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チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ
Chimamanda Ngozi Adichie
誕生 Chimamanda Ngozi Adichie
(1977-09-15) 1977年9月15日(47歳)
ナイジェリアの旗 ナイジェリアエヌグ
職業 作家
国籍 ナイジェリアの旗 ナイジェリア
活動期間 1996年 -
ジャンル 小説
主題 アフリカ全般
代表作アメリカーナ英語版
主な受賞歴 オー・ヘンリー賞(2003)
コモンウェルス賞(2005)
オレンジ賞(2007)
全米批評家協会賞(2013)
ウィキポータル 文学
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チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ(-・ンゴジ・アディチェ、Chimamanda Ngozi Adichie Audio file "Chimamanda Ngozi Adichie.ogg" not found、女性、1977年9月15日 - )は、ナイジェリアイボ民族出身の作家

私生活と学歴

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アディーチェは1977年ナイジェリア南部エヌグで、ナイジェリア大学統計学教授であった父と大学職員の母のもとに6人の兄弟姉妹の5人目として生まれ、ナイジェリア大学のある大学町スッカで育つ。ナイジェリア大学のセカンダリースクールで中等教育を修了した後[1]ナイジェリア大学で1年半の間医学薬学を学び、19歳で奨学金を得て渡米。フィラデルフィアのドレクセル大学に入学したが、コネチカット州コヴェントリーで医院を開いていた姉のウチェの近くに住むため、すぐに東コネチカット大学に転校した[2]。大学でコミュニケーション学政治学を学ぶかたわら、創作活動を開始。2003年にジョンズ・ホプキンズ大学のクリエイティブ・ライティングコースで修士号を取得した[3]。同大学からは2016年に名誉学位(Doctor of Humane letters, honoris causa)を授与されている[4][5]。さらに2017年にはハバフォード大学[6]エディンバラ大学[7]から、2018年にはアマースト大学[8]から、2019年にはスイスのフリブール大学[9]からも、名誉学位を授与された。イェール大学アフリカ学を学び、2008年に二つ目の修士号を取得している[10]

2016年7月に『フィナンシャル・タイムズ』に掲載されたインタビューで、アディーチェは娘が生まれたことを明らかにしている[11][12]

作家としての経歴

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アディーチェが最初に影響を受けたのは、10歳でチヌア・アチェベの小説『崩れゆく絆』を読んだときだったという[13]。また、ナイジェリア文学の先駆者としてブチ・エメチェタ英語版の名前を挙げており、2017年の彼の死に際してSNSに次のように投稿した。「ブチ・エメチェタ。あなたが最初に話したからこそ、私たちは話すことができるのです。あなたの勇気に感謝します。あなたの芸術に感謝します。Nodu na ndokwa」[14][15]

1997年に詩集(Decisions)を、1998年には戯曲(For Love of Biafra)を出版した。短編小説「My Mother, the Crazy African」は、アディーチェが大学4年生でコネチカット州に住んでいた時期のもので、人が互いに正反対の2つの文化に直面したときに生じる問題、性別の役割や伝統、それらの相違によって起こりうる問題を深く掘り下げている[16]

2002年には、短編「You in America」(邦題「アメリカにいる、きみ」、同名の短編集に収録)でケイン賞の最終選考に残り[17]、短編「That Harmattan Morning」が2002年BBCワールド・サービス短編賞の共同受賞作に選ばれた[18]。 2003年には「アメリカ大使館」でオー・ヘンリー賞を受賞。その後も数々の賞にノミネートされる[要出典]

初長編『パープル・ハイビスカス英語版』(2003年)はオレンジ賞(2004年)の最終選考に残ったほか[19][20]コモンウェルス初小説賞英語版を受賞した[21]。なお、この作品はチヌア・アチェベの『崩れゆく絆』のタイトルを少し変形した引用で始まっている[要出典]

2007年にはビアフラ戦争を背景にしたラブストーリーである2作目の長編『半分のぼった黄色い太陽英語版』(2006年)でオレンジ賞(フィクション部門)を、史上最年少で受賞[22]。2020年11月には、一般投票により、同賞の25年の歴史における小説部門受賞作の中で最も優れた作品に選ばれる[23][24]。同作はアニスフィールド・ウルフ図書賞も受賞した[25]ほか、ビイ・バンデレ監督によって同名で映画化され、2014年に公開された[26]BAFTA賞受賞者でアカデミー賞にもノミネートされたキウェテル・イジョフォーと、同じくBAFTA賞受賞者のタンディ・ニュートンが出演している[要出典]

