カルテット (アーケードゲーム)

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カルテット
ジャンル アクションシューティングゲーム
対応機種 アーケード[AC]
セガマークIII[MARK-III]
PlayStation 2[PS2]
開発元 セガ
発売元 セガ
人数 1~4人
発売日 [AC]:1986年4月1日
[MARK-III]:1987年1月18日
[PS2]:2005年10月27日
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QUARTET』(カルテット)は、1986年セガが開発したアーケードゲーム。4人同時プレイが可能なアップライト筐体版と、2人まで同時プレイ可能なテーブル筐体版(名称はカルテット2)があった。

ストーリー[編集]

西暦2086年、地球人は過密な地球を離れ、惑星や宇宙空間に浮かぶコロニーに移住し、銀河系に進出していた。 その一つ小国家「テラ」のスペースコロニー「ゼロ6」がある日宇宙海賊の攻撃を受けた。
名誉と報酬を目的にしたその道のプロ4人が集まる私設救護隊「カルテット」は「テラ」の要請を受け、スペースコロニー「ゼロ6」に向かう。 コロニー「ゼロ6」は、個々のブロックに分かれ、それぞれにボスが待ち構えている。
「カルテット」はボスを倒し、「カギ」を奪い取ることが出来るのか。
今、激しいスペースウォーズが始まろうとしている。

概説[編集]

システム基板「SYSTEM16」で動作するアーケードゲーム。プレイヤーは横スクロールのサイドビューの迷路状ステージ(決して迷路ではない)を、8方向ジョイスティックとショット・ジャンプの2つのボタンで操作する。全32ステージで、アップライト筐体版では1人プレイから最大4人までの同時プレイができる。

当時としては珍しかった4人同時プレイ、そして林克洋の手がけたハイクォリティなBGMが話題を呼んだが、アップライト筐体版が高価で導入スペースも広めに要求されたため、後にテーブル筐体用にカスタマイズされた2人プレイ版が多く出回った。

アップライト筐体版では色分けされたコントローラーの位置で使用できるキャラクターが固定されており、プレイしたいキャラクターのコイン投入口にコインを入れてプレイする仕様となっていた。テーブル筐体版ではゲーム開始時の選択画面で使用するキャラクターを選択する。

前年にアタリの発売した「ガントレット」とは、「専用アップライト筐体を使用」「使用武器や特徴の異なる4色のキャラクターによる同時プレイ」「体力制のシューティングゲーム」「出口を抜けることで次ステージへ進めるゲームシステム」など共通点が多く、何かと比較の対象にされるゲームでもあった。

プレイ内容[編集]

横スクロールで高低差・重力のあるサイドビューステージを左右に進み、ステージを護るボスを撃破して鍵を入手し、出口にたどり着くとステージクリアとなる。面によってはボスのいる位置と出口が正反対の場所にあるケースも存在する。

ステージは5つのシーンに分かれ、面により固定されている。5つのシーンとは宇宙、地下洞窟、基地、パイプ、神殿であり、道中には背景のドアから出現する雑魚敵の他、上下移動用の梯子、捕まって左右に移動する移動用のパイプ、踏み込むとダメージを受ける箇所、閉まったり開いたりする扉、匍匐前進しないと通れない狭い通路が存在する。

各プレイヤーにはPOWという体力値が設定されており、時間経過で10ずつ減っていくほか、敵に接触、敵の弾を受けると悲鳴と共に転倒して大きく減少する(減少する体力値は設定されている難易度による。また起き上がり後は一定時間無敵)。さらにトラップ箇所に入り込んだ場合も脱出するまで減少続け、最終的に0になると画面上部から天使が2人やってきてキャラを画面上部に連れ出し、ゲームオーバーになる(但し10になってもダメージを受けない限りはゲームオーバーにはならない)。

標準設定では1COIN・1000POWから開始であるが、他に2000POWや9000POWから開始する設定も存在する。
但しPOWはゲーム途中ではCOINを利用して増加させることは出来ない。また、道中には各種パワーアップアイテムと得点アイテムがあり、これらを取ることでショットパワーが上昇したり、能力値が一時的に高くなったり、POWが回復したり、得点が大きく加算されるフィーチャーがある。
ただし鍵及び一部のパワーアップアイテム(主に能力値を上昇させるもの)は、取得中に敵からダメージを受けると全て放出してしまう。その場合は再度取らなくてはならないばかりか、2人プレイ以上の場合は他のプレイヤーが取って自分のものにしてしまうことも出来る。
各ステージの制限時間は無いが、同じステージに長時間いると死に神が登場して永久パターンを防止する。

