁〉を超えられないときの最後の手段として使うと言った。また、マンスは、〈異形〉とその〈亡者〉達が〈野人〉を追い立てており、彼らを止めることが出来ないと説明した。したがって、彼の真の目的は〈壁〉を壊すことではなく、〈異形〉に対して〈壁〉を盾として使うことであった。ジョン・スノウがわずかな人員を率いて〈壁〉を守っていた時に、マンスは侵略を始めた。圧倒的な数的不利にもかかわらず、ジョンがマンスの軍勢を食い止め、スタニスの予想外の援軍が到着して、統率のとれない〈野人〉な軍を壊滅させることが出来た。

ミアのソロス [編集]

Thoros of Myr

ソロスは、太陽神ル=ロール(ルラー)の紅の祭司である。 自由都市ミアの出身である。炎に取りつかれたエイリス・ターガリエン二世を改宗させるためにキングズランディングに送りこまれた。だが改宗は上手く行かず、ソロスは自らの宗教を疑い始めた。〈ロバートの反乱〉の後は、彼はしばしばロバート王の飲み友達となった。彼はゆったりとした赤いローブを身にまとった、太った禿げ頭の男として描かれているが、いまだに恐るべき戦士である。

ソロスは、グレガー・クレゲインを探し出して王の裁きを受けさせようとするベリック・ドンダリオンの一行に加わった。グレガー・クレゲインは一行を待ち伏せし、ドンダリオンは殺された。自らの宗教の伝統に従って葬儀を行っている時に、ソロスは意図せずにドンダリオンを復活させてしまう。二人は、リヴァーランドを略奪する兵士たちから平民たちを守るために、〈旗標なき兄弟団〉と称する無法者の集団を作った。無法者として、ソロスは精神的な目覚めを体験し、自分でも理解できない方法で何度もドンダリオンを復活させた。彼はまた、炎の中に幻を見、血と祈りによって剣を燃え立たせることなど、〈紅の司祭〉としては出来なかった技を行えるようになった。ソロスはその外見も変わり、ぼろぼろの赤いローブと壊れた鎧をまとう、垂れ下がった皮膚と白髪の男になった。彼は〈兄弟団〉の指導者には決して就かず、その動機や方法には賛成できないにもかかわらず、〈石の心〉に〈兄弟団〉を率いさせた。彼女が〈兄弟団〉にもたらした変化によって、ソロスの気分と自信はさらに落ち込んでいく。

ミーラ・リード [編集]

Meera Reed

スターク家の旗主であり、灰色沼の物見城の城主であるハウランド・リードの娘で長子。ミーラは背が低く痩せていて、長い茶色の髪と緑の眼をしている。彼女は熟練した狩人であり、特に小さな網と小さな三叉の蛙猟の槍を巧みに使いこなす。ミーラとジョジェンは、ウィンターフェルの収穫祭でブラン・スタークに出会った。シオン・グレイジョイによって城が占領された後、ブランとジョジェンらと共に逃げた。ブランが彼女に魅かれていることが示唆されている。

メリサンドル [編集]

Melisandre

アッシャイのレディ・メリサンドルは、スタニス・バラシオンに仕えるル=ロールの女祭司である。彼女は常に赤い衣装で、ハート形の顔と赤い眼をした、美しい女性であり、〈紅の女〉とも呼ばれる。その肉体からは大いなる情熱がにじみ出る。彼女は、ル=ロールへの信仰から生まれるかのように思われる魔法の技をいくつも見せる。人当たりがよく、抑制が効いて、普段は親しみやすい人柄を見せるが、彼女のそばに居るだけで怯える人が多い。

メリサンドルは将来の出来事を部分的に知ることができる予言の力を持っている。スタニスに、彼がル=ロールの救世主の如き存在である”エイゾール・アハイ”であると信じ込ませた。彼がル=ロールの宿敵である〈異形〉と戦うために必要な力を得られるように助言した。魔法を使って、影の如き存在に、スタニスのライバルである弟レンリー・バラシオンを殺させた。メリサンドルは他にもスタニスの敵を殺したと主張するが、物語では彼女がどのように敵を死に至らしめたのか説明されていない。異質な宗教、攻撃的な助言、そして不思議な力によって、スタニスの支持者の中には彼女を好まず、メリサンドルがスタニスを堕落させていると信じ、〈七神正教〉の信仰にしがみつく者もいる。魔力によって、メリサンドルは、不満を持つスタニスの支持者による暗殺の試みを逃れて来た。

メリサンドルは、HBOのドラマシリーズにおいて、カリス・ファン・ハウテンが演じる。

ヨーレン [編集]

