フライング・バットレス

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ノートルダム大聖堂 (パリ)のフライング・バットレス

フライング・バットレス(flying buttress)とは、ロマネスク時代には側廊屋根裏に隠されていたアーチを側廊屋根よりも高い位置に移して、空中にアーチを架けた飛梁をいう。もともとバットレスとは、建築物の外壁の補強のため、屋外に張り出す形で設置される柱状の部分のことをさす。

このフライング・バットレスにより、身廊ヴォールトのスラスト(推力)を高い位置で受け止めることにより、身廊の天井をそれまでの建築よりさらに高くすることができるようになった。また、推力を支持するための側廊により身廊上部が塞がれることがなくなったため、この部分に大きな窓をとることができるようになり、ステンドグラスなどの装飾を用いた壮大な礼拝空間が実現可能となった。

なお、強弱交互組織の柱、六分のリブ・ヴォールト、4層構成を基本としたゴシック建築初期ゴシック建築と呼ぶ。

参考文献[編集]

桐敷真次郎『建築学の基礎 西洋建築史』(共立出版、2001年)ISBN 4-320-07660-5