タクロリムス

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タクロリムス
IUPAC命名法による物質名
3S-[3R*[E(1S*,3S*,4S*)]

,4S*,5R*,8S*,9E,12R*,14R*,15S*,16R*,18S*,19S*,26aR*
-5,6,8,11,12,13,14,15,16,17,18,19,24,25,26,26a
-hexadecahydro-5, 19-dihydroxy
-3-[2-(4-hydroxy-3-methoxycyclohexyl)
-1-methylethenyl]-14,16-dimethoxy
-4,10,12,18-tetramethyl-8-(2-propenyl)
-15,19-epoxy-3H-pyrido[2,1-c] [1,4] oxaazacyclotricosine-1,7,20,21(4H,23H)
-tetrone, monohydrate

臨床データ
胎児危険度分類 A
法的規制  ?
投与方法 Topical, oral, iv
薬物動態的データ
生物学的利用能 20%, less after eating food rich in fat
血漿タンパク結合 75-99%
代謝 Hepatic CYP3A4
半減期 11.3 hours (range 3.5-40.6 hours)
排泄 Mostly faecal
識別
CAS登録番号 104987-11-3
ATCコード L04AD02 D11AX14
PubChem CID 656830
DrugBank APRD00276
ChemSpider 4976056
化学的データ
化学式 C44H69NO12 
分子量 804.018 g/mol

タクロリムス(tacrolimus)は、免疫抑制剤の一種で、臓器移植または骨髄移植を行った患者の拒絶反応を抑制する薬剤である。また、アトピー性皮膚炎に対する塗布剤、関節リウマチ治療薬としても用いられる。

概要[編集]

1984年藤沢薬品工業(現アステラス製薬)の研究により筑波山土壌細菌ストレプトマイセス・ツクバエンシス)より分離された。23員環マクロライド・マクロラクタム構造を持つ。

1993年5月に肝臓移植時の拒絶反応抑制剤として認可され、後に腎臓骨髄などの移植に用いられた。さらにアトピー性皮膚炎重症筋無力症関節リウマチループス腎炎へも適応が拡大された。

生理作用[編集]

タクロリムスは細胞内でまずFKBP (FK506 binding protein) と複合体を形成し、これがさらにカルシニューリンに結合する。そしてそのNFAT脱リン酸化反応を阻害することにより、IL-2に代表される種々のサイトカインの発現を抑制する。これにより、細胞傷害性T細胞の分化増殖を抑制、細胞性免疫体液性免疫の両方を抑制する。

このメカニズムはハーバード大学スチュアート・シュライバーによって解明された。シュライバーはタクロリムスをツールとして様々な生命現象の解明を行っており、これらの研究はケミカルバイオロジーという一分野を切り開く先駆けとなったことで知られる。

副作用[編集]

名称[編集]

タクロリムス(Tacrolimus)の名は、筑波で発見されたマクロライド系免疫抑制剤(Tsukuba macrolide immunosuppressant)というところから命名されている。開発コードナンバーはFK506であり、論文などではこちらの名称が使われることも多い。

臓器移植用医薬品としての商品名はプログラフ®で、1993年に藤沢薬品から発売された。2008年に1日1回投与でプログラフの1日分(1錠を2回)の効果をもたらす経口徐放性製剤タイプのグラセプター®(海外ではアドバグラフ®もしくはプログラフXL®)が発売されている。アトピー性皮膚炎用外用剤としては1999年にプロトピック®軟膏として発売されている。山之内製薬との合併により2005年以降はアステラス製薬の製品となっている。

関連事項[編集]