梅ヶ枝餅

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太宰府天満宮門前にて

梅ヶ枝餅(うめがえもち、うめがやもち)は、主に福岡県太宰府市で販売されている餅菓子の一種である。

概要[編集]

小豆餡を薄い餅の生地でくるみ、梅の刻印が入った鉄板で焼く焼餅である。出来上がると中心に軽く梅の刻印が入るようになっている。その名称は太宰府天満宮の祭神である菅原道真公の逸話に由来しており、梅の味や香りがする訳ではない。よく饅頭と勘違いされることがあるが、実際は餡子入りの焼餅である。

太宰府天満宮近隣では菅原道真公の誕生日である845年6月25日と命日である903年3月25日にちなみ、毎月25日を「天神さまの日」とし、月に一度ヨモギ入りの梅ヶ枝餅が販売される[1]

西鉄太宰府線太宰府駅から太宰府天満宮の門前の茶店や土産物店、梅ヶ枝餅専門店などで販売されているほか、県内で行われる縁日や観光名所、駅や空港などでの出店などでも販売されている。

「梅ヶ枝餅協同組合」というものが存在し、太宰府に店舗を構えている店は例外なく協同組合に入っている。協同組合では登録商標も取得しているほか、価格の統一も行っている。協同組合に加盟していない店の餅は「にせ餅」と呼ばれ、価格が若干割高であることがある。

同一の製造方法で、太宰府天満宮門前以外の福岡県内の著名な神社である筥崎宮宮地嶽神社宗像大社などの門前で売られている「松ヶ枝餅(まつがえもち)」[2]や、十日恵比須神社で正月大祭に販売される「恵比寿餅(えびすもち)」もある。これらは製法は同じ類似品だが、ヨモギ餅が常に一緒に販売されるなどの違いがあり、梅ヶ枝餅と直接の関係はない。

調理法[編集]

「手焼き」といわれる、4個分の焼型がついた鉄板で4個ずつ焼く方法が主流だが、自動で焼く機械も登場しており、天満宮参道の土産屋などで見かけることができる。「だご」といわれる焼く前のタネを自動で作る機械も存在する。

食べ方[編集]

焼きたてをそのまま食べる場合は、紙やビニールを添えた状態で提供されるので、手に持ったままパリっとした香ばしい食感を楽しむことができる。食堂や喫茶店を併設している店舗では、店のメニューに抹茶や梅茶とセットにしたものが提供されている。

その場で食べずに持ち帰る場合は、水分が飛ぶのを防ぐため薄いビニールシートで包んだ後、包装する。このため、持ち帰って食べる場合は、どうしてもやわらかい食感になってしまう。

家庭で焼きたての食感に近づけたい場合は、ビニールシートをつけたまま電子レンジで20秒程度加熱し、その後ビニールシートを外してオーブントースターで1~2分焼くとパリっとした食感を味わえる。やわらかい食感がお好みの場合はビニールシートをつけたまま電子レンジで1分程度加熱するとよい。

なお梅ヶ枝餅二つでさらに餡をはさんで食べる裏メニューがある(2011年(平成23年)12月22日NHKひるブラ」で紹介された)。

歴史[編集]

菅原道真大宰府へ権帥として左遷され悄然としていた時に、安楽寺の門前で老婆が餅を売っていた。その老婆が元気を出して欲しいと道真に餅を供し、その餅が道真の好物になった。後に道真の死後、老婆が餅にの枝を添えて墓前に供えたのが始まりとされている。別の説では、菅原道真が左遷直後軟禁状態で、食事もままならなかったおり、老婆が道真が軟禁されていた部屋の格子ごしに餅を差し入れする際、手では届かないため梅の枝の先に刺して差し入れたというのが由来とされており、絵巻にものこっている。

本家に相当する店は現在のところ不明である。一時期、どのお店も「元祖」と表示していた時があったが、まぎらわしいため「名物」と表示されるようになった。

エピソード[編集]

参考資料[編集]

  1. ^ お食事処・甘味処「かさの家」|太宰府名物梅ヶ枝餅のご紹介
  2. ^ 宮地嶽の松ヶ枝餅|ふくつのじかん

関連項目[編集]