ステージクリア後にはプレゼンテーションセレモニー(表彰式)としてプレイヤーの評価が行われ、各キャラ毎に得点とPOW値が加算される。なお、2人以上でプレイした場合、以下の

  • ボスにダメージを与える
  • ボスを撃破する
  • 先に出口より脱出する

の各内容によって順位付けが行われ、得点とPOW値の加算量に差が出る(その際のキャラ画像も順位によって笑ったり泣いたりする)。
その為、2人以上のプレイでは如何にして先にボスを撃破し鍵を取って出口から一番先に出るかという競争要素がある。特に4人プレイの場合は1位と4位でPOW加算量に150もの開きがあるため、如何にしてボスを撃破した後鍵を取って先に出口から脱出するか、鍵を取られたら出口に到着する前に如何にして鍵を奪うか(=鍵を持つプレイヤーがダメージを受けるか)という駆け引きも本ゲームの魅力の一つであった。

また、このゲームには「ドアの法則」という、ドアから出てきた敵を全滅させない限り、同じドアからは再度敵が出てこないという独特のシステムがある。このシステムを上手く利用して画面上の敵の数をコントロールする事が、ダメージを受けずにゲームを長時間プレイするポイントとなる。

ステージ数は全32ステージで、ステージ32をクリアしてもエンディングはなくステージ1に戻る。周回数による難易度アップもないため、敵との接触を避ければ1コインで最高得点の99,999,999点に達するのも十分可能であった。

登場キャラクター[編集]

銀河救護隊は以下の4名で構成されており、敵からは「四銃士(カルテット)」と呼ばれている。
アップライト筐体版はコントローラの部分が各キャラの色で分けられているため、視覚的にキャラを選択しやすい設計となっている。
各キャラクターは、ショットパワーアップを取ることで、その場でショットがパワーアップし最高4段階まで上がるが、その後に再度ショットパワーアップを取ると1段階目に戻ってしまうので注意が必要である。また、バウンドしながら出現するアイテムは、ショットで自分のキャラクターカラーに合わせて取る必要があり、色違いで取った場合はボーナス点となる。

  • コードネーム:リー(LEE)
    • キャラクターカラー:青
    • 利用武器:ワイドビームガン
    • 武器パワーアップ
      • 半月型ワイドビーム/範囲小・距離制限有→範囲小・距離制限無→範囲中・距離制限無→くの字型ワイドビーム・範囲大・距離制限無
    • プロフィール
      • 銀河救護隊の中で一番の戦闘家。口ひげを生やした中年の男性で、俊敏な動きが特徴で他のプレイヤーに比べ移動スピードが速い。所持しているワイドビームガンは攻撃範囲が広く、かなりの連射が効くのが特徴だが、ショットスピードは遅く、さらに貫通しないためボスに対しては非力であり、もっとも難易度が高いキャラクター。なお、このキャラのみ匍匐前進中のショット範囲が変化する(範囲中以上の場合範囲小のショットになる)
    • タイプ:範囲制圧型
  • コードネーム:ジョー(JOE)
    • キャラクターカラー:黄
    • 利用武器:スピードガン
    • 武器パワーアップ
      • シングルショット/弾数1・距離制限有→弾数1・距離制限無→ダブルショット/弾数2・距離制限無→トリプルショット/弾数3・距離制限無
    • 武器パワーアップ
    • プロフィール
      • 銀河救護隊のメンバーの中では若手だが、クールな外見に優しさを備えたナイスガイ。能力は平均的だがショットスピードはキャラ中最高。所持しているスピードガンはショットスピード及び連射力、貫通力に長ける。その他の能力も特に欠点が無いため、最も有利なキャラクターとなる。
    • タイプ:手数圧倒型
  • コードネーム:マリ(MARY)
    • キャラクターカラー:赤
    • 利用武器:パワーバズーカ
    • 武器パワーアップ
      • ジグザグショット/弾数3・距離制限有→弾数3・距離制限無→ビームバズーカ/丸形・距離制限無・敵貫通→ビームバズーカ/長方形・距離制限無・敵貫通
    • プロフィール
      • 銀河救護隊中の文字通りの”赤一点”。露出度高め・太股全開のショートパンツ衣装で当時のキャラ人気は高い方だった。可愛い容姿とは裏腹に両親を宇宙海賊に殺されたという凄惨な過去を持つ。キャラの中でショットパワーは最高であり、大概の敵を一撃で破壊できるほど。パワーアップ次第では雑魚敵を貫通するショットが撃て、ボスも短時間で撃破できる。ただし、女性というキャラを演出する為か防御力は最低クラス。移動スピードや攻撃範囲、ショットスピードもそれほど高い方ではない為、実は上級者向けキャラである。
    • タイプ:短期強襲型
  • コードネーム:エドガー(EDGER)
    • キャラクターカラー:緑
    • 利用武器:ミラクルガン
    • 武器パワーアップ
      • ダウンショット/弾数1・連射可能・放物線距離→3WAYショット/弾数3・連射不可・距離制限有・壁貫通→弾数3・連射不可・距離制限無・壁貫通→火炎放射器/距離制限有・直線連続集中ダメージ可
    • プロフィール
      • 銀河救護隊のリーダー格。冷静な判断力と決断力を有する。スキンヘッドでバイザーをかけた長身・筋肉質の黒人男性で、キャラ中ジャンプ力と防御力は高い方である。所持しているミラクルガンは他の3人と違い、パワーアップすると武器そのものの内容が変化する仕様である。その為ショットパワーやショットスピードは他の3人比べると高くはない。但し唯一壁を貫通するショットや火炎放射器のような連続集中ダメージを与える武器を所持しており、3種類の武器を場面に応じて使い分けるというややテクニカルなキャラではあるが、防御力とジャンプ力が高い為初心者から上級者までオールラウンドで使用出来る。
    • タイプ:臨機応変型