短編「シーリング」は、2011年版の「The Best American Short Stories」に収録された。

2013年にはアメリカ、アフリカ、ヨーロッパの三大陸を背景に展開される長編『アメリカーナ』で全米批評家協会賞小説部門を受賞。 同作は『ニューヨーク・タイムズ』紙の「The 10 Best Books of 2013」に選ばれたほか[27]、2017年3月「One Book, One New York」プログラムの勝者に選ばれた[28][29][30]。これは、市民全員に同じ本を読むことを奨励するコミュニティ・リーディング・イニシアティブとして毎年行われているイベントである[31]

2017年3月に出版された『イジェアウェレへ フェミニスト宣言、15の提案』は、娘をフェミニストとして育てる方法についてアドバイスを求めてきた友人にアディーチェが書いた手紙が元となっている[32]

著書以外では、2008年にTEDxトークイベントで行った「The Danger of a Single Story/シングルストーリーの危険性」で一躍脚光をあびる。2010年には、『ニューヨーカー』誌の「20 Under 40 Fiction Issue」の一人に選ばれた[33]。2010年9月には、国際ペン東京大会の文学フォーラムのゲストとして招かれて初来日している。さらに2012年のTEDxトークイベント、We Should All Be Feminists(日本語訳『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』)が動画で発表されるや、アクセス数がうなぎのぼりに増加。2016年秋にパリのプレタポルテ・コレクションで、クリスチャン・ディオール史上初の女性アーティスト・ディレクター、マリア・グラツィア・キウリによって取り上げられたり、歌手ビヨンセが自作曲*Flawless にこのスピーチの一部を音源として組み込んだりして、アディーチェのメッセージは世界に広まった[要出典]

現在は作品が30以上の言語に翻訳され[34]、作家としてのみならず世界的なオピニオン・リーダーとして活躍している。また、活発な執筆活動の一方で、毎年、母国ナイジェリアで若い小説家を育てるワークショップを開いている[要出典]

著作

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長編小説

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短編小説

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その他

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備考

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読売新聞2010年9月29日)に、インタビュー記事が掲載された。発言内容は以下のとおり。[要出典]

  • 「読者の心の中に、絵が浮かぶような作品を描きたい」
  • 「興味があるのはありのままのアフリカ、生きているアフリカを書くこと」
  • 「飢餓や貧困、エイズ。そんな型にはまったイメージを打ち破ることにもっと挑みたい」
  • 「私の作品をマルチ・カルチュラル(多文化的)などと語る人は、白人でない女性の著者という点しか見てないと思う」

