「卒業論文」の版間の差分
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'''卒業論文'''(そつぎょうろんぶん)は、[[大学]]([[短期大学]]を含む)および[[高等専門学校]]に所属する主に最終学年の[[学生]]が、その最終学年の一年間を通して行う「'''卒業研究の成果として提出する[[論文]]'''」のことである(期間や、方法が異なる場合もある)。略称は、卒論(そつろん)。 |
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== 概要 == |
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その形式や書式等は、各大学・[[学部]]・[[学科 (学校)|学科]](場合によっては所属している[[研究室]])や、[[専攻]]する分野によって異なるが、概ね[[IMRAD]]型といわれるスタイルをとるものと考えてよい。 |
その形式や書式等は、各大学・[[学部]]・[[学科 (学校)|学科]](場合によっては所属している[[研究室]])や、[[専攻]]する分野によって異なるが、概ね[[IMRAD]]型といわれるスタイルをとるものと考えてよい。 |
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=== 学部による卒論 === |
=== 学部による卒業論文 === |
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[[文系と理系|文系]]学部などでは、[[ゼミナール]]論文を卒業論文と同様に扱うこともある。[[医学部]]では卒業論文ではなく「卒業試験」が行われる。[[理学部]]や[[工学部]]、[[農学部]]などでは、研究成果を[[オーバーヘッドプロジェクタ|OHP]]や[[コンピュータ]]を使って発表する口頭試問([[プレゼンテーション]])の形をとることもある。[[芸術学部]]・[[美術学部]]・[[音楽学部]]・[[建築学科]]などの場合は、[[卒業制作]]、卒業展示(卒展)、卒業演奏会(卒演)など卒業研究の成果発表として行われる。[[語学]]系の大学・学部などでは卒業翻訳がある場合もある。[[法学部]]では卒業論文を課さない大学も多い。 |
[[文系と理系|文系]]学部などでは、[[ゼミナール]]論文を卒業論文と同様に扱うこともある。[[医学部]]では卒業論文ではなく「卒業試験」が行われる。[[理学部]]や[[工学部]]、[[農学部]]などでは、研究成果を[[オーバーヘッドプロジェクタ|OHP]]や[[コンピュータ]]を使って発表する口頭試問([[プレゼンテーション]])の形をとることもある。[[芸術学部]]・[[美術学部]]・[[音楽学部]]・[[建築学科]]などの場合は、[[卒業制作]]、卒業展示(卒展)、卒業演奏会(卒演)など卒業研究の成果発表として行われる。[[語学]]系の大学・学部などでは卒業翻訳がある場合もある。[[法学部]]では卒業論文を課さない大学も多い。 |
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[[文系と理系|理系]]学部の多くが、4年次に「卒業研究」という科目を履修して、卒業論文としてまとめて提出することが必修とされているのに対し、文系学部では卒業論文の提出が卒業要件ではない場合も多い(各大学の方針によって異なり、文系でも卒論必修の場合がある)。提出された論文は[[叢書]]にまとめられ、公開されることもある。 |
[[文系と理系|理系]]学部の多くが、4年次に「卒業研究」という科目を履修して、卒業論文としてまとめて提出することが必修とされているのに対し、文系学部では卒業論文の提出が卒業要件ではない場合も多い(各大学の方針によって異なり、文系でも卒論必修の場合がある)。提出された論文は[[叢書]]にまとめられ、公開されることもある。 |
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卒論では、一部例外を除いて、基本的に、研究するテーマを学生が自分で考えて決めるほか、卒論の提出時には、「最低でもこれだけの文章量は書くこと」というノルマが、規定として大学から指示される<ref>「卒論応援団 |
卒論では、一部例外を除いて、基本的に、研究するテーマを学生が自分で考えて決めるほか、卒論の提出時には、「最低でもこれだけの文章量は書くこと」というノルマが、規定として大学から指示される<ref>「卒論応援団2013」クラブハウス刊/p180, p69より</ref>。構想の制定、資料やアンケートの収集、分析作業などに忙殺され、最終学年の学生は一年をかけて卒論を完成させることが一般的である。 |
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卒業論文の作成にあたっては他人の[[著作権]]に触れることのないよう細心の注意が求められる。孫引きや無断転用などは[[剽窃]]にあたる可能性があり、大学当局から不正と認定されてしまう危険性があるので注意されたい。 |
卒業論文の作成にあたっては他人の[[著作権]]に触れることのないよう細心の注意が求められる。孫引きや無断転用などは[[剽窃]]にあたる可能性があり、大学当局から不正と認定されてしまう危険性があるので注意されたい。 |
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なお、卒業論文の提出時期はさまざまであり、毎年12月から3月に定められていることが多い。 |
