アイディル

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アイディルまたはイディル牧歌田園詩小物語詩小抒情詩idyll or idyl, 発音:/ˈaɪdəl/ or /ˈɪdəl/。ギリシャ語eidyllion, エイデュリオン(小景)に由来)は、田舎の生活を描いた短い小唄。そのスタイルはテオクリトスが『牧歌(エイデュリオン)』で創り、ローマ時代のウェルギリウスカトゥルス、イタリアのジャコモ・レオパルディイギリスアルフレッド・テニスンがそれに続いた。

アイディルは一種の絵とも言え、通常、田舎を舞台に、羊飼いと飼育される動物たちを描く。気取らない方法で語られ、人・動物・自然環境の3つを構成要素とし、調和の取れた一貫性、風景画や風俗画、動物画にならないようにする。この組み合わせの中で自然は素朴で写実的な方法で描かれる。

アイディルの主題は通常、文明化されていない状況で暮らす牧歌的な人々で、その考え方の純なナイーヴさや、今でも幸せで陽気な生活を送っていることを取り上げる。反対に、田舎の貧困に関連したリアルな惨めさは無視する。そのアプローチはユーモラスではなく、感情的で、時には感傷的である。

代表的なアイディルには以下のようなものがある。

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