Yoren

ヨーレンは〈冥夜の守人〉の〈誓約の兄弟〉である。〈さまよい鴉〉と呼ばれる新兵募集係であり、訓練の後〈誓約の兄弟〉とするために、七王国中を旅して新兵と囚人を〈壁〉に連れ帰る。ティリオン・ラニスターが〈壁〉からキングズランディングに旅した時に同行し、キャトリン・タリーがティリオンを逮捕した場面に居合わせた。ヨーレンはキングズランディングに急行し、エダード・スタークに事を伝えた。エダード・スタークが処刑された時には、アリア・スタークの目から隠した。その後、アリアの髪を切って新兵の男の子であるように見せかけて共に旅をし、ウィンターフェルで別れようとした。だがエイモリー・ローチに率いられたラニスター家の兵士が彼の一行を襲った時に殺された。ヨーレンはHBOのドラマシリーズにおいて、フランシス・マギーが演じる。

ラムジー・スノウ [編集]

Ramsay Snow

ラムジーは、ルース・ボルトン公の実の息子であり、ボルトンの私生児、あるいはドレッドフォートの私生児と呼ばれている。ラムジーは肉付きがよく、ふっくらとした唇と長い髪と、父公と同じく奇妙に青白い目を持つ。ルースが冷酷で計算高い一方で、ラムジーは悪意に充ちて予測不能であり、拷問に喜びを感じる。敵の皮を剥ぐという、ボルトン家の古の慣習を熱心に実践する。

父親が戦争に出かけていた間、ラムジーはドレッドフォートで軍勢を集めた。隣の領地のホーンウッド家がその領主も世継ぎも失ったと聞きつけた時、彼は未亡人となったレディ・ドネルラ・ホーンウッドを誘拐し無理やり結婚した。床入りを済ませた後、無理やり彼を世継ぎに指名させ、塔の独房に閉じ込めて食べ物を与えず飢え死にさせた。サー・ロドリック・カッセルは、ラムジーを罰するためにウィンターフェルから一隊を率いて行ったが、ラムジーは家来のリーク、”くさや”、を装ったまま、捕えられてウィンターフェルに連れて来られた。ロドリックの不在中にシオン・グレイジョイがウィンターフェルを奪った後、リークとしてシオンに服従を誓う代わりに解放された。サー・ロドリックの軍から城を守るために、城の外で軍勢を集めて来るとシオンに申し出た。彼は数百人のボルトンの兵士と共に戻り、城の外のスターク軍を襲った。城の門が開かれた時、今度は城の守備軍に剣を向け、その名前を明らかにし、シオンを捕虜にしてウィンターフェルを焼き尽くした。現在、シオンをドレッドフォートの囚人としており、その皮を少しずつ剥いでいると報告されている。

〈釁られた婚儀〉の後、トメン王は、ルース公の求めに応じてラムジーを嫡出子と認め、彼をラムジー・ボルトンとした。現在、ラムジーは、アリア・スタークを装っている娘と婚約している。

ルース・ボルトン [編集]

Roose Bolton

ルース公は現在のドレッドフォート公であり、エダード・スターク公の旗主である。彼は普通の体型と外見であるが、奇妙に青白い目が特徴である。彼は健康に良いと信じて定期的に蛭に血を吸わせており、”蛭の殿様”とも呼ばれることがある。穏やかで上品な物腰ながら、冷酷にして極めて残虐な行為を行うこともできる。彼は静かに話し、相手に耳を澄ませて聞くことを強いる。

ロブ・スタークが旗主を呼び集めた時、ボルトンは主君の呼び掛けに応じた。その知性と冷静さにより、 タイウィン・ラニスター公との戦いに送られた北部軍の歩兵隊の指揮を与えられた。彼は〈勇武党〉を説得して以前の同盟軍に刃向わせ、ラニスター家から〈ハレンの巨城〉を奪った。次にルースは北部をグレイジョイ家から取り戻す作戦に参加するため呼び出された。しかしルースは密かにロブを裏切ろうとしており、〈釁られた婚儀〉の大虐殺の計画を助け、自らロブ王を殺した。この奉仕に対し、ラニスター家は彼を北部総督とし、その私生児の息子ラムジーを嫡出子とし、ウィンターフェルに対するボルトン家の主張を固めるために、アリア・スタークを装う娘を与えた。

ワイマン・マンダリー [編集]

Wyman Manderly

ホワイト・ハーバーの領主であり、エダード・スターク公の旗主である。余りに肥満しているため、馬に乗ることさえできない。〈釁られた婚儀〉において長男をとらわれの身とされ、次男を殺されている。

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