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'''ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ'''はダルデンヌ兄弟として知られる、兄の'''ジャン=ピエール・ダルデンヌ'''('''Jean-Pierre Dardenne''', [[1951年]][[4月21日]] - )と弟の'''リュック・ダルデンヌ'''('''Luc Dardenne''', [[1954年]][[3月10日]] - )の二人の兄弟[[ベルギー]]の工業地帯・[[リエージュ]]出身の[[映画監督]]である。共同で監督・脚本を担当する
'''ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ'''は、'''ダルデンヌ兄弟'''として知られる、兄の'''ジャン=ピエール・ダルデンヌ''' ('''Jean-Pierre Dardenne''', [[1951年]][[4月21日]] - ) と弟の'''リュック・ダルデンヌ''' ('''Luc Dardenne''', [[1954年]][[3月10日]] - ) の二人の兄弟からなる[[ベルギー]]の[[映画監督]]。


== プロフィール ==
== 来歴 ==
ジャン=ピエールは舞台演出家を志して[[ブリュッセル]]へ上がり、二人そこで出会った[[アルマン・ガッティ]]に影響を受け。[[原発]]で働いた後、その資金で機材を購入。1974年以降、都市計画などの社会問題を映したドキュメンタリーをする。1978年、“Le Chant du Rossignol”でドキュメンタリー映画監督。その後もさまざまなテーマでドキュメンタリー映画作した。 
[[1951年]][[4月21日]]に兄のジャン=ピエールが、[[1954年]][[3月10日]]に弟のリュックが[[リエージュ]]近郊の工業地帯で生まれた<ref name="Bitters">{{Cite web |url=http://www.bitters.co.jp/dardenne/index.html |title=PROFILE<ダルデンヌ |accessdate=30 November 2014 |work=Bittersend}}</ref>。ジャン=リュック[[舞台]][[演出家]]を志して[[ブリュッセル]]へり、兄弟同地で出会ったアルマン・ガッティに影響を受けその後、[[原子力発電所|原発]]で働いた資金で機材を購入。[[1974年]]以降、都市計画などの社会問題を映した[[ドキュメンタリー]]した[[1978年]]、初監督作品となったドキュメンタリー『''Le Chant du Rossignol''』発表。その後も様々なテーマでドキュメンタリーを作した。 


1986年には[[ルネ・カリスキー]]の戯曲を基にした「ファルシュ」で長編映画デビュー。[[ベルリン国際映画祭]][[カンヌ国際映画]]ある視点部門に出品した1992年には「あなたを思う」を監督するが、製作サイドの圧力で難航し、満足した完成は果たせなかった。
[[1987年]]、ルネ・カリスキーの[[戯曲]]を基にした初の[[長編映画|長編]][[映画]]『''Falsch'' (ファルシュ)』を発表2作目の『'''Je pense à vous'' (あなたを思う)』([[1992年]])は製作サイドの圧力により満足した完成は果たせなかった。[[1996年]]、束縛されない環境で製作した3作目の『イゴールの約束』を発表。[[第49回カンヌ国際映画祭]]の監督週間部門に出品されるなど、世界的な注目を集めた。


[[1999年]]、『[[ロゼッタ (映画)|ロゼッタ]]』で[[第52回カンヌ国際映画祭]][[パルム・ドール]]を受賞。主演の新人[[エミリー・ドゥケンヌ]]にも同映画祭[[カンヌ国際映画祭 女優賞|女優賞]]をもたらした。[[2002年]]の『息子のまなざし』では常連俳優の[[オリヴィエ・グルメ]]を初めて主演で起用し、[[第55回カンヌ国際映画祭]][[カンヌ国際映画祭 男優賞|男優賞]]を受賞した。[[2005年]]には『[[ある子供]]』で2度目となる[[第58回カンヌ国際映画祭|カンヌ国際映画祭]][[パルム・ドール]]を受賞。同賞を2度受賞した5組目の監督となった。[[2008年]]の『[[ロルナの祈り]]』は[[第61回カンヌ国際映画祭]]で[[カンヌ国際映画祭 脚本賞|脚本賞]]を受賞。[[2011年]]の『[[少年と自転車]]』は[[第64回カンヌ国際映画祭]]で[[カンヌ国際映画祭 審査員特別グランプリ|グランプリ]]を受賞した。
三作目「イゴールの約束」では束縛されない環境で製作、[[カンヌ国際映画祭]]の国際芸術映画評論連盟賞などを受賞し、世界的な注目を集める。