アイテム[編集]

ステージ中には以下のアイテムが置いてあり、取るとパワーアップしたり得点になる。 スコアアイテムとショットパワーアップアイテムを除き、基本的に黄色の色合いとなっている。 基本的に取ってはならないアイテムは存在しないが、唯一ショットパワーアイテムのみ、4段階目に取ると1段階目にパワーダウンしてしまう。
(※)はダメージを受けると落としてしまうアイテム。

  • パワーアップアイテム
    • SPEED UP(※):羽の生えた靴で、取ると移動速度がアップする。
    • JUMP HIGH(※):スプリング状のアイテムで、取るとジャンプ力がアップする。
    • SHIELD: "S" と刻まれた六角形のアイテムで、取ると点滅して約15~30秒ほど無敵になる。
    • JET ENGINE(※):背中に背負うブースターで、取ると8方向への空中移動が可能となる。但し、この状態でジャンプ及び匍匐前進は出来ない。
    • SHOOT POWER-UP(移動):定期的に出現して画面中を跳ね回る色つきのボールで、色に対応するプレイヤーが取るとショットパワーがアップ、その他のメンバーは1,000ptsの得点となる。ショットを打ち込むと色が変わるため、自分の色に合わせてパワーアップしたり他のプレイヤーに合わせることも可能。但し4段階目で同じ色を取るとパワーダウンしてしまうため、時にはプレイヤー同士で揉める原因にもなる。
    • SHOOT POWER-UP(固定):4色に分かれた青い丸で、他のアイテム同様固定で設置しており、誰が取っても1段階ショットがパワーアップする。移動に比べると出現頻度は少なめ。もちろん4段階目で取ると1段階目にショットがパワーダウンしてしまう。
    • STOP ENEMIES:四角いアナログ時計で、取ると一定時間(10秒程度)敵の動きが止まる。ボスには無効。また無敵ではないので停止している敵に触れると通常通りダメージ。
    • DESTROY ENEMIES:ポーションのような瓶の形をしており、取ると画面中の敵が全滅する。ボスには無効。
    • SCORE DOUBLE: "×2" とそのままの文字をしており、取るとステージクリア、もしくはゲームオーバーまで得点が2倍になる。
  • スコアアイテム
    • 首飾り:1,000pts
    • ルビー:2,000pts
    • ダイア:3,000pts
    • 水晶 :5,000pts
    • MYSTERY POINTS:丸の中で数字が1→5→10→20→100→1…と変化して、取得した際の数字×100ptsが加算。
  • POW回復アイテム
    • +100 POWER:三角形でPOWが100回復
    • +200 POWER:六芒星の形でPOWが200回復
  • その他
    • MYSTERY:リンゴの形をしており、スコアアイテムを4つを取ると次のステージで出現。ステージクリア後のボーナス倍率が、通常よりさらに+1される。

BGM[編集]

カルテットで使用されているBGMには元々曲名がなく『セガ・ゲーム・ミュージック VOL.2』では「ROUND1~2」など、ステージ数がそのまま曲名になっていたが、『SDI & カルテット ~SEGA SYSTEM 16 COLLECTION~ オリジナルサウンドトラック』の発売に合わせて正式な曲名が付けられた。