なお、卒業論文の提出時期はさまざまであり、毎年12月から3月に定められていることが多い。 |
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=== 近年の卒論 === |
=== 近年の卒業論文 === |
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卒業論文はかつて[[原稿用紙]]に手書きで書かれていた。その後、[[ワードプロセッサ|ワープロ]]や[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]を利用するようになり、現在はパソコンで書かれるものが多い。このため、近年大学では[[コピー・アンド・ペースト|コピペ]]のチェックなどを厳しく行っている。 |
卒業論文はかつて[[原稿用紙]]に手書きで書かれていた。その後、[[ワードプロセッサ|ワープロ]]や[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]を利用するようになり、現在はパソコンで書かれるものが多い。このため、近年大学では[[コピー・アンド・ペースト|コピペ]]のチェックなどを厳しく行っている。 |
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=== 卒業論文代行問題 === |
=== 卒業論文代行問題 === |
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前述のようにワープロやパソコンを利用して卒論を作成することが多くなったため、卒業論文を専門の業者に代行させることが容易になり、教育問題となっている。詳しくは、[[卒業論文代行問題]]を参照のこと。 |
前述のようにワープロやパソコンを利用して卒論を作成することが多くなったため、卒業論文を専門の業者に代行させることが容易になり、教育問題となっている。詳しくは、[[卒業論文代行問題]]を参照のこと。 |
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=== その他 === |
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一部の非常識な芸能人によって、離婚届を暗示するものとして用いられている。しかし卒業論文とは”教育機関で得た知識をもとにして行う研究の成果”で崇高なものある。よってそのような品格のない言葉の暗喩として用いられることに対し、憤りを感じている人々が多い。 |
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== 出典 == |
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2016年1月15日 (金) 10:10時点における版
卒業論文(そつぎょうろんぶん)は、大学(短期大学を含む)および高等専門学校に所属する主に最終学年の学生が、その最終学年の一年間を通して行う「卒業研究の成果として提出する論文」のことである(期間や、方法が異なる場合もある)。略称は、卒論(そつろん)。
概要
形式・書式
その形式や書式等は、各大学・学部・学科(場合によっては所属している研究室)や、専攻する分野によって異なるが、概ねIMRAD型といわれるスタイルをとるものと考えてよい。
学部による卒業論文
文系学部などでは、ゼミナール論文を卒業論文と同様に扱うこともある。医学部では卒業論文ではなく「卒業試験」が行われる。理学部や工学部、農学部などでは、研究成果をOHPやコンピュータを使って発表する口頭試問(プレゼンテーション)の形をとることもある。芸術学部・美術学部・音楽学部・建築学科などの場合は、卒業制作、卒業展示(卒展)、卒業演奏会(卒演)など卒業研究の成果発表として行われる。語学系の大学・学部などでは卒業翻訳がある場合もある。法学部では卒業論文を課さない大学も多い。
理系学部の多くが、4年次に「卒業研究」という科目を履修して、卒業論文としてまとめて提出することが必修とされているのに対し、文系学部では卒業論文の提出が卒業要件ではない場合も多い(各大学の方針によって異なり、文系でも卒論必修の場合がある)。提出された論文は叢書にまとめられ、公開されることもある。
卒論では、一部例外を除いて、基本的に、研究するテーマを学生が自分で考えて決めるほか、卒論の提出時には、「最低でもこれだけの文章量は書くこと」というノルマが、規定として大学から指示される[1]。構想の制定、資料やアンケートの収集、分析作業などに忙殺され、最終学年の学生は一年をかけて卒論を完成させることが一般的である。
卒業論文の作成にあたっては他人の著作権に触れることのないよう細心の注意が求められる。孫引きや無断転用などは剽窃にあたる可能性があり、大学当局から不正と認定されてしまう危険性があるので注意されたい。
なお、卒業論文の提出時期はさまざまであり、毎年12月から3月に定められていることが多い。
近年の卒業論文
卒業論文はかつて原稿用紙に手書きで書かれていた。その後、ワープロやパソコンを利用するようになり、現在はパソコンで書かれるものが多い。このため、近年大学ではコピペのチェックなどを厳しく行っている。
卒業論文代行問題
前述のようにワープロやパソコンを利用して卒論を作成することが多くなったため、卒業論文を専門の業者に代行させることが容易になり、教育問題となっている。詳しくは、卒業論文代行問題を参照のこと。
出典
- ^ 「卒論応援団2013」クラブハウス刊/p180, p69より