ウルボス (ベオグラード市電)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウルボス3 > ウルボス (ベオグラード市電)
ウルボス3(ベオグラード市電)
ウルボス3(2011年撮影)
基本情報
運用者 GSPベオグラード
製造所 CAF
製造年 2011年 - 2013年
製造数 30両
運用開始 2011年
投入先 ベオグラード市電英語版
主要諸元
編成 5車体連接車
(Mc + S + T + S + Mc)
軸配置 Bo′+2′+Bo′
軌間 1,000 mm
電気方式 直流600 V
架空電車線方式
設計最高速度 70 km/h
起動加速度 1.2 m/s2
減速度(非常) 2.8 m/s2
車両定員 216人(乗車密度6人/m2時)
全長 32,366 mm
車体長 31,380 mm
全幅 2,400 mm
全高 3,350 mm
主電動機 かご形三相誘導電動機
TSA製TMR 36-18-4[1]
主電動機出力 70 kW
出力 560 kW
制御装置 VVVFインバータ制御
制動装置 回生ブレーキ
備考 主要数値は[2][3][4]に基づく。
テンプレートを表示

この項目では、セルビア首都ベオグラードの路面電車であるベオグラード市電英語版で使用されている、スペインCAF製の路面電車車両超低床電車)について解説する[2][3]

概要・運用[編集]

2009年11月ベオグラード市は市内を運行する路面電車であるベオグラード市電英語版の近代化を目的に、スペインの鉄道車両メーカーであるCAFとの間に30両の新型車両導入に関する8,100万ユーロ分の契約を交わし、2011年から導入が開始された[3][5][6]

これらの車両は運転台や乗降扉が一方にのみ存在する片運転台車両で、中間に台車がないフローティング車体を挟んだ5車体連接車となっている。車内は全体にステップが存在しない100 %低床構造で、乗降扉下部には車椅子利用客向けのスロープが収納されている。そのため動力台車・付随台車共に車軸が存在しない独立車輪式が用いられ、主電動機は前後車体の各車輪の外側に1台づつ設置されている。また、回生ブレーキ集電装置(シングルアーム式パンタグラフ)から供給された電力を屋根上のスーパーキャパシタへ貯蔵可能なオンボード充電システム(SCR)が設置されており、停電などの非常時にはこのスーパーキャパシタの電力で短時間の走行が可能である。これらの電気機器はフォスロ・キーペドイツ語版が製造を手掛けている[2][3][7][8]

導入は2013年まで3次に渡って行われ、2020年現在は発注分の30両全車が在籍する[4][9]

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

参考資料[編集]

  • Gavrilovic Branislav; Bundalo Zoran (2017). THE ENERGY SAVING SYSTEM WITH THE CAF URBOS 3 OF URBAN PUBLIC TRANSPORT IN BELGRADE (PDF). Mechanics Transport Communications (Report). Vol. 15. Railway College of Vocational Studies. pp. 79–83. 2021年4月26日閲覧