  • Miami Samba Machine: ゲーム開始時のカルテットがボスを追ってコロニーに突入するときの曲。
  • Quartet Theme(Round 1~2): タイトル通りカルテットのテーマ曲で、アニメのオープニングソングのような王道的な曲。疑似リバーブを使用した美しいメロディラインで特に人気が高い。かつて月刊Beepで、この曲の歌詞が公募された。ちなみにイントロのコーラスは7重和音。2010年以降、初音ミクによる楽曲「多重未来のカルテット-Quartet Theme-」が誕生し、同キャラクターを用いた音楽ゲーム「初音ミク-Project DIVA-」に収録。また、タイトーの「GROOVE COASTER」とのコラボレーション楽曲としてZUNTATAによるアレンジ版が「GROOVE COASTER」「maimai」に同時収録された。
  • FM Funk(Round 3~4): 洞窟面のBGM。林克洋の得意とするチョッパーベースの効いたなファンク調の曲。
  • sky(Round 5~6): 不協和音とコードバッキングを多用した張りのある曲。
  • OKI RAP(Round 10): ADPCMによるサンプリングを多用したラップ曲。「セガ」をあしらった「セ・セ・セ・セ・セーガ、セッ・セ・セ・セ・セーガ」のラップが特徴的。
  • Stage Clear: プレゼンテーションセレモニー時のBGMで、ファンファーレ色の強いアイキャッチ的な曲。
  • GameOver: POWが0になったプレイヤーキャラが天使に連れて行かれる、ちょっと間の抜けた曲。
  • RAP Test(未使用曲): OKI RAPと同じくサンプリングを多用したラップ曲。「Hic!」の合いの手がベースを刻んでいる。

移植作品[編集]

  • ダブルターゲット シンシアの眠り
1987年にセガマークIII向けに発売された。スペースコロニー09に眠る王妃シンシアの棺をエイリアンから護るために、銀河救護隊が出動するストーリー。全6ステージ。海外ではアーケード版と同じ「QUARTET」のタイトル名で発売された。
基本的にはサイドスクロールのアクションゲームでボスを撃破して鍵を取って脱出するルールはアーケード版を踏襲しているが、アーケード版とは以下の点で相違が見られる。なお、FM音源ユニットには非対応。
  • テーブル筐体版と同じく2人同時プレイが可能だが、1Pがマリ、2Pがエドガーとキャラが固定されている(リー、ジョーは未登場)。
  • マリのデザインがボブカットのショートパンツ姿からポニーテールのスリット入りミニスカート姿にアレンジされている。
  • POW値がレベルメーターという表記になり、10,000からのスタートとなるが、残機制(初期は3人)となっている。その為かアーケード版にはない即死箇所(落とし穴やトラップ)などが存在する。
  • ショットパワーや能力値を引き上げるアイテムが出現しない。また出てくるアイテムも4種類と少ない。(JET ENGINE,STOP ENEMIES,DESTROY ENEMIES,SHIELD/+POWER)
  • ショットについては2人とも2連射のショットからスタートし、ラウンドクリア後のセレモニーで一定得点を得ていると階級が上がり、最大4段階にパワーアップする。
  • 別のステージに移動するワープドアが存在する。
  • 1~5面にはスターパワーというアイテムが存在し、これを5個集めないと最終ステージの6面に進む事が出来ない(不足した場合は足りない分ステージを戻される)。スターパワーはボスを撃破しただけでは登場しないこともあるため、ボスを撃破するのと平行で探し出す必要がある。
  • 最終ステージではラスボスが登場、ラスボスをクリアするとエンディングになる。
2005年10月27日発売のセガエイジス2500シリーズVol.21に収録。「SDI」とのカップリングになっている。アーケード版とセガマークIII版が同梱されており、PlayStation専用マルチタップをコントローラー2側に接続することでカルテット仕様に、接続しないとカルテット2仕様になる。また、アーケード版発売当時にセガ直営のゲームセンターで配布されていたムック形式の「ゲームフラッシュ①」を取扱説明書に添付、及びゲーム中にアーケード版未使用SYSTEM16版BGMを2曲収録。
  • 楽曲の流用
このゲームの楽曲の一つである「Quartet Theme」に歌詞を付ける等のアレンジを施した「多重未来のカルテット -Quartet Theme-」が「初音ミク Project DIVA Arcade」に収録されている。

トリビア[編集]

  • AMショーバージョンではリーの名前が"TOMMY"となっていた。またマリの綴りも"MARY"ではなく"MARI"となっていた。
  • ゲームセンターで配布されたムック本は「ゲームフラッシュ①」となっているが、2巻目以降は存在しない。
  • 4人同時プレイ時に限り、最後にドアを出たキャラクターが隠しボイスを喋る。
  • リー「こりゃいいでしょ」
  • ジョー「いーひっ、こりゃまいった」
  • マリ「マリちゃん難しくってわかんない」
  • エドガー「人間丸くならなくっちゃね」
この他にサウンドテストで「ちょっとちょっとお客さん」「てやんでぃ!」などの未使用ボイスが聞ける。