少女椿

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少女椿
ジャンル 怪奇漫画エログロ
漫画
作者 丸尾末広
出版社 青林堂
巻数 全1巻
話数 8話
映画
監督 絵津久秋
制作 密閉映劇霧生館
封切日 1992年5月2日
上映時間 56分
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少女椿』(しょうじょつばき)は、丸尾末広による日本漫画作品、またはこれを原作としたアニメ映画

2011年10月には虚飾集団廻天百眼により舞台化され、ザムザ阿佐谷にて5日間7ステージ上演された。

作品概要[編集]

本作は浪花清雲作の街頭紙芝居「少女椿」に脚色を加えたものである。『貧しい家の少女が両親と生き別れ苦難を経て幸せを得る』という、戦後昭和の時代に流行した母子不幸ものによくある筋書きを根底とし、『生き別れた母親と失踪した父親と再会し両親そろって幸せに暮らす』という幸せな結末を迎える紙芝居版に対し、漫画版では作者ならではのエログロ・怪奇性を押し出した作風で終始、暗い雰囲気が漂い、結末も後味の悪いものになっている。

あらすじ[編集]

貧しい家に生まれ、病身の母と2人暮らしの生活を送る少女みどりは、母の世話のために夜ごと花売りにでかけていた先で、山高帽を被った親切なおじさんに出会う。

「困ったときは、いつでも私を訪ねておいで…。」

家に帰ったみどりが目にしたのは、性器から入り込んだ何匹もの鼠に内臓を食い破られた母親の姿だった。孤児になったみどりは、山高帽のおじさんを訪ねる。彼女が連れて行かれたのは異形の芸人たちが働く見世物小屋・『赤猫座』であり、山高帽のおじさんはそこの主人であった。見世物小屋の下働きとして使われるはめになってしまったみどりを小屋の芸人達は事ある毎に虐め抜き、みどりもまた障害を負っている芸人達を化け物呼ばわりし、嫌悪感を露にして罵る。

狂気にまみれた異常な日々が続く中、小人症の男、手品使いと称する謎の芸人ワンダー正光が小屋の売り上げのテコ入れのために雇われてから、みどりを巡る状況も一変していく。手品と称して不思議な幻術を操る正光はみどりを気に入って何かと世話を焼き、みどりも自分に優しく接してくれる正光に好意を抱くようになる。一座の売り上げに献身することで一座での発言を強めた正光のおかげで、みどりの立場も向上していくのだった。

ほどなくして赤猫座の座長が一座の金を持ち逃げして行方をくらまし、芸人達にそれぞれの旅立ちの時が訪れた。みどりはワンダー正光と共に旅に出ることになり、辛く当たっていた芸人達もみどりと正光の門出を祝福し祝ってくれた。

ようやく訪れる幸せへの喜びに胸を躍らせていたのも束の間。バスの停留所でみどりを待たせ、お弁当を買いに行った正光は泥棒に殺されてしまった。いつまでも帰ってこない正光を探しに行くがようとして見つからず、疲れ果てて休んでいた神社の並木道で、みどりはワンダー正光を含む見世物小屋の芸人達が楽しそうに宴会を行っている光景を目撃する。芸人達の朗らかな笑い声が響く中、みどりはショックのあまり半狂乱に陥り、泣き叫びながら芸人達を追い払った途端に、その光景は消え失せてしまった。

ただ独り取り残されたみどりが号泣するところで物語りは幕を下ろす。

登場人物[編集]