脚注

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  1. ^ Demystifying Chimamanda Ngozi Adichie's Biography, Husband & Education” (英語). Answers Africa (2015年6月13日). 2021年6月15日閲覧。
  2. ^ Adichie, Chimamanda Ngozi. “Why Chimamanda Ngozi Adichie Considers Her Sister a “Firm Cushion” at Her Back” (英語). Vanity Fair. 2021年6月15日閲覧。
  3. ^ Chimamanda Ngozi Adichie” (英語). the-women-of-hopkins. 2021年6月15日閲覧。
  4. ^ April 22, Hub staff report / Published (2016年4月22日). “Eight to receive Johns Hopkins honorary degrees at commencement ceremony” (英語). The Hub. 2021年6月15日閲覧。
  5. ^ Africa, This Is (2016年5月19日). “You can now call her Dr Adichie” (英語). This is africa. 2021年6月15日閲覧。
  6. ^ Honorary Degrees” (英語). www.haverford.edu. 2021年6月15日閲覧。
  7. ^ Acclaimed author receives honorary degree” (英語). The University of Edinburgh. 2021年6月15日閲覧。
  8. ^ Chimamanda Ngozi Adichie | 2018 Honorees | Amherst College”. www.amherst.edu. 2021年6月15日閲覧。
  9. ^ L'écrivaine nigériane Chimamanda Ngozi Adichie devient docteure honoris causa de l'Université de Fribourg”. Unifr | News. 2021年6月15日閲覧。
  10. ^ Recent Alumni | The MacMillan Center Council on African Studies”. african.macmillan.yale.edu. 2021年6月15日閲覧。
  11. ^ Lunch with the FT: Chimamanda Ngozi Adichie”. archive.ph (2016年12月14日). 2021年6月15日閲覧。
  12. ^ Chutel, Lynsey. “Award-winning author Chimamanda Ngozi Adichie has had a baby, not that it’s anyone’s business” (英語). Quartz. 2021年6月15日閲覧。
  13. ^ Franklin, Ruth. “Chinua Achebe and the Great African Novel” (英語). The New Yorker. 2017年5月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月15日閲覧。
  14. ^ Chimamanda Adichie mourns Buchi Emecheta” (英語). Linda Ikeji's Blog (2017年1月28日). 2021年6月15日閲覧。
  15. ^ Celebrating Buchi Emecheta – Library blog”. sites.gold.ac.uk. 2021年6月15日閲覧。
  16. ^ POETRY AND PROSE FROM IN POSSE REVIEW”. www.webdelsol.com. 2021年6月15日閲覧。
  17. ^ Archive” (英語). The Caine Prize for African Writing. 2021年6月15日閲覧。
  18. ^ Competition | BBC Wa short story, in English, between 1800 and 2100 words long. orld Service”. www.bbc.co.uk. 2021年6月15日閲覧。
  19. ^ Debut novel from Nigeria storms Orange shortlist” (英語). the Guardian (2004年4月27日). 2021年6月15日閲覧。
  20. ^ 2004 Winner: Andrea Levy”. 2016年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月15日閲覧。
  21. ^ Hydrant (http://www.hydrant.co.uk), Site designed and built by (2012年2月10日). “Prize winning author Chimamanda Ngozi Adichie to speak at Commonwealth Lecture” (英語). The Commonwealth. 2021年6月15日閲覧。
  22. ^ Majendie, Paul (2007年6月6日). “Nigerian author wins top women's fiction prize” (英語). Reuters. https://www.reuters.com/article/us-books-orange-idUSL0627938220070606 2021年6月15日閲覧。 
  23. ^ “Chimamanda Ngozi Adichie voted best Women's Prize for Fiction winner” (英語). BBC News. (2020年11月12日). https://www.bbc.com/news/entertainment-arts-54915487 2021年6月15日閲覧。 
  24. ^ Chimamanda Ngozi Adichie voted Women's prize 'winner of winners'” (英語). the Guardian (2020年11月12日). 2021年6月15日閲覧。
  25. ^ Half of a Yellow Sun” (英語). Anisfield-Wolf Book Awards. 2021年6月15日閲覧。
  26. ^ Felperin, Leslie (2013年10月11日). “Half of a Yellow Sun: London Review” (英語). The Hollywood Reporter. 2021年6月15日閲覧。
  27. ^ The 10 Best Books of 2013 - NYTimes.com”. archive.ph (2014年1月22日). 2021年6月15日閲覧。
  28. ^ Mayor's Office of Media and Entertainment Announces Americanah As Winner of Inaugural "One Book, One New York" Program”. www1.nyc.gov. 2021年6月15日閲覧。
  29. ^ Weller, Chris. “New Yorkers just selected a book for the entire city to read in America's biggest book club” (英語). Business Insider. 2021年6月15日閲覧。
  30. ^ One Book, One New York - MOME”. www1.nyc.gov. 2021年6月15日閲覧。
  31. ^ One Book for Five Boroughs - The New York Times”. archive.ph (2020年11月21日). 2021年6月15日閲覧。
  32. ^ Chimamanda Ngozi Adichie: ‘This could be the beginning of a revolution’” (英語). the Guardian (2018年4月28日). 2021年6月15日閲覧。
  33. ^ Knox, Jennifer L.. “Chimamanda Ngozi Adichie” (英語). The New Yorker. 2021年6月15日閲覧。
  34. ^ http://www.cerep.ulg.ac.be/adichie/cnaprim.html#translation
  35. ^ Flood, Alison (2015年12月4日). “Every 16-year-old in Sweden to receive copy of We Should All Be Feminists” (英語). the Guardian. 2018年10月6日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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