[[2014年]]、[[マリオン・コティヤール]]を起用した『''Deux jours, une nuit''』が[[第67回カンヌ国際映画祭]]に出品されたが、自身初の無冠に終わった。
「息子のまなざし」では、やはりカンヌ国際映画祭で[[カンヌ国際映画祭 男優賞|男優賞]]とエキュメニック特別賞をダブル受賞。


== 監督作品 ==
1999年の「ロゼッタ」と2005年の「ある子供」でカンヌ国際映画祭[[パルム・ドール]]を受賞、同賞を二度受賞した5組目の監督となった。
* ''Le chant du rossignol'' (1978年) ドキュメンタリー
* ''Lorsque le bateau de Léon M. descendit la Meuse pour la première fois'' (1979年) 短編ドキュメンタリー
* ''Pour que la guerre s'achève, les murs devaient s'écrouter'' (1980年) ドキュメンタリー
* ''R... ne répond plus'' (1981年) ドキュメンタリー
* ''Leçons d'une université volante'' (1982年) 中編
* ''Regard Jonathan/Jean Louvet, son oeuvre'' (1983年) ドキュメンタリー
* ''Il court, il court, le monde'' (1987年) 短編
* ''Falsch'' (1987年)
* ''Je pense à vous'' (1992年)
* イゴールの約束 ''La Promesse'' (1996年)
* [[ロゼッタ (映画)|ロゼッタ]] ''Rosetta'' (1999年)
* 息子のまなざし ''Le Fils'' (2002年)
* [[ある子供]] ''L'Enfant'' (2005年)
* 暗闇 ''Dans l'obscurité'' (2007年) オムニバス『[[それぞれのシネマ]]』の一篇
* [[ロルナの祈り]] ''Le silence de Lorna'' (2008年)
* [[少年と自転車]] ''Le gamin au vélo'' (2011年)
* ''Deux jours, une nuit'' (2014年)


== 脚注 ==
2008年の「ロルナの祈り」で[[カンヌ国際映画祭 脚本賞]]を受賞、2011年「少年と自転車」で[[カンヌ国際映画祭 審査員特別グランプリ]]を受賞。
{{Reflist}}

カンヌ国際映画祭に出品した作品は毎回受賞しており、ベルギーを代表する映画監督として世界的に評価されている。

== 日本で公開された監督作品 ==
* [[イゴールの約束]] ''La Promesse'' (1996) - カンヌ国際映画祭国際芸術映画評論連盟賞受賞
* [[ロゼッタ (映画)|ロゼッタ]] ''Rosetta'' (1999) - カンヌ国際映画祭パルム・ドール、女優賞受賞
* [[息子のまなざし]] ''Le Fils'' (2002) - カンヌ国際映画祭男優賞、エキュメニック賞特別賞受賞
* [[ある子供]] ''L'Enfant'' (2005) - カンヌ国際映画祭 パルム・ドール受賞
* [[それぞれのシネマ]] ''Chacun son cinéma'' (2006) - オムニバス。「暗闇 (''Dans l'obscurité'')」を監督
* [[ロルナの祈り]] ''Le silence de Lorna'' (2008) - カンヌ国際映画祭脚本賞受賞
* [[少年と自転車]] ''Le gamin au vélo'' (2011)- カンヌ国際映画祭審査委員特別グランプリ受賞


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* {{allcinema name|483593|name=ジャン=ピエール・ダルデンヌ}}
* [http://www.bitters.co.jp/dardenne/index.html] - ビターズエンドによるプロフィール
*{{allcinema name|483593|name=ジャン=ピエール・ダルデンヌ}}
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[[Category:ベルギーの映画監督]]
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[[Category:ドキュメンタリー映画の監督]]
[[Category:リエージュ出身の人物]]
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[[Category:1951年生]]
[[Category:1951年生]]