アニメ版の声優も併記する。

みどり
声:中美奈子
10代前半の少女。花売りをして母娘の生計を立てていたが、病気の母親が死んで孤児となり、花売りの客として知り合っていた鯉治郎を訪ねた事で、見世物小屋の一員にされてしまう。小屋の芸人たちに嬲られ、虐げられる薄幸の少女だが、小屋の芸人を化け物よばわりし、自分に好意を持つワンダー正光が小屋での発言権を強めるとその威を借りて居丈高に振舞う等、しおらしいばかりではない。おかっぱが特徴。
ワンダー正光
声:森下紀彦
山高帽をかぶった中年の男性で、不入りに窮する小屋のために親方が東京から新たに呼び寄せた西洋手品の使い手という触れ込みの芸人。物腰は柔らかく紳士的であり、みどりを気に入り、何かと世話を焼くが、彼女に対する独占欲も露にしていく。侏儒(こびと)であり、その事を嘲られると激昂する。好評を博した手品は実は幻術である。
嵐鯉治郎
声:岡本圭之輔
見世物小屋「赤猫座」の親方。みどりを騙して見世物小屋に引き込んだ張本人。ケチで小心者だが、根っからの悪人ではなく、みどりや他の芸人の辛い境遇は理解している描写がある。少年愛者で蛇女の色仕掛けをけんもほろろにし、「ケツもどき」と陰口を叩かれている。
人間ポンプ赤座
声:林和義
禿頭に隻眼の巨漢で怪力自慢。紅悦と関係を持つ。粗暴だが、意外にも面倒見は良い。
徳利児鞭棄
声:野村欣史
両腕を欠損し、火傷した顔を包帯で覆った若い男性。足を腕のように使え、箸を持ち弓を射る事もできる。みどりを強姦する暴挙に出、処女を奪うが、肉体目的だけではなく、好意も抱いていた。しかし、そのために正光に敵視され、みどりの目の前で泥を口に詰め込まれて殺される。
蛇女紅悦
声:加藤早苗
紫の頭巾を被った怪しげな風体の女で、芸人たちのまとめ役。新入りのみどりに辛く当たり折檻も行うが、多少は憎からず思っているらしい。前述にあった赤座の他、複数の男性との関係があるような言動や描写がある。
カナブン
声:高木由美子
軽業や火吹き芸を得意とする芸人。容姿は黒髪のポニーテールが特徴の美少女だが、男性のモノがあり、一人称は「俺」。芸人として「ふたなり」という触れ込みだが、本当に半陰陽者なのかは不明。子供っぽくこまっしゃくれた性格で、更にみどりの可愛がっていた仔犬を惨殺して鍋にするなど、残酷な一面もある。親方の色子
みどりの母
声: 田中章子
みどりの母。病がちで、主人に逃げられた後は寝たきりになっていた。ある日、女陰から潜り込んだネズミに内臓を食い荒らされるという凄惨な死を遂げる。
稲垣広
声:井光工治

単行本[編集]

青林堂版
発売日:1984年9月25日
青林堂改訂版
発売日:1999年8月25日
青林工藝舎改訂版
発売日:2003年10月24日

アニメ映画「地下幻燈劇画 少女椿」[編集]

地下幻燈劇画 少女椿
監督 絵津久秋
脚本 絵津久秋
原作 丸尾末広
製作 原田浩
出演者 中美奈子
音楽 J・A・シーザー
撮影 菅谷信行
編集 尾形敏治
製作会社 密閉映劇霧生館
配給 密閉映劇霧生館
公開 日本の旗 1992年5月2日
上映時間 47分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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スタッフ[編集]

主題歌[編集]

  • 迷い子のリボン
    • 作詞:丸尾末広
    • 作曲:J・A・シーザー
    • 歌:中美奈子

挿入歌[編集]

  • 紅い下着
    • 作詞:丸尾末広
    • 作曲:J・A・シーザー
    • 歌:野村欣史

映像ソフト化[編集]

日本国内における本編の映像ソフトは、VHSビデオが少数流通頒布されたのみである。2006年、「MIDORI」というタイトルでフランスにてDVDが発売。

廻天百眼十発目劇場公演「少女椿」[編集]

2011年10月13日-17日(7ステージ)、ザムザ阿佐谷にて上演。

出演者[編集]

紅日毬子:みどり
常川博行:嵐鯉治郎
金原沙亜弥:カナブン
倉垣吉宏:鞭棄
こもだまり:紅悦
TETRA。:赤座
いちご:銀杏
有栖川ソワレ
十三月紅夜
桜井咲黒
仲村弥生
泰造
橋本じゅん
若松真夢
大島朋恵

スタッフ[編集]

  • 奇形造形:清水真理、奥山友太
  • 舞台監督:川俣勝人
  • 殺陣指導:西脇顕一
  • 照明:川添真理((株)A.S.G.)
  • 音響:飯塚ひとみ
  • 整音:ヲノデラジュンペイ(Asohgi)
  • 衣裳:竹内陽子、大島朋恵、いちご
  • 化粧:おはぎ、みさお
  • 美術設計:小林夏帆
  • 小道具:リボ双夢
  • 制作:稲谷なゆた、大久保佑一、栞
  • 電網制作:望月アサヒ、蛙
  • 製作:劇場版少女椿製作委員会

主題歌[編集]

  • 運命のカルマ
    • 作詞・作曲:犬神明
    • 歌と演奏:犬神サーカス団

外部リンク[編集]