ラナ・ダジャニ

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ラナ・ダジャニ

ラナ・ダジャニ（英語: Rana Dajani）は、ヨルダンの分子生物学者、ハシミテ大学の准教授[1]。2015年にアイオワ大学から分子生物学でPh.D.を取得した[2]。ハーバード大学のラドクリフ高等研究所、 アイゼンハワーフェローシップのフェローである[3][4]。ダジャニは女性のフルブライト・プログラム卒業生であり、２つのフルブライト賞を受賞した[5][6]。イェール幹細胞センターの元客員教授、またケンブリッジ大学とヨルダンにある幹細胞治療センターの元客員研究員でもある[7][8][9]。

栄誉と賞[編集]

在ヨルダンアメリカ大使館と、同大使館の中東と北アフリカの環境・科学・技術保健局アンマン事務所との協力により、ダジャニは「2015年女性科学」の殿堂入りを果たした[8][10]。糖尿病、癌、幹細胞のゲノム規模の研究に焦点を当てた、生物進化とイスラムについての業績と理論が評価された[11]。 また、幹細胞治療の使用に関する法律の制定に貢献し、アラブとイスラム世界における幹細胞治療の規制につながった[8]。

ダジャニは女性のための科学教育の提唱者であり、イスラムにおける生物進化論の提唱者でもある[12]。さらに、30ヶ国にまたがる子供の識字教育のためのWe Love Readingプログラムを創設、運営している[10] 。We Love Reading は、730人の女性にストーリーテリングの技術を指導、訓練し、2017年にはユネスコ世宗識字賞を獲得した[13]。その結果、ヨルダン各地に計330館の図書館が設置され、1万人以上の子供の識字能力を豊かにした。また、そのうちの60％は女性であった[14] 。この活動によって、2009年のシナガスアラブ世界社会革新者賞、2013年のアメリカ議会図書館によるベストプラクティス賞、2015年の影響力のある教育スターアワード賞、CSR議会による最も才能のある社会革新者賞、IDEO難民の子供たちのための「トップアイディア」賞を受賞した。

また、2009年にキングフセイン癌センターとバイオテクノロジー機関賞を受賞し、2010年にダジャニはクリントン財団のクリントン・グローバルイニシアチブの会員に就任した[15][16]。 さらに2014年にWISEカタール賞2014、キングフセインメダル賞2014を受賞し[10]、2017年10月にはラドクリフ高等研究所からハーバード大学のラドクリフ高等研究所プログラムフェローシップのフェローとして選ばれた[17]。

出版と講演[編集]

ダジャニは国際連合のヨルダン女性諮問機関のメンバーである。『サイエンス』、『ネイチャー』などの雑誌・査読誌において複数の論文を発表しており[18]、ケンブリッジ大学で行われたテンプルトン＝ケンブリッジジャーナリズムフェローシップシンポジウムでの講演、 マサチューセッツ工科大学、マギル大学、ブリティッシュ・カウンシルのBelief in Dialogue会議での講演など、講演活動も行っている[19]。

出典[編集]

  1. ^ Rana. B. MR. Al-Dajani, Hashemite University, retrieved 2017-08-02.
  2. ^ Past students in Molecular Medicine (formerly Molecular & Cellular Biology), University of Iowa Carver College of Medicine, retrieved 2017-08-02.
  3. ^ “Rana Dajani” (英語). Radcliffe Institute for Advanced Study at Harvard University. (2017年3月30日). https://www.radcliffe.harvard.edu/people/rana-dajani 2018年3月26日閲覧。 
  4. ^ Eisenhower Fellows website
  5. ^ Yale News, First Person: A Fulbrighter at Yale.
  6. ^ “Jordanian Fulbright Alumna Receives Global Changemaker Award”. Amidest. America-MidEast Educational and Training Services. 2017年8月8日閲覧。
  7. ^ Dajani, Rana (2014-06-12). “Jordan’s stem-cell law can guide the Middle East” (英語). Nature 510 (7504): 189–189. doi:10.1038/510189a. http://www.nature.com/news/jordan-s-stem-cell-law-can-guide-the-middle-east-1.15385. 
  8. ^ a b c “Embassy Amman honors Dr. Rana Dajani Associate Professor Molecular Cell Biology at the Hashemite University”. U. S. Embassy in Jordan. 2017年8月5日閲覧。
  9. ^ “Rana Dajani”. 2018年11月29日閲覧。
  10. ^ a b c “Rana Dajani We Love to Read, Jordan Founder and Director”. Dart Center for Journalism & Trauma. 2017年8月4日閲覧。
  11. ^ Clark, Kelly James (2014). Religion and the Sciences of Origins: Historical and Contemporary Discussions. Springer. ISBN 9781137414816. https://books.google.com/?id=m01vBAAAQBAJ&pg=PA238&dq=Rana+Dajani#v=onepage&q=Rana%20Dajani&f=false 2017年8月8日閲覧。 
  12. ^ “‘The Anti-Revolutionary’: One on one with Dr. Rana Dajani”. Muslim Science. 2017年8月4日閲覧。
  13. ^ “Jordan’s “We Love Reading” wins UNESCO’s King Sejong Literacy Prize” (英語). www.unesco.org. 2018年11月14日閲覧。
  14. ^ “Rana Dajani SYNERGOS Social Entrepreneur”. Synergos. 2017年8月6日閲覧。
  15. ^ Elmasry, Faiza (2010年9月29日). “Grassroots Libraries Promote Love of Reading”. VOA. Voice of America. https://www.voanews.com/a/grassroots-libraries-promote-love-of-reading-104096053/169494.html 2017年8月8日閲覧。 
  16. ^ “Clinton Global Initiative”. 2017年8月8日閲覧。
  17. ^ “Jordanian Scholar Wins Harvard Fellowship” (英語). Radcliffe Institute for Advanced Study at Harvard University. (2017年11月1日). https://www.radcliffe.harvard.edu/news/in-news/jordanian-scholar-wins-harvard-fellowship 2018年3月26日閲覧。 
  18. ^ Dajani, Naja (31 October 2012). “How women scientists fare in the Arab world”. Nature 491 (7422): 9. doi:10.1038/491009a. PMID 23128188. http://www.nature.com/news/how-women-scientists-fare-in-the-arab-world-1.11705 2017年8月4日閲覧。. 
  19. ^ “Dr. Rana Dajani, Molecular Biologist, Jordan”. Bulbula Changing Conversations. 2017年8月4日閲覧。
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