帽子が笑う…不気味に

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帽子が笑う…不気味に
シド・バレットスタジオ・アルバム
リリース 1970年1月3日
録音 1968年5月28日 - 1969年8月5日
ジャンル サイケデリック・フォーク
時間 37分47秒
レーベル ハーヴェスト/EMI
プロデュース シド・バレット
ピーター・ジェナー
マルコム・ジョーンズ
デヴィッド・ギルモア
ロジャー・ウォーターズ
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 40位(イギリス)
シド・バレット 年表
帽子が笑う…不気味に
(1970年)
その名はバレット
(1970年)
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帽子が笑う…不気味に』(原題:The Madcap Laughs)は、シド・バレット1970年に発表した初のソロ・アルバム。

解説[編集]

1968年ピンク・フロイドを脱退したシド・バレットは、同年5月13日、ピーター・ジェナーのプロデュースの下で最初のデモ・レコーディングを行う[1]。「夜もふけて」はその時に最初のテイクが録音されたが、アルバムに収録されたのは5月28日録音のヴァージョン[1]。その後ハーヴェスト・レコードの社長であるマルコム・ジョーンズのプロデュースで、本格的なレコーディングが開始された。「むなしい努力」と「ラヴ・ユー」では、ソフト・マシーンのメンバー3人による演奏がオーバー・ダビングされる。マルコムの下で6曲が完成し、その後、ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモアロジャー・ウォーターズも合流して、プロデュースと演奏で参加。ジャケット・デザインは「ヒプノシス」のストーム・ソーガソンオーブリー・パウエルが担当し、写真撮影はミック・ロックによる。

1969年11月14日、「タコに捧ぐ詩」がシングルとして先行リリースされた[2]。それは結果的に、シド唯一のソロ・シングルとなった。そして、1970年にアルバムが発表されると、全英40位に達した[3]

ピンク・フロイド結成前からシドの友人であったデヴィッド・ギルモアは、本作収録曲をしばしば自分のライヴで取り上げた。2001年のロンドン公演では「カメに捧ぐ詩」を演奏し、その模様はDVD『イン・コンサート』(2002年発売)に収録。2006年のヨーロッパ・ツアーでは「暗黒の世界」が演奏され、その時の音源は、デヴィッド・ボウイとの連名によるシドの追悼シングル「アーノルド・レーン」(2006年)のカップリング曲として収録された。

収録曲[編集]

特記なき楽曲はシド・バレット作詞・作曲。

  1. カメに捧ぐ詩 - "Terrapin" - 5:05
  2. むなしい努力 - "No Good Trying" - 3:26
  3. ラヴ・ユー - "Love You" - 2:30
  4. 見知らぬところ - "No Man's Land" - 3:03
  5. 暗黒の世界 - "Dark Globe" - 2:02
  6. ヒア・アイ・ゴー - "Here I Go" - 3:12
  7. タコに捧ぐ詩 - "Octopus" - 3:48
  8. 金色の髪 (ジェイムス・ジョイス作の一篇より) - "Golden Hair" (Syd Barrett, James Joyce) - 2:00
  9. 過ぎた恋 - "Long Gone" - 2:50
  10. 寂しい女 - "She Took a Long Cold Look" - 1:56
  11. フィール - "Feel" - 2:17
  12. イフ・イッツ・イン・ユー - "If It's In You" - 2:27
  13. 夜もふけて - "Late Night" - 3:11
    下記6曲は1993年リマスターCDのボーナス・トラック。
  14. タコに捧ぐ詩 (テイク1&2) - "Octopus" (Takes 1 & 2) - 3:09
  15. むなしい努力 (テイク5) - "It's No Good Trying" (Take 5) - 6:23
  16. ラヴ・ユー (テイク1) - "Love You" (Take 1) - 2:29
  17. ラヴ・ユー (テイク3) - "Love You" (Take 3) - 2:11
  18. 寂しい女 (テイク4) - "She Took A Long Cold Look At Me" (Take 4) - 2:45
  19. 金色の髪 (テイク5) - "Golden Hair" (Take 5) (Syd Barrett, James Joyce) - 2:28

カヴァー[編集]

  • 「暗黒の世界」は、R.E.M.のシングル「オレンジ・クラッシュ」(1988年)、プラシーボのシングル「36ディグリーズ」(1996年)にカヴァーが収録された。

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b Late Night - Syd Barrett : Listen, Appearances, Song Review : AllMusic - Review by Dave Thompson
  2. ^ 『ピンク・フロイド』(エクシード・プレス、1999年、ISBN 4-89369-739-0)p.106
  3. ^ ChartArchive –Syd Barrett-Madcap Laughs-