インドガビアル

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インドガビアル
Indian Gharial Crocodile Digon3.JPG
保全状況評価[1][2]
CRITICALLY ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 CR.svgワシントン条約附属書I
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: ワニ目 Crocodilia
: ガビアル科
Gavialidae Adams1854
: ガビアル属
Gavialis Oppel1851
: インドガビアル G. gangeticus
学名
Gavialis gangeticus (Gmelin1789)
和名
インドガビアル
ガビアル
英名
Gharial
Indian gharial
Gavialis gangeticus Distribution.png
過去の分布域

インドガビアルGavialis gangeticus)はワニ目ガビアル科(クロコダイル科とする説もあり)ガビアル属に分類されるワニ。本種のみでガビアル属を構成する。単にガビアルとも呼ばれる。

分布[編集]

インドネパール[3][4][5][6][2]

絶滅した分布域[編集]

パキスタンバングラデシュブータンミャンマー[4][5][6][2]

形態[編集]

全長400-600センチメートル[3][4][5]。口吻は細長く[5][6]、基部の3.5-6倍[3]。吻端は八角形[3]。細長い口吻は水の抵抗を抑え、水中で素早く動かすのに役立つと考えられている[4]。体色は暗黄色で、尾に褐色の斑紋や筋模様が入る個体もいる[6]

上顎に左右に28本ずつ、下顎に左右に24本ずつ細かく鋭い歯がありワニ目の現生種では最も歯の数が多い[3][4]。鼻孔は前顎骨に接しない。前肢では指の間の1/3のみに、後肢では趾の間の2/3に水かきが発達する[3]

卵は長径8.5-9センチメートル、短径6.5-7センチメートル。孵化直後の幼体は全長約37.5センチメートル[5]。幼体は体色が黄色や褐色[6]。オスは吻端が瘤状に盛り上がる[3][4][6]。オスの吻端が壷(ガラ)のように盛りあがることが、生息地での呼称であるガリアルの由来になっている[4][6]。ガビアルはガリアルの誤記[4]

分類[編集]

形態や分子系統学的解析からアフリカクチナガワニマレーガビアルに近縁とされる[4]。本種をクロコダイル科に含める説もある[3][5]

生態[編集]

水深が深く水が澄んで流れの速い河川に生息する[4][5]。水棲傾向が強く、産卵や日光浴以外で陸に上がることは少ない[6]。大型個体は陸上でうまく活動することができない[4]

食性は動物食で、主に魚類を食べるが、カエル鳥類などを食べることもある[5][6]。水中で口吻を振り回し獲物を捕らえる[4][6]

繁殖形態は卵生。3-4月に川岸や中州の砂地に穴を掘り、1回に28-50個の卵を産む[5][6]。卵は12-13週間で孵化する[6]。生後8-12年で性成熟する[5]

人間との関係[編集]

卵も含めて食用や薬用とされることもある[6]

大型種だが、専ら魚食性であるため、人を襲うことはないとされる。

開発による生息地の破壊、漁業による混獲、食用や皮目的の乱獲などにより生息数は激減している[4][5][6]。卵を採集して人工孵化させた個体を再導入する試みが進められているが[5]、生息地が消失していることや未成熟な個体を再導入していることから死亡率が高く効果をあげていない[4][6]

画像[編集]

参考文献[編集]

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  1. ^ CITES Appendices I, II and III”. 2015年2月21日閲覧。
  2. ^ a b c Choudhury, B.C., Singh, L.A.K., Rao, R.J., Basu, D., Sharma, R.K., Hussain, S.A., Andrews, H.V., Whitaker, N., Whitaker, R., Lenin, J., Maskey, T., Cadi, A., Rashid, S.M.A., Choudhury, A.A., Dahal, B., Win Ko Ko, U., Thorbjarnarson, J & Ross, J.P. (2007年), Gavialis gangeticus, IUCN Red List of Threatened Species. Version 2014.3. (International Union for Conservation of Nature), http://www.iucnredlist.org/details/46590 
  3. ^ a b c d e f g h 今泉吉典、松井孝爾監修 『原色ワイド図鑑3 動物』、学習研究社1984年、151、184頁。
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社2000年、111、198頁。
  5. ^ a b c d e f g h i j k l 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、159頁。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『絶滅危惧動物百科2 アイアイ―ウサギ(アラゲウサギ)』 財団法人自然環境研究センター監訳、朝倉書店2008年、82-83頁。

外部リンク[編集]