2014年11月30日 (日) 07:10時点における版

ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ
Jean-Pierre & Luc Dardenne
Jean-Pierre & Luc Dardenne
第62回カンヌ国際映画祭にて (2009年
ジャン=ピエール(左)、リュック(右)
本名 Jean-Pierre Dardenne
Luc Dardenne 
出生地 ベルギーの旗 ベルギー リエージュ
職業 映画監督脚本家映画プロデューサー
ジャンル 映画
活動期間 1978年 -
主な作品
ロゼッタ
ある子供
ロルナの祈り
少年と自転車
 
受賞
カンヌ国際映画祭
パルム・ドール
1999年ロゼッタ
2005年ある子供
グランプリ
2011年少年と自転車
脚本賞
2008年ロルナの祈り
ヨーロッパ映画賞
脚本賞
2011年少年と自転車
ドキュメンタリー賞
1997年 『Gigi, Monica... et Bianca
全米映画批評家協会賞
外国語映画賞
1997年 『イゴールの約束』
ロサンゼルス映画批評家協会賞
外国語映画賞
1997年 『イゴールの約束』
その他の賞
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ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌは、ダルデンヌ兄弟として知られる、兄のジャン=ピエール・ダルデンヌJean-Pierre Dardenne, 1951年4月21日 - ) と弟のリュック・ダルデンヌLuc Dardenne, 1954年3月10日 - ) の二人の兄弟からなるベルギー映画監督

来歴

1951年4月21日に兄のジャン=ピエールが、1954年3月10日に弟のリュックがリエージュ近郊の工業地帯で生まれた[1]。ジャン=リュックは舞台演出家を志してブリュッセルへ移り、兄弟は同地で出会ったアルマン・ガッティに影響を受けた。その後、原発で働いた資金で機材を購入。1974年以降、都市計画などの社会問題を映したドキュメンタリーを製作した。1978年、初監督作品となったドキュメンタリー『Le Chant du Rossignol』を発表。その後も様々なテーマでドキュメンタリーを製作した。 

1987年、ルネ・カリスキーの戯曲を基にした初の長編劇映画Falsch (ファルシュ)』を発表。2作目の『'Je pense à vous (あなたを思う)』(1992年)は製作サイドの圧力により満足した完成は果たせなかった。1996年、束縛されない環境で製作した3作目の『イゴールの約束』を発表。第49回カンヌ国際映画祭の監督週間部門に出品されるなど、世界的な注目を集めた。

1999年、『ロゼッタ』で第52回カンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞。主演の新人エミリー・ドゥケンヌにも同映画祭女優賞をもたらした。2002年の『息子のまなざし』では常連俳優のオリヴィエ・グルメを初めて主演で起用し、第55回カンヌ国際映画祭男優賞を受賞した。2005年には『ある子供』で2度目となるカンヌ国際映画祭パルム・ドールを受賞。同賞を2度受賞した5組目の監督となった。2008年の『ロルナの祈り』は第61回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞。2011年の『少年と自転車』は第64回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した。

2014年マリオン・コティヤールを起用した『Deux jours, une nuit』が第67回カンヌ国際映画祭に出品されたが、自身初の無冠に終わった。

監督作品

  • Le chant du rossignol (1978年) ドキュメンタリー
  • Lorsque le bateau de Léon M. descendit la Meuse pour la première fois (1979年) 短編ドキュメンタリー
  • Pour que la guerre s'achève, les murs devaient s'écrouter (1980年) ドキュメンタリー
  • R... ne répond plus (1981年) ドキュメンタリー
  • Leçons d'une université volante (1982年) 中編
  • Regard Jonathan/Jean Louvet, son oeuvre (1983年) ドキュメンタリー
  • Il court, il court, le monde (1987年) 短編
  • Falsch (1987年)
  • Je pense à vous (1992年)
  • イゴールの約束 La Promesse (1996年)
  • ロゼッタ Rosetta (1999年)
  • 息子のまなざし Le Fils (2002年)
  • ある子供 L'Enfant (2005年)
  • 暗闇 Dans l'obscurité (2007年) オムニバス『それぞれのシネマ』の一篇
  • ロルナの祈り Le silence de Lorna (2008年)
  • 少年と自転車 Le gamin au vélo (2011年)
  • Deux jours, une nuit (2014年)

脚注

  1. ^ PROFILE<ダルデンヌ”. Bittersend. 2014年11月30日閲覧。

